プロフィール
大阪府出身。大学時代にeスポーツサークルの代表を務め、イベント運営やストリーマーとの企画協力を経験。卒業後は一般企業に就職し、アシスタントディレクター業務などに携わる。その後、株式会社TIECLANに転職。現在は企画ディレクターとして、APEXをはじめとするeスポーツイベントの企画・運営・演出までを一貫して担当している。
eスポーツとの出会い
―― eスポーツ業界に興味を持ったきっかけを教えてください。
大学に入学したのがちょうどコロナ禍の時期で、対面での部活やサークル活動がほとんどできなかったんです。もともとはバスケットボールなどの運動系のスポーツをやっていたのですが、当時は難しくて。オンラインで参加できる活動を探していた中で、eスポーツサークルの存在を知りました。
最初は「一緒にゲームを楽しめる仲間がほしい」という軽い気持ちでしたが、サークル内で代表を任されるようになってからは、イベント運営に関わったり、ストリーマーの方と交流したりといった機会も増えてきて、eスポーツの持つ奥行きにどんどん惹かれていきました。
特に、オフラインイベントに参加した体験は強く印象に残っています。
―― どんなイベントだったのですか?
大阪で開催された『VALORANT』の国内大会決勝です。インテックス大阪という大きなホールが会場で、中央に設置されたステージを取り囲むように観客席が広がっていました。
照明や演出の迫力、観客の盛り上がり、その場の熱気がすごくて、一言で言えば「圧倒された」という感じです。それまで画面越しに見ていたeスポーツとはまったく別物で、会場全体がひとつのエンタメ空間として成立していたことに衝撃を受けました。
その場の空気を味わったことで、「自分もいつか、こういうイベントを作る側に回りたい」と本気で思うようになったんです。
入社のきっかけ
―― TIECLAN株式会社に入社した経緯を教えてください。
前職では企業向けのキャスティング業務などを担当しており、その中でTIECLANと一緒に案件を進める機会がありました。そのプロジェクトで接点があったので、私が前職を退職するタイミングで声をかけていただいたのが入社のきっかけです。
当時は大学を卒業して1年目でしたが、eスポーツ業界で働きたいという気持ちはずっと強く持っていました。特別な経験があるわけではなかったですが、その分、何にでも挑戦する覚悟がありましたし、自分の意見を出して動いていける環境を求めていました。
TIECLANはまさにそういった挑戦に応えてくれる場所でした。創業から間もないタイミングで、チームも少数精鋭。若手でも積極的に手を挙げれば任せてもらえる風土があり、まさに自分が目指していた環境と重なっていたんです。
TIECLANに対する印象
―― 入社前、TIECLANにはどのような印象を持っていましたか?
TIEは以前から、APEXでの知名度があるなと思っていました。前職でもキャスティングの際に“影響力のある人”を探す必要があり、その中でもTIECLANは早い段階から候補に挙がっていました。私自身もAPEXをプレイしていたので、自然と関心が向いていたんです。
そうした印象を持っていたうえで、実際にTIECLANと仕事をしたときには、想像以上に若く、フラットな組織であることに驚きました。社内の距離感が近く、意思決定もスピード感がある。「ここなら若手でも裁量を持って挑戦できる」と感じたのを、今でも覚えています。
現在の仕事内容と意識していること
―― 現在はどのようなお仕事をされていますか?
オフライン・オンラインを問わず、eスポーツイベントの企画から当日の運営、ディレクションまでを一貫して担当しています。キャスティングや予算組み、配信システムの選定、演出の構成など、イベント全体の進行に関わるすべてをみているイメージです。
前職でもイベントの進行やキャスティングに携わっていたことがあり、そうした“人を巻き込みながら形にしていく仕事”に面白さを感じていました。今の仕事は、そうした経験をさらに広げた形で関われている感覚がありますし、自分の裁量で企画を進められる分、より深く入り込めるのが魅力です
―― イベントを企画する上で大切にしていることはありますか?
