こんにちは!株式会社onepenの代表をしている來住です。私は学生起業をして、初期はSEOのメディア事業をしていましたが、事業の柱を変更して、今ではD2Cブランドを複数運営しています。
起業してから、ご縁でお会いしたG.Oホールディングスの川下社長に弟子入りをして、D2Cの世界に入りました。この記事を書く前に、たくさんの出会いと、たくさんの知識を教えてくださいました、川下さんに感謝申し上げます。G.Oホールディングスは有名な、メンズコスメのブランドNULLなど複数ブランドを運営しています。他にも有名アウトドアブランドWAQの株主の方でもあります。
※真ん中が私です。
D2Cの世界に入ってから、海外の工場で自社商品をOEM、ODMを行い、売るということが原価も安く、商品品質が高いものが作れることを学びました。今回は、そんな海外で工場を見つける方法、展示会での立ち回り方を中心に初めてまとめようと思っております。
海外輸入や、商品開発する方はとりあえず、公州交易会にいくとよいと思います。
弊社では、各事業部の部長クラスのメンバーになると、実際に中国の場まで連れていき、交渉の練習をしていきます。物販は海外出張が多いので、旅行好きな人や刺激が好きな人はとても楽しいと思います。
今回のアジェンダは
- 広州交易会とは
- 広州交易会への行き方
- 広州交易会の立ち回り方
- 他の海外展示会
- 上級編:工場の工場見学
広州交易会とは?中国の一番大きな輸入展示会
広州交易会(こうしゅうこうえきかい)は、正式名称を「中国輸出入商品交易会」といい、1957年から毎年春(4月)と秋(10月)の年2回、中国・広州市で開催される中国最大級の国際貿易展示会です。
2025年春開催(第137回)の概要
- 会期:
- 第1期:2025年4月15日(火)~19日(土)
- 第2期:2025年4月23日(水)~27日(日)
- 第3期:2025年5月1日(木)~5日(月)
- 会場:広州国際展覧中心(中国・広州市海珠区)
- 展示内容:
- 第1期:家電製品、機械、照明、建材、化学製品など
- 第2期:生活雑貨、陶磁器、ギフト用品、家具など
- 第3期:服飾、食品、医療・ヘルスケア用品、ベビー用品など
- 規模:総展示面積約155万㎡、出展社数32,908社(うち海外からは658社)、214の国と地域から約25.3万人の海外バイヤーが来場
初めて、中国で商品を生産したい人はとりあえず、広州交易会に行けば、絶対に工場に会うことができます。
広州交易会への行き方
広州は、香港、深圳の横にあります。
広州への行き方は大きく分けて2パターンあります。
①日本から広州まで飛行機で直行便でいく
②香港経由で、新幹線、船でいく
①日本から広州まで飛行機で直行便でいく
日本(東京)から中国・広州への飛行機の所要時間は、直行便で約4〜5時間です。
- 東京(成田・羽田)→広州白雲国際空港(CAN):約4時間30分前後
関西や福岡からはさらに少し短く、約3.5〜4時間程度で到着します。
※フライト時間は天候や便によって若干変動します。
②飛行機で香港経由して新幹線、船でいく
基本的に、日本から広州までは直行便の値段が高いので、新幹線でいくのがおすすめです。
香港でも同時期に展示会をしていることが多く、香港の展示会に寄ってから広州入りしていくのが一般的になっています。
🇭🇰 香港 → 🇨🇳 中国本土(広州・深圳など)
🚄 高速鉄道(広深港高速鉄道)
香港から広州に行く時は、香港の駅でまず、入国審査があります。日本の新幹線とは違い、飛行機のような乗り方なので、時間が来るまで待合室で待たされて、ゲートが開く仕組みです。入国審査が先にあるので、時間に余裕をもって香港西九龍駅に行く必要があります。
- 出発駅:香港西九龍駅(West Kowloon Station)
- 到着駅:広州東駅(Guangzhou East Station)
- 所要時間:約1時間36分
- 運行頻度:1時間に1本程度
- 料金:
- 2等席:80~90人民元(約1,600~1,800円)
- 1等席:130~150人民元(約2,600~3,000円)
- ビジネスクラス:190~270人民元(約3,800~5,400円)
🚢 フェリー路線と詳細
1. 香港国際空港(SkyPier) ⇄ 広州琶洲港
- 運航時間:約2時間10分
- 料金:約368元(約7,500円)
- 運航頻度:1日3便程度
2. 香港中港城(China Ferry Terminal) ⇄ 広州琶洲港
- 運航時間:約2時間30分〜3時間
- 料金:約250〜320香港ドル(約5,000〜6,400円)
- 運航頻度:1日1〜2便
広州交易会での立ち回り方
📍 まるで空港3つ分?!
