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What we do

2021年6月に移設された庁舎で、地域産木材に囲まれた職場です
森林に囲まれた盆地に田畑と住宅地が広がるのどかな田舎です
私たち西粟倉村役場は、全国に先立った「持続可能な中⼭間地域」のモデルを創り続けます。 そして、全ての村民が「生きるを楽しむ」を実現できる、社会インフラ(ハード及びソフト面)を整備していきます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2008年から取り組んできた、地域の資源を最大限活用し活かしていく「百年の森林構想」、新たな起業家を創る「ローカルベンチャー事業」をはじめとした、様々な取り組みに挑戦しています。 西粟倉村では地域の存続をかけた取り組みを15年前から続けています。 平成の大合併を断り自主自立の道を歩むことを決めた村でしたが、強みとなる観光資源、地域産業はありませんでした。そこにあったのは、50年前に暮らした祖父祖母世代が残した「木」という資源。地域で引き継がれた「木」を活かした事業で村づくりを進めていくことを進めて立てた構想が「百年の森林(もり)構想」です。 「50年生に育った森林の管理をここで諦めることなく、村ぐるみで後50年がんばろう。そして、美しい百年の森林に囲まれた上質な田舎を実現していこう。」 「森林事業は心と心をつなぎ価値を生み出していく『心産業』、村の資源である森林から産業、そして仕事を生み出していこう。」 という先人の声からこの事業は始まりました。 構想のポイントは以下の通り 1 第一次産業の活性化(ストーリー性、心産業という関係性で作る経済の創出) 2 市場経済よりも自然資本の強化(未来に良い山を残す) 3 官民の行政による関連産業の創出(森林づくりは行政、製品販売・林業の六次化は民間) 構想の当初は大変なことが多く、関係者に対して本取り組みの説明を行うのに時間を要し、何度も住民説明会を実施したこともあります。関連産業の創出では6次産業化が進まず、思ったような売り上げを地域全体としてあげられない時期も続きました。 大変な時期に地道な活動を続けることで成果が出始め、西粟倉は「林業」の村づくりとして一定の評価を周りから受けていきます。 この取り組みを支えてきたのは、地域外から西粟倉という土地に可能性や価値を見出した移住者の方々と村内で長年活躍されてきた方々の共創です。 今では「地方移住」や「地方創生」が一般に知れ渡り、数々の事例が日本全国で見られるようになりました。この当時、地方へ移住する人は少ない中、村の取り組みに興味をもっていただき、そして村の人が持っていなかった視点を活用した新規事業を数々創出していきました。この当時の流れから私たちは地方で自分自身の強みを活かす起業家の育成、「ローカルベンチャー」(地方で様々な地域課題の解決と持続可能な地域社会づくりのために起業したベンチャー企業、のことを言う)の育成を始めました。 地方にはあまり見られなかった、第一次産業以外の産業を嗜好し、デザイン業、加工業、宿泊業等、といった数々の産業に起業意欲の高い移住者が挑戦し、それを行政と中間支援組織が支える形を構築しました。その形は、今の「起業型地域おこし協力隊」の流れにもつながってきます。 西粟倉村では、移住者が更なる移住者を呼び、産業を生み出し、仕事だけでなく生活面でも地域コミュニティの柱になっていく、そして、地域に子が生まれ、子供の姿を見ることで既存の村民にも効果を実感できるようになり、自分たちも、という動きが生まれる、といったこれらの良循環が地域内で自然発生的に起こるようになり、村の賑わいはさらに増していきます。 まだまだやり残した取り組みや課題、そして更なるニーズに応えるため、私たち西粟倉村では様々な取り組みに挑戦しています。特に、今後は増える移住者に対するハード面での対応(インフラ等)、そして村に来て最大限力を発揮していただくためのソフト面での対応、これらを明確に今後取り組む事業として考えています。