「自己満足にならないこと」は、常に意識しています。自分が面白いと思うことをベースにするのはもちろん大事ですが、それだけでは成立しません。イベントは、あくまで見てくれる人や参加者にとって意味があるかどうかがすべてだと思っています。本当に価値があるのは、そのイベントがどんな反応を引き出せたか、どんな印象を残せたかという部分です。
ただし、視聴者数やSNSでの反応といった“数字”が見えるのはイベントが終わったあと。だからこそ、企画段階でどれだけリアルな視点や外部の感覚を取り込めるかが重要になります。
そのために特に大切にしているのが、出演するストリーマーの皆さんとのやり取りです。彼らは日々リスナーと向き合っていて、今どんなものが“刺さるか”を肌で感じている人たちですし、面白いアイデアをたくさん持っています。
そういった声をひとつひとつ拾いながら、ただ盛り上がるだけではなく“芯のある面白さ”に整えていく。それがディレクターとして、自分が果たすべき役割だと考えています。
やりがいと達成感
―― 仕事の中で、やりがいを感じるのはどんなときですか?
一番はやっぱり、イベントが無事に終わったときですね。全工程が終わって「現場オールアップです」となった瞬間に、達成感がやってきます。
企画が通った段階ではまだ何も始まっていないし、本番中は常に何か起こる可能性があるので、気を抜けません。正直、イベント中はあまり感情を出す余裕がないですね笑
特にオフラインイベントはトラブルも多いので、前日準備なども含めて神経を尖らせています。でも、全部終わったあとにふと客席を見ると「やってよかったな」と思えます。あの感覚があるから、企画から当日まで頑張れてると思います。
会社の魅力
―― TIECLANで働くうえで、どんな点に魅力を感じていますか?
社外からは「APEXの人気ストリーマーが多く所属している」「eスポーツイベントを手がけている」といった部分が目立つかもしれませんが、働いてみて感じるのは、それ以上に“組織としての柔軟さ”です。
年齢層が若く、距離感も近いので、自分の意見がすぐに届きますし、思ったことを発信できる空気があります。
自分の考えをスピーディーに行動に移せる環境って、やっぱり働いていて気持ちがいいですし、成長の実感にもつながってますね。
今後の展望
―― ご自身のキャリアについて、これからどのように考えていますか?
将来的には、eスポーツに関わりたいと思っている人たちの「入り口」をもっと増やしていきたいと考えています。特に、地方にいる方に向けて何かできたらという思いが強いです。
僕自身が大阪出身で、学生の頃にeスポーツ業界に関わろうと思っても、現場に触れる機会がなかなか見つかりませんでした。東京なら小さなイベントでも人とつながれるチャンスがあるけど、地方だとその“最初の一歩”を踏み出す場が本当に少ないんです。
だからこそ、将来的には「イベントスタッフとして関わってみる」「現場を体験して業界を知る」といった機会を提供できるようになりたいです。どこにいても、熱意があれば関われる──そういう道を作りたい。
今はそのために、自分自身がもっと経験を積んで力をつけるフェーズだと思っています。
―― どんなことを意識して力をつけようとしていますか?
「質より量」だと思っています。最初から完璧なものを目指すより、とにかくたくさん経験を積んで、自分で判断する力をつけるほうが大事だと感じています。
だからこそTIECLANのように、裁量も大きく色々な仕事を任せてもらえる環境は、自分にとって理想的です。いろんなことに挑戦して、失敗も含めて学びにしていく。若いうちはそういう働き方が一番成長できるんじゃないかと思っています。
応募を検討している方へのメッセージ
―― 最後に、TIECLANで働くことに興味がある方へメッセージをお願いします。
この業界に興味があるけど、「どこに応募すればいいか分からない」とか「自分にスキルがあるか不安」という人も多いと思います。そういう人にこそ、まず一歩踏み出してみてほしいです。
選考を受けてみれば、自分の強みや足りない部分も見えてきます。たとえうまくいかなくても、それ自体が貴重な経験になるはずです。
少しでも興味があれば、ぜひ挑戦してみてほしいです!