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引きこもり支援施設でコーディングを学び、コーダーとしてヴァリエに入社した田中さん。CSチームのムードメーカーでありまとめ役でもあります。自分の弱さと向き合いながら仕事に情熱を持って働いている田中さんに、入社のきっかけや仕事の向き合い方についてお話を伺いました。
――ヴァリエに入社したきっかけを教えてください。
元々引きこもり支援施設に通っていて、その施設の紹介でヴァリエに入りました。施設にはいろいろな人がいて、それぞれの第二の居場所のような感じ。そこで手に職をつけるためにコーディングの勉強をしました。
――正社員として働くのはヴァリエが初めてだったそうですね。その一歩を踏み出すのは怖くなかったですか?
もちろん勇気はかなり必要でした。でもどちらかというと、引きこもり支援施設に通うことを決めた時の方が大きな決断だったと思います。それまで一切社会とのかかわりがなかったですから。ただ、施設をとても信頼していたので、その施設が紹介してくれた会社ということで安心感はありましたね。
――実際に入社してみていかがですか。
最初は緊張しましたが、初めての正社員ということもあり、とにかくできることを頑張ろうと。所属しているCSチームのメンバーが優しく、コミュニケーションも盛んだったのですぐに馴染むことができました。上司や社長とも距離が近く、話しかけやすい雰囲気だったのも大きかったですね。僕自身も自分から積極的に声をかけたり、話しかけやすい雰囲気づくりを心掛けています。話しかけにくい雰囲気だと、報連相が難しくなってしまい、それが蓄積していつかお客様に迷惑をかけてしまうかもしれませんから。
――入社後、ぶつかった壁は?
当時、社内のメンバーチェンジが多いタイミングで、自分のポジションの変化スピードが速くてついていくのが大変でした。今はCSチームのまとめ役的なポジションなんですが、ここまでが想定より早かった。自分の現状のスキルと、チーム内で求められるポジションのギャップに悩むことはありましたね。
――責任感が強い田中さんはいろいろと抱え込んでしまいそうですね。その壁はどのようにして乗り越えましたか?
常に勉強して自分のレベルを上げる! でも、できないことはできないので(笑)、素直にそれを認めて自己開示し、人を頼るようにしていました。
最初のうちはできない人間だと思われたくなくて、なかなかできなかったんですが、最近ようやくできるようになってきました。
――頼る時は、どんな風に自己開示されるのでしょうか。
自分のスキル以上の仕事がくると、「何がわからないかがわからない」という状況になる時があります。想像もつかない、みたいな。最初は恥ずかしかったけれど、今は勇気を出して伝えています。案外、これが言えるようになってからの方が成長スピードがアップしたような気がしますね。
――田中さんはコミュニケーション能力も高く、いつも笑顔で、正直引きこもりだったとは信じられません。
よく言われます(笑)。実際は、小さいことが引っかかって延々と一人反省会を開いてしまう繊細なタイプなんです。1回ダメージを受けるともう人と関わるのが怖くなってしまって……。
でも、ヴァリエで働き始めてから「そうは言っても、声をかけなきゃ始まらないしな」とトライできるようになりました。メンバーや上司が、僕が抱えるそういう弱さや辛さに共感してくれる人たちだからこそだと思います。ありがたいですね。
――休日はどんな風に過ごされていますか。
少年野球チームのコーチをしています。引きこもり時代に友人に「暇ならコーチやってよ」と頼まれて、もう5~6年くらいになりますね。
――引きこもり時代に少年野球チームのコーチですか!?
誘ってくれた友人が小中学校の同級生なんですけど、同じマンションに同級生がたくさん住んでいて、エントランスでばったり会うことが多くて。本当に辛い時、誰とも会いたくない中でも同じマンションに住んでいる友人たちとは家族同然で、自然に会話することができました。
少年野球チームのコーチをするのは、もちろん怖くなかったといえば嘘になりますが、行ってみたら楽しかったんですよね。僕には歳の離れた弟がいて、小さい子の相手をするのが好きなんです。だからコーチとして教えに行くというよりも、癒されにいっているような感覚。少年野球チームには友人たちの子供も所属しているので、保護者として来ている友人たちと交流する時間も楽しいですね。
――CSチームではまとめ役、少年野球チームでも子供たちをまとめていたんですね。公私ともに、今後の目標を教えてください。
子供たちには野球を心から楽しんでほしいと思っています。まだ低学年の子たちは最初はできることも少ないし、休日に練習するのが辛いと感じることもあるかもしれない。それでも、「できなかったことができるようになる」ということは凄いことなんだと実感してほしい。成功体験を積み重ねながら、野球をもっと好きになってほしいんです。
同じように、ヴァリエでもCSチームの皆がCSチームで働いていることに誇りを持てるようになったらいいなと思っています。自分は意義のあることをしているんだ、という実感を持てるような環境を作りたい。そのために、僕自身がそういう人間にならなくてはなりません。日々修行中です!