広州の会場(中国進出口商品交易会展示館)は、東京ビッグサイトの数倍にも感じる広さ。
初めて訪れた人は「空港のターミナルを歩き続けてるような気分になる」と言います。
実際、総展示面積は150万㎡以上、東京ドーム30個分以上にも相当。
🥾 1日で見切るのは無理ゲー
とある来場者の声:
「1日で1ホールを回りきるだけで精一杯。3期制なのに、1期で完全に足がパンパン。」
展示は期ごとに3回に分かれ(春・秋開催、各3期)、それぞれ数千のブースが並びます。
1ホールの端から端まで歩くだけで15〜20分。それが十数ホールあるのだから、まるで「街」そのもの。
本当に広すぎるので、日本の展示会とは比べ物になります。しっかり見たい人は2日間、展示会に行く日を確保するのがいいと思います。僕は見たい分野をある程度決めていくので、1日くらいですべてを回ります。ただ、朝早く展示会に行き、夜までかかります。
各ブースを回る時には、どうにか英語で通じます。ただ、ニュアンスがどうしても通じないことがあり、中国人の通訳を連れていく方がスムーズに進みます。通訳を連れていくと、狭い業界の分野では、「違う工場はその商品作れるから、OOブースに行ってみてごらん、!電話しておくから!」のように工場が他の工場を紹介してくれることもあります。
もし、通訳がいなくてもどうにかなります。僕も最初の頃は通訳を連れて行っていないので、カタコトの英語と翻訳機能でどうにか、交渉してました。しかし、労力がかかるのと、工場側のストレスも大きいので、嫌な顔をされることも大きいのは事実です。気合いがある人は、チャレンジしてみてください。僕は最初の頃は気合いだけで、どうにかしてました。起業家魂です。
展示会で見る時に、気を付ける点は3つあります。
①前回の展示会の違いを見つける。市場のトレンドを見る。
②新しい商品の形は、表に出してないことが多いので、その分野の工場と名刺交換をしてwehatでやり取りしながら、探る。
③名刺は必要。ビジネスカードが欲しいと言われるの、英語名刺を出しましょう。wechatも交換するとカタログをすぐに送ってくれたりするので、名刺よりもwechatを提示するのがおすすめです。
②って、ブランドを始める人にはハードルが高いかもしれませんが、結構大事なポイントになります。
🌍 世界的に有名な展示会
① 🇩🇪 フランクフルト アンビエンテ(Ambiente)
- 場所:ドイツ・フランクフルト
- 開催時期:毎年2月頃
- ジャンル:インテリア・ライフスタイル・ギフト・キッチン・テーブルウェアなど
- 特徴:
- ヨーロッパ最大級のライフスタイル見本市
- 高品質・高感度なデザイン製品が集まる
- 欧米市場に向けた製品展開やデザイントレンドを探る場として有名
- 出展者数:約4,000社以上(コロナ前)
- 来場者:約13万人以上(世界160カ国から)
「世界中のデザイン関係者が集まる、いわば“トレンドの発信地”」
② 🇭🇰 香港エレクトロニクスフェア(Hong Kong Electronics Fair)
- 場所:香港コンベンション&エキシビションセンター
- 開催時期:春(4月)・秋(10月)の年2回
- ジャンル:コンシューマー家電、ガジェット、IoT、AV機器、スマート家電など
- 特徴:
- アジア最大級の電子機器展示会
- スタートアップやテクノロジー系新興企業のブースも多数
- 広東省の製造業と密接な連携があり、中国本土バイヤーも多く来場
- 出展者数:3,000社以上(コロナ前)
- 来場者:60,000人超(世界中から)
「新技術の宝庫で、OEM/ODMの打診にも最適な場」
③それ以外は、自分が作りたい商品の中国専門展示会
それ以外はJETROで検索して、自分が作りたい商品の展示会に行ってみましょう。中国だと、深圳や、上海周りの展示会がおすすめです。上海と広州とかだと、出展する店舗が全然違うので、おすすめです。
上級編:工場の工場見学
交易会でいい工場が見つかって、交渉まで行って、商品のスペックを合わせる時には、絶対工場見学にいくことがおすすめです。実際に製造している設備、人員を見ると、どのへんまでしっかり指示をしてつくってもらわないといけないかがすごく分かります。
この写真は、今制作しているディフューザーの工場のラボです。日本から送った香りの最終調整をラボの責任者と一緒に行っています。ニュアンスや、小さい差異まで指摘します。
中国では、おもてなしの文化があるので、名物料理を振る舞ってくれます。
中国では、食べきれない量の料理を注文してくれるので、おなかいっぱいまで食べたら、残すことが大切です。残すと、それは、中国では良いとされます。
「中国のお酒」といえば、代表格は「白酒(バイジュー/Baijiu)」です。飲み会の場では、このお酒を飲めなくなるまで飲まされます。本当にきついです。しかし、仕事のためなので、楽しく飲みましょう。中国の工場と飲み会をすると、飲み会要員が派遣されて交渉の場にいない、お酒の強い職員も来て飲み会をします。彼と勝負することになるので、覚悟していきましょう。
🥃 白酒(バイジュー)とは?
- 読み方:バイジュー(Baijiu)
- 漢字:白酒
- 意味:「白い酒」ではなく、「無色透明の蒸留酒」の意
- アルコール度数:40〜60%と非常に高め
- 原料:主に高粱(コーリャン/モロコシ)や小麦、トウモロコシ
- 製法:発酵させた穀物を蒸留して作る、強い香りが特徴の中国伝統酒
🍶 白酒の特徴
- 非常に香りが強く、クセがある
- 初心者には「匂いがキツい」と感じることもあるが、慣れるとやみつきに
- 中国では宴会や贈答品、お祝いごとに必須の酒
✉️ 最後に、代表 來住からのメッセージ
僕自身、右も左もわからない中で飛び込んだ中国のものづくりの世界でしたが、実際に現地に行き、現場で工場の方と対話しながら商品をつくる体験は、想像以上に刺激的で、毎回新しい学びがあります。
「海外出張」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、そこにはリアルな熱量とスピード感があり、自分のアイデアがダイレクトに形になっていく工程は、本当に楽しいです。
ぜひ皆さんも、一度現地の空気を感じてみてください。
一緒に中国に行って、世界に通じる新しい商品を生み出していきましょう!