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【独立・起業】東京大学卒業から外資系企業への就職、退職を経て現在に至るまで

Photo by Floriane Vita on Unsplash

こんにちは!株式会社meditips代表の松本です。今回はmeditips創業秘話ということで、新卒で外資系消費財メーカーのマーケティング職に就職した私がなぜ早期の退職に至ったのか、そしてどういった経緯で株式会社meditipsができたのかをお話させていただきます。

学生時代〜長期インターン〜

学生時代の私は起業など全く考えたこともなく、なんとなくアルバイトをしてなんとなく飲み会に行くような、ありふれた大学生の一人でした。就活についても、日系・外資系問わず名前の売れている大企業に行ければいいや程度の考えで進めており、ただ漫然と日々を過ごしていました。

こんな状況なので学業についてもお察しの通り、楽単でかつ必要最小限のものを一夜漬けで取得する方針を取っており、案の定4年生時点で留年が確定してしまいました。

このような状況に陥ってようやく危機感を感じ、まずは自分自身の経験値を増やすために長期インターンへの参加を決めました。その企業は歯科領域におけるコンサルティングをメインにしており、特に補助金申請による資金調達の支援を行っていました。私が参加した当時は人員が全く足りていなかったこともあり、学生の間だけでも累計50件近くの歯科医院のお客様の担当として支援を行い、合計で数億円の資金調達を実現しました。担当として資金調達を支援する中で多くのお客様と信頼関係を築くことができ、そのときのお客様とは今でも連絡を取らせていただいています。

この長期インターンで主な業務となっている「補助金申請による資金調達」は、ざっくり述べると「新規事業の開発・創出を実現するための設備投資に対する補助金」というものであり、私の中でのやりがいはあったものの、一方で業務に対する疑問が生じてきました。というのも、常に変化し続ける社会情勢の中で多くの企業が苦しんでいる中、補助金ありきでの設備投資を推進し続けることで社会の役に立てているのか、本当に助けを欲している企業が他にあるのではないかと思ったからです。

株式会社meditips創業

そんな中、同じ企業でインターンをしていた仲間たちも同様の思いを抱いていることに気づき、まだ時間に余裕がある学生のうちに共同で会社を立てようということになりました。これまでお付き合いのあったお客様からご紹介をいただいたり、時には大手メーカーのご担当者様とお会いして提案をさせていただいたりしながら、これまで培ってきた補助金申請支援のノウハウを生かして、資金面で困っている経営者の方々のお力になれるよう邁進していました。

特に補助金は、その制度を知っているかいないか、補助金を受け取れるか否かで経営計画やキャッシュフローが大きく変わることから、社名にも“tips”=「成功するヒント、知って得する知識」というワードを盛り込みました。

新卒入社〜ダブルワーク〜

学生時代に会社を立てたものの、「このままこれを生業にしていけるのか」「社会経験の無いまま独立・起業という選択は本当に正しいのか」という思いは常に胸に抱えていました。そのため、創業メンバーは全員就活を行っており、私も縁あって外資系消費財メーカーのマーケティング職で内定をいただきました。

お世話になった東京大学を卒業する頃はちょうど新型コロナウイルスの感染拡大が問題になり始めていて、世界的な株価の暴落、国境を越える移動の制限のような思いもよらなかったことが次々と現実の出来事になっていきました。このような状況下での後ろ盾のない起業はリスクが大きすぎるということで、創業メンバーはそれぞれの内定先に新卒で入社し、数年間働いた上で専門的なスキルを獲得次第、再度皆で集まって事業をスタートすることに満場一致で決定しました。

一方で新型コロナウイルスの影響はプラスにも働きました。というのも、多くの企業でリモートワークが浸透し始め、通勤が減るためその時間をmeditipsの業務に充てられるのではないかと思ったからです。特に私の場合は入社式すらリモートで行われ、出社しようとしてもできない状況がGWを過ぎてもなお続いていたため、在宅の時間を生かし、ダブルワークのような形で小規模ながらも個人事業主・中小企業の方々の支援を続けていました。

他の創業メンバーも似たような状況だったため、新卒で入社してからも会社を休眠させるという選択はせず、それぞれがそれぞれのペースで業務を継続していました。

退職、そして現在に至るまで

春が過ぎて梅雨になり、夏を迎えようとしてもなお新型コロナウイルスの感染拡大は収束することがありませんでした。これに伴い、多くの中小企業が岐路に立たされ、倒産するのではないかという記事も見かけるようになりました。一方、国もこのような過酷な現状に対応すべく、融資の推進、既存の補助金・助成金の予算増額などを通じた支援を行うと宣言しました。

しかしながら補助金は制度が複雑かつ申請書類が非常に多いため、資金繰りに悩んでいる経営者が即座に利用できる魔法の道具というわけではありません。この事実を私たち創業メンバーは長期インターンを通じて身を以て体感してきたため、このタイミングでmeditipsを本業として一気に舵を切ることで今こそ社会の役に立てるのではないか、多くの企業を救うことができるのではないかという結論に達しました。

もちろん、当初の約束でもあった「数年間働いた上で専門的なスキルを獲得次第、再度皆で集まって事業をスタートする」というルートを選ぶこともできました。しかし、今は目の前のお客様を救うことが第一で、社会経験・ビジネス経験の無さを挙げて消極的な判断をする場面ではないと思い、新卒で入社した外資系消費財メーカーのマーケティング職はわずか3ヶ月で退職することとなりました。短期間の勤務かつリモートワークという状況ながらも同期とは非常に仲が良く今でもよく飲みに行きますし、このような決断を快く許してくださった会社にも感謝しかありません。ありがとうございました。

その後は大手医療機器メーカーや大手ITベンダーなどとの協業といったお話も多数いただき、幅広い業種のお客様に対するシステム導入や設備投資の支援を通じて、微力ながらもコロナ禍で苦しんでいる多くの企業の支えになれているのではないかと思います。

以上が私の学生時代、新卒入社、退職、そして起業という人生の一大イベントの概要になります。拙い文章ながら最後までご覧いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

このストーリーをご覧になった方で、株式会社meditipsにご興味をもっていただいた方、もう少し話を聞いてみたいという方がいらっしゃいましたら是非お気軽にご連絡ください。

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