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【スタッフインタビュー#05】ソーシャルグッド×マーケティングで、社会も会社もサステナブルに。

プロフィール

天野 貴博(あまの たかひろ):

1984年生まれ。東京大学教育学部卒業後、2007年4月にみずほ銀行に就職。法人営業に従事。みずほ銀行を退職後、WEBコンサルティングを手がけるリア株式会社を創業し、東証一部上場企業からベンチャー企業まで200社以上のWEBマーケティング支援に携わる。2010年には文部科学省・熟議推進委員会「熟議協働員」に就任し、業務の傍らで官民協働の教育政策形成シンポジウムの企画に参画。2017年2月にリア株式会社を売却後、ハーチ株式会社に合流。

業界の常識は「ソーシャルグッドはお金にならない」

2015年11月、ハーチの創業にあたって代表の加藤から声をかけられた時、実は僕が一番はじめに思ったのは「この会社を軌道に乗せるのは大変だろうな」ということでした。

その理由は大きく分けて2つありました。1つ目は、事業面。「ソーシャルグッドなアイデアやきっかけになることを発信する」「それによって社会をもっと良くしていく」というハーチのコンセプトには僕も大きく共感していたのですが、それを事業の中心に据えるというのはかなり難しいと感じていました。

ソーシャルグッドな事業をビジネスとして手がける上で最も大きな課題は、端的に言えば「お金にならない」ことです。ソーシャルグッドな事業は、地球環境や地域コミュニティなどに対してプラスのインパクトを与えていくことを目指していくものとなります。

しかし、ごみ問題や水の浄化、教育や地方創生、ヘルスケアといった事業分野は、行政が担うような公共的な側面も大きく、企業や個人の消費活動とは直結していないことも多い。そのため、ソーシャルグッドな事業であるはずの企業のCSR活動やNPOの活動が事業の売上につながらず、コストセンターとなってしまっているケースも少なくありません。

ハーチのビジネスは、これらのソーシャルグッドな事業をマーケティングの領域と融合させることで、社会的なインパクトとビジネス的な収益性を両立したサステナブルなビジネスへと昇華する、というものです。

ただ、これは「言うは易く行うは難し」で、創業当初は本当に事業としてうまくいくかどうかに関して、少なからず不安がありました。ただ、だからこそ、自分たちが成功モデルを示すことができれば社会的に大きな意義がありますし、市場の開拓者になれるという面白さもありました。


資金面も前途多難。その中で培った「ハーチらしさ」

もう一つ、事業面以外で大変だと思うことがありました。それが、資金面です。僕らが手掛けようとしていたビジネスは、ウェブ上にメディアをつくり広告で売上を上げるという収益モデルです。

「ITビジネス」と言えば華々しいイメージがありますが、ウェブメディアで収益を上げるには、実際は地道にコンテンツを制作し、ひたすらデザインや機能などを改善していく作業が必要となります。立ち上げ初期の段階ではメディアの認知度も低いため、広告効果が低く売上も上がりません。メディアのビジネスモデルは、最低でも1年以上は投資をし続けないと立ち上がらないビジネスなのです。

多くのスタートアップでは、その初期のコストをベンチャーキャピタルなどから出資を受けることでまかないます。しかし、僕らが手がける「ソーシャルグッド」のビジネスは長期的な視点が必要になるため、出資者の意向に左右されて短期的な収益確保や早期の上場などが求められてしまっては、本来やりたい事業ができなくなり本末転倒になってしまう可能性がありました。

そのため、資金調達の必要がある事業モデルにも関わらず、外部からの資金調達は期待できない、というジレンマのなかで戦っていくことが求められたわけです。結果、自己資金だけでスタートを切ることになりましたが、幸いにしてハーチが創ったメディアはこの3年間でユーザーの方々やお取引先の企業から多くの支持を得ることができ、2018年7月から黒字化を達成。自由な社風を維持しながら、収益面・資金面のハードルを乗り越えることができました。

大切なのは、関わる人たちにポジティブな変化を促していくこと

ハーチが一貫して大切にしているのは、「ハーチと関わる人たちにポジティブな変化を生み出していく」こと、そして「自分を飾らずに楽しく働く」ということです。

運営メディアのユーザーの方々やお取引先、僕を含めた社内のメンバー全員から、「ハーチに関わることでこんな良いことがあった」「ハーチは自分たちに必要な会社だ」と思ってもらえるのであれば、ハーチという会社はビジネスを持続していけると考えています。

その状況を実現していくためにハーチでは、①読者の方々の関心や悩みなどに寄り添い、信頼できる情報や価値ある情報を発信していくこと、②お取引する会社とコミュニケーションを密に取ってお互いの理解を深め合っていくこと、③社内では、柔軟な働き方の実現やチャレンジできる環境づくり、言いたいことが言い合えるフラットな組織にしていくこと、などに日々取り組んでいます。

今後は、会社がこれまでに培ってきた技術や経験をもとに、「収益を出しているものの、事業のソーシャルグッドの文脈が弱い」という企業には、ハーチが培ってきたソーシャルグッドに対する専門性を、「ソーシャルグッドな事業を手がけているが、収益化できていない」という方々には、ハーチの持つマーケティングのノウハウなどをそれぞれ提供することで、さらに多くの人達と連携してソーシャルグッドの輪を広げていくことができるのではないかと考えています。

会社をうまく使って、個人としても活躍して欲しい

現在、ハーチの中で働く人を眺めてみると、「ソーシャルグッドなビジネスに興味がある」「働く場所や働き方に縛られずに自由に働きたい」「グローバルなビジネスに携わりたい」「色々なことにチャレンジしてみたい」「自分のことも、周りのことも大切にしていきたい」といった考えを持っている方が多いかなと思います。

ハーチでは、メンバー全員が気持ちよく働くことができるようにしていきたいと思っていますので、まわりに思いやりをもって接することができる方と一緒に仕事ができるといいなと考えています。

また、チームとしての一体感は大切にしていますが、会社自体はあくまで「ハコ」だと思いますので、各メンバーがハーチをうまく活用して、やりたいことや興味関心のあること、価値があると思うことをそれぞれ全力で取り組んでもらえれば、と考えています。

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