こんにちは!社長室の優一です。
2024年6月20日(木)~22日(土)、パシフィコ横浜にて、第99回日本医療機器学会が開催されました。
SALWAY(運営:株式会社名優)は、22日(土)にランチョンセミナーを主催致しましたので、今回はそのレポートをお届けします。
テーマは「データロガーを使わないバリデーション」
手術や診療に使用される医療機器の中には、単回使用ではなく再使用されるものも多くあります。次の患者さんにも安全に使用できるよう、機器を洗浄・滅菌することを再生処理と言います。
医療機関では、主に高圧蒸気滅菌と言われる高温(134℃とか)の蒸気を器材に暴露させる方法で、菌を死滅させます。確実に再生処理するためには、滅菌器のバリデーション(滅菌器の定期点検のようなもの。車も定期的に車検に出しますよね)が欠かせません。
バリデーションは「医療現場における滅菌保証のガイドライン2021」でも、実施することが勧告されています。しかし、バリデーションには特別な機械が必要かつ高額な費用がかかるため、実施できていない施設が多数あるのが現状です。
「滅菌保証に関する実態調査報告書6」によると、バリデーション(PQ)を実施している施設は、わずか33%しかありません。
バリデーションが実施できない理由には「実施方法がわからない」「時間的余裕がない」「必要な器具や設備がない」といったものが挙げられています。
そんな背景から、今回のランチョンセミナーでは、機械が準備できない施設でも簡易的に実施できるバリデーション法を中心にお話し頂きました。
座長は東京医科歯科大学病院 材料部 部長の久保田英雄先生、講師は越谷市立病院 滅菌管理室 主査の酒井大志さんにお願いしました。
久保田先生、酒井さんは、SALWAYのインタビュー企画「再生処理の現場」でも取材させて頂いています。
セミナー当日の様子
おかげ様で、定員(148名)を上回る方にご来場頂きました!予備のお弁当、準備しておいてよかった。定員を上回ったので、椅子が足りなくなる事態も発生しましたが、メンバーが迅速に対応してくれました。感謝です。
セミナーの冒頭で、演者の酒井さんがSALWAYを紹介して下さいました。おさるさんが可愛い。このスライドで、場の空気が和みました。
「微生物学的PQではコンテナ内にバイオコンパクトPCD(No.1)を、日常モニタリングではコールドスポットにコンパクトPCDを使用することで、マスター製品(重量11.3kgのコンテナ内のラパロ鉗子)の滅菌条件の達成を確認することができる」のスライド(マニアックな内容ですみません)。
SALWAYの展示ブース。今年も、素敵に仕上げて頂きました。ありがとうございます。
SALWAYの代表製品であるコンパクトPCDとボウィー・ディックテスト。今回から、新たにバイオコンパクトPCDが仲間に加わりました(右から3本目)。
SALWAYブースにて、展示メンバーで記念撮影。おかげ様で、連日大盛況でした。皆さんお疲れ様でした。展示期間中、会社を守っていてくれた皆さんもありがとうございました。
ランチョンセミナーを終えて
今回の発表に向けて、演者の酒井さんには、通常業務でお忙しい中、何度も検証試験にお付き合い頂きました。
期待頂いているからこそ、絶対に成功させなきゃいけない。
そんな思いで、この1~2ヶ月は、ずっとこのランチョンセミナーを成功させることを考えていました。
なので、満員御礼で無事セミナーを終えることができて、嬉しいというよりも、とてもほっとしています。少し、燃え尽きた感もあるかもしれません(笑)。
セミナー終了後は、SALWAYのブースにたくさんのお客様に立ち寄って頂きました。
「早速バリデーションを試してみたい」「バリデーションって難しいと思っていたけど、これならできそう」など、ポジティブなコメントをたくさん頂きました。とても有難く思っています。
そんな中、とても印象に残ったのが「SALWAYは自社の製品紹介ではなくて、中材の人が再生処理にもっと興味を持つような。自分で検証してみようと思うような、そんなセミナーをされていていいですね」と言って頂けたことです。
これは、ランチョンセミナーの企画をしている時にも、久保田先生や酒井さんとお話ししていたこと。
日本の再生処理の質を上げていくためには、まずは「再生処理って面白い!」と思う人を増やさなきゃいけない。そう思っています。
これからも日本の再生処理の質向上に寄与できるよう、邁進して参ります。
セミナーの後はもちろん・・・勝利の美酒。
優一
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