Why we do

次世代に豊かな自然を継承していく事業である、「百年の森林事業」で整備した森林の様子
ローカルベンチャーと呼ばれる起業家育成にも積極的に取り組んできました
なぜ、数ある地域課題の中で私たちが、持続可能な社会インフラ(ハード及びソフト面)の整備になぜ取り組んでいるか。 現在、西粟倉では移住を希望する人が増えたものの、必ずしも希望者のニーズに応えられるインフラを提供することができていません。活用可能な空き家は改修を進め、住宅の建設を並行して行なっていますが、既存の住宅の管理も含めて地域の公共資産をどう今後50年活用していくか、これらに正面から向き合う時期が近づいているのです。 そして、ソフト面についてです。移住者は非常に数が増えてきていますが、その満足度は移住者それぞれです。 特に、移住者の多くから聞く課題は、「住環境の整備」、「地域内コミュニティ」になります。前者はインフラの問題ですが、後者の問題についてはこれまで地域の既存のネットワークに依存してきた反面、それ以外の方を拾えていなかった反省が残っています。地域内に様々なメンターは配置することを10月から実施するものの、地域全体として「挑戦者を応援する風土」はまだ完全に作り切れてはいません。 そして、産業施策、移住施策として取り組んできた、「地域おこし協力隊」(総務省)制度も変わらなければならない時期になっています。これまでの施策に加えて、いかに地域住民に恩恵を与えられる制度設計にし、移住者のwell-beingを高めるか、これらが今後の課題になっています。 私たちの総務企画課では、現在「移住者の受け入れにかかる窓口」を担当しています。地域おこし協力隊制度を活用して移住する人をはじめとして、地域外の方からの受け入れを行うだけでなく、移住後の様々な面での「ケア」、定期的な研修機会を重ねることで、移住してきた人のwell-beingを高めるサポートを日々行っています。 これからの地域を支えていく「人」に着目した事業を私たち総務企画課では社会インフラから支えていきます。

How we do

職場のあるあわくら会館です。4年前に完成した木造建築です
西粟倉村は人口1300人強の小さな村です。 役場の職員だけで全ての事業に取り組めることもなく、そして地域の中の人で全てが解決できるわけではありません。地域の外の力を借りつつ、地域全体で村を経営していくことが大切です。 私たち行政職員の役割は、①地域の柱となる方針を定めること、その場を作ること、②地域の取り組みを支援する枠組みを整備すること、この2点にあると考えます。 職場のノウハウを持つ先輩職員、地元出身者、そして地域の年配の方から先輩経営者の方々、数々の方と触れることで、適切な地域の施策を形作ることを目指しています。 その中で職場全体の雰囲気は以下の通りです。 ・役場職員が全体で40名程度と、コンパクトかつ一人一人が受け持つ事業が数多く動いているため、意思決定が早い職場です。 ・一人一人の職員がプロジェクトを持っているため、交渉次第で多様なプロジェクトを部署を超えて実現可能 地域全体の雰囲気は以下の通りです。 ・移住者が村の人口の2割近くとなっており、職場内だけでなく村全体として受け入れてもらいやすい環境です。職場内以外にも多様な方から刺激を日々受けることができます。 ・職場のある「あわくら会館」では数多くの移住者がコワーキングスペースとして利用しているため、日々色々な人と話をする機会が多くあります。 先輩移住者からのコメントは以下の通りです。 西粟倉村のいちばんの魅力は多種多様な村民です。移住者も地元民も、自分の人生を楽しそうに生きている人が多いんですよ。すでに人口の20%以上が移住者であることに加え、フリーランスや企業経営者も多いので仕事や生活の相談をできる仲間が多いことが救いですね。逆にハードワーカーが多いので、田舎でのんびり田畑を耕しながら余生を過ごしたいという人には合わないかもしれませんね。 また、1300人の村だけあって役場との距離が近いことも魅力です。わたしは人口数万人規模の市の出身ですが、市役所といえば面倒臭い書類を提出しにいく場所でしかなかったんです。しかし西粟倉村役場は一緒に事業をつくる仲間がいる場所です。毎日のように役場に足を運んでは事業の相談をしています。移住して10年が経ちますが、この村で結婚して、子どもが生まれて、独立できて本当に良かったと感じています。(35歳、男性、移住歴10年) これらが揃った西粟倉村で働ける皆様をお待ちしております。