こんにちは!データグリッド採用担当です。
データグリッドでは、現場のエンジニアとビジネス担当のメンターによるサポートのもと、実際のビジネスでの活用を見据えながら、シンセティックAIの開発に取り組んでいただくインターンシップを実施しています。AIスタートアップであるデータグリッドのエンジニアが、普段どのように研究開発に向き合っているのか、世の中にどのように価値提供しようとしているのか疑似体験できることが魅力です!
今回は、2週間のインターンに参加いただいた学生さん2名にインタビューを実施し、データグリッドのインターンシップでどのような経験を得ることができ、自身の今後のキャリアに活かすことができそうなのか、普段の学校での研究との違いなどを踏まえてお話を伺いました!
【インターンシップの流れ】
まず開始前にエンジニアと一緒に、取り組むテーマを決定します。そして開始初日にキックオフミーティングを実施し、テーマに関するデータグリッドの現状の課題をエンジニアメンターから共有させていただき、インターンの中で取り組む改善の方針を決定します。そこからエンジニアメンターと適宜コミュニケーションを取りながら開発に取り組んでいただきます。また、ビジネスメンターとのミーティングも実施し、ビジネスユースケースを一緒に検討したり、中間報告会、最終報告会で使用する資料を一緒にブラッシュアップしながら作成をします。報告会では取り組み内容を発表し、社員やCEOからフィードバックをさせていただきます。
※これまで実施したインターンシップの内容となります。今後一部変更させていただく場合もございます。
<写真 インターンシップスケジュール例>
【インターン生紹介】
大越 康之 さん
■学校
東京工業大学工学院情報通信系修士2年(2022年6月時点)
■研究テーマ
深層ニューラルネットワークの軽量化手法に関する研究
■研究概要
乱数を利用したニューラルネットワークの軽量化手法に関する研究を行っている。本研究では、ニューラルネットワークを複数の乱数の選択問題として学習する手法を提案した。大規模データセットにおいて、従来のニューラルネットワークと比較してモデルサイズと精度のトレードオフ改善を達成した。
松尾 祐飛 さん
■学校
慶應義塾大学大学院理工学研究科修士2年(2022年6月時点)
■研究テーマ
文書画像における影除去の研究
■研究概要
影を除去するネットワークを学習させるための多様で大規模な合成画像データセットを提案。合成画像は3DCGのレンダラーを用いて作成し、さらにその作成過程で得られる前景情報を学習に利用する機構を提案した。実画像のみを用いて学習した場合と比較して、匹敵ないしそれを上回る性能を達成できることを示した。
ーーまずはじめに、インターンシップに参加しようと思ったきっかけを教えて下さい。
大越:採用イベントに参加した際に、データグリッドさんと出会いました。自分の研究領域ではなかったのですが、もともとGANに興味があったことと、イベントの中でエンジニアの方とお話をするうちに、実際に働く環境を体験するのは面白そうだなと感じ、今回参加を決めました。
松尾:私も採用イベントでデータグリッドさんと面談をしたことがきっかけですが、実はイベントでお会いする前から会社のことは存じ上げていました。生成モデルに興味があって、ビジネスシーンでどのような実例があるかを調べたことがあり、その中でドコモgaccoさんのオンライン講座で、人物動画の生成技術が使われていることを知りました。
<写真 中央:大越さん>
ーー2週間のインターンシップでは、どのようなテーマに取り組みましたか?
大越:GANを使った画像生成フローの改善をテーマに取り組みました。生成フローの中で、生成した画像の品質をどのように評価するかが課題となっていました。そこで、生成した画像の品質評価を、機械学習を用いて自動で行うことに取り組みました。
松尾:ある対象物の画像生成の品質が悪いという課題があり、その改善に取り組みました。生成するための訓練画像の生成や、データ前処理の部分をメインに取り組みました。
ーー普段行われている大学院の研究室での取り組みと、インターンシップでの取り組みに違いはありましたか?
大越:一番大きな違いとしては、実際に企業で使われている生のデータを取り扱ったことです。研究で使っているデータは、扱いやすいように加工されているので精度の比較がしやすいのですが、今回使用したのは生のデータのためノイズが含まれていて、学習や評価が大変でした。また、今回取り組むテーマを決めるプロセスも、研究室の研究とは違うと感じました。そのテーマに取り組むことによって得られる利益や効果を具体的に測り、社員の方に提案して決定したのですが、研究開発がビジネスとして世の中への価値提供に繋がるかという視点の重要性を感じ、良い経験ができました。
松尾:ビジネスユースケースの考慮です。今回取り組んだ技術テーマをビジネスに結びつけるにあたり、顧客の想定や、顧客に何を提供できるかを詳細に検討したりと、デスクトップリサーチをする時間が多かったことが、普段の研究と違うなと感じました。また、ビジネス的観点から意見をいただけたことも大きな違いです。もちろん普段のゼミの発表も、教授や同期から意見をいただけますが、インターンでは社員の方から、ビジネスの視点で意見をいただけたことはとても新鮮でした。働くにあたって、ビジネス的思考は持たないといけないなと思っていたので、今回のインターンは非常に貴重な経験になりました。
<写真 中央:松尾さん>
ーー参加前に抱いていたイメージとのギャップはありましたか
大越:技術に触れてみて感じたギャップは、GANを使って想像以上に品質の高いデータを生成できたことです。データグリッドについてのギャップは、想像以上に社員の皆さんが技術にとても詳しく、ご関心も強いというところです。社員の皆さんに向けたインターンの成果報告会があったのですが、インターン生相手でも技術について本気で向き合って質問や意見をくださったことが印象的でした。
松尾:サポートが手厚かったことです。テーマだけいただいて、一人で作業をしていくイメージだったのですが、技術的な質問をした際に素早くレスポンスをいただいたり、高頻度でミーティングを設定いただいたり、柔軟に対応をしていただきました。フルリモートでインターンに参加する中で上手くコミュニケーションが取れるか不安があったのですが、いつでも話しかけて良いと言っていただいたので、とても安心感がありました。
ーー最後に一言よろしくお願いします!
大越:2週間のインターンシップを通して、実際のデータグリッドさんが抱えている技術課題をベースに、課題に対するアプローチの検討から提案まで一連の流れを実践で取り組めて、非常に良い経験となりました。
松尾:2週間という短い期間でしたが、非常に濃密な時間を過ごすことができました。仕事をするにあたって、技術のことはもちろんですが、ビジネス的な観点を持つことの大切さを再認識することができました。これから社会に出てキャリアを形成する上で役に立つ経験ができたと感じています。 また、GPUなど普段使えないようなリソースを使いながら、自分のやりたいことを試せてとても楽しかったです。
いかがでしたでしょうか?データグリッドの行動指針の1つに、「起業家主義」があります。顧客・ユーザーの課題を見つけて、解決しようとするマインドセットを常に持つという考え方です。技術を開発して終わりではなく、開発した技術を誰が何の為に使うのかというところまで考えることを、データグリッドのエンジニアたちは常に意識しています。そのような考え方を体験できることも、本インターンシップの魅力です。