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営業が好きじゃない人ほど、営業を勘違いしている説

これ本当にそうだと思います。これまでの僕の経験上。

営業が好きじゃないとか、苦手な人って、みんなモノを売ろうとしています。

営業はモノを売る仕事だろう。と思う人は多いでしょう。でも、考えてみてください。モノを買うかどうか決めるのはお客さんです。その決断そのものには営業は関与できないんです。営業が得意な人は、売っているのではなく買ってもらっています。

営業で結果を出せる人、または営業を楽しめている人は、意識的か無意識なのか、あまり売ろうとしていないな、と思います。今まで出会って来た優秀な営業さんや、前職のサッポロビールに新入社員で入社したときに僕を育ててくれた先輩Tさんもそうでした。

お客様にモノを売ろうとするのではなく、買ってもらえるようになる

どうすればいいかというと、お客様が買うかどうか決める直前までに、親切に、適切な情報を、適切な手段で、よりスピーディーに、頻度高くお届けすればいい。そしてお客様が困ったとき、相談してもらえる存在であること。これこそ営業がすべきことです。

お客様一人一人はみんな生活が違うし、年齢も違うし、性別も職業も何もかも違うはず。同じ商品であったとしても、人によって使い道が違うかもしれません。その人がうちの商品を検討しているのは何でだろう。どんな課題があって、どういう風に改善したいんだろう。メールを使う人なのか、電話が良い人なのか、LINEなのか。連絡する時間帯はいつが都合良いのか。
結果的に売るものは同じでも、届けるべき情報や手段は違うのです。

サッポロ時代の先輩Tさんは、得意先の人に商品の情報などはほとんど送らず、酒類業界の売り上げの推移を毎朝送っていたり、得意先の競合に当たる企業の情報などを毎朝送りつけていました。その得意先の人が、社内で競合に敗けていることを上司に責められていることを知っていたから、その助けになる情報を送りまくっていたんですね。
もう、Tさんへの信頼は絶大なわけです。困ったら、誰よりも先にTさんに連絡が来る。そして、その相談に乗ってあげる。その時に、商品の紹介なんてしようもんなら、もう分かりますね。他のメーカーのモノなんて見向きもせず、いつもお世話になってるTさんのサッポロビール優先です。商品の売り込みをほぼせず、売り上げが作れる。しかも向こうが心から選んでくれる。得意先も喜びTさんも喜ぶ、本当に素晴らしい手法だなと思います。
僕はTさんの営業を真横で見させてもらって本当に幸運でした。今でも心から感謝しています。

痩せたいと言ってジムに来る人がいます。痩せたいのはみんなそうなのかもしれないけど、痩せたい理由はみんな同じでしょうか?結婚式があるからドレスを綺麗に着たい、健康診断がやばすぎて早急に痩せたい、マラソンが早くなりたい、膝の痛みを解消したい、モテたい、スポーツに復帰したい、痩せたいと一口に言っても、全然違うわけです。この人たちに、同じ情報を提供するわけがありませんね。それぞれの目的に合わせて、適切なプランや価格を提供するはずです。
痩せたいという表面上のニーズだけを把握し、じゃあトレーニングしましょう、と提案するから売れないし、しっかりした営業をする競合に当然敗けます。自分だけのメニューを作ってくれるところに誰だって行きますよね。

どんな商品もそうです。値段が気になっているお客さんだったら、ここまでなら下げれますって言えばいいし、キャンペーンがある時期には真っ先に連絡する。複数社を検討しているお客さんだったら、どういった点を検討しているのか聞いて、そこに絞って自社の提案をすべき。購入時期をある程度先で考えているお客さんだったら、そもそも長いお付き合いをしていくつもりで情報提供を続けていく。何となく気になっている程度のお客さんだったら、もっと本腰を入れて検討してもらえるようにプレゼンをする。

同じ商品でもお客様によって価値が違う。だから、その価値に合わせた情報提供をする。聞きたいことがあったら聞いてもらえる関係性を作る。そうすれば、商品の価値は正しく伝わりしっかり相談も出来る。結果、商品は売れたのではなく買ってもらえる。

売ろう売ろうとすると、本当にお客様を幸せにする営業は出来ません。お客様が購買するかどうかの決断をするので、その直前までにやれることをすべてやる。我々営業の戦場はここまで。その後は買ってくれるのを待つのみ。

甘いように見えて、気持ちよく結果を出す営業さんはみんなこうです。

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