Hagakureについて
社名は「株式会社Hagakure」にしました。デジタル広告業界の人は「ん?あのhagakure?笑」ってなると思いますが、そのhagakureではないです笑。社名のHagakureは『葉隠』からきていて、山本常朝という武士が書いた昔の書物です。侍とはどうあるべきかといった武士道について書かれていて、ビジネスパーソンにおいても大切なことが書かれたりしています。
その中でも有名な一節がこれ。
「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」
「潔く死ぬのが武士だ」みたいに解釈されたこの一節は大戦時に使用され、兵士を鼓舞しました。神風特攻隊とか。でも、本当は生きるために書かれた本だと私は思っています。『葉隠』の中には、死について書かれた文章が多く出てきますが、山本常朝が伝えたかったのは、死と向き合うことで一生懸命に生きることなんですね。『葉隠』は死を肯定するのではなく、むしろ本気で生きろと言っている。ある経験から死を強く意識するようになった僕にとっては、ものすごく共感する本の1つです。
死は意外と近くにいる
僕は死を身近に感じたことが何度かありますが、その中でも記憶に鮮明に残っているのは中学1年生の時。入学して間もない4月の頃、これから始まる新しい環境にみんなわくわくしていた。僕たちのクラスも例外なく、みんな楽しそうに中学生活を送る日々。
2005年4月25日の朝、朝礼が始まるまで、いつものように騒がしくしていたら、地響きと共に、重くて低い爆発音のような音が窓の外から聞こえてきた。窓の外を見ると学校のすぐ側にあるマンションから煙が上がっていて、マンションが崩壊したのかと思った。その音の正体は、脱線事故。知っている人もいるかもしれませんが、この事故は「JR福知山線脱線事故」と呼ばれ、その出来事を通して僕は死を強く意識するようになった。
僕の中学校は事故現場から近かったので、緊急治療場所として使用され、多くの負傷者が学校の保健室や体育館に運ばれてきた。中には、当時の僕と同じぐらいの年齢の子供もいて、年齢に関係なく死は訪れるものなんだなと思うようになった。死って意外と近くにいるんだよな、自由に、悔いのない生き方をしようと。
Hagakureに込めた思い
僕は今日がラストかもと思いながら、生きています。死を意識しているからこそ1日1日を大切に生きている私と、『葉隠』に書かれていることが重なることがあるので、社名をHagakureにしました。あと、葉隠は侍道・武士道について書き記された書物で、僕たちは侍のように世の中にある「不」をぶった斬っていきたい。そういう思いも込めています。
世界にはびこる不平、不満、不幸を事業を通して無くしていく。そういう会社にしていきたいんです。名だたる企業や優秀な先人達が人生をかけて挑戦してきた結果、多くの課題は解決されてきた。しかし、いまだに倒せていない不平や不幸はたくさんある。今の僕には倒せる力は無いかもしれないけど、何百回、何千回でも立ち上がって、戦い続ける力はある。それは、世の中を少しでも良い方向に変えたいという確固たる信念があるから。勝つまで何度でも挑戦するよ。1ミリでも世界を良い方向に変えたいと思う方は応援してくれると泣いて喜びます。