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デザインの力で事業を加速させる。YOUTRUSTデザイン顧問就任対談

2021年11月に、YOUTRUSTのデザイン顧問に宇野雄さんが就任しました。Yahoo!ニュースやYahoo!検索のデザイン部長を経て、クックパッド株式会社デザイン戦略本部長を務めてきた宇野さん。デザイン顧問を依頼することになった背景や、YOUTRUSTが求めるデザイン人材、デザインによってどのような変化を求めているかなどを、代表の岩崎由夏とともに語ってもらいました。

YOUTRUSTを使うことで、気がつけばキャリアが楽しくなっている

——宇野さんにデザイン顧問をお願いした背景をお聞かせください。

岩崎:YOUTRUSTがこれから向かっていくのは、いわゆる「(見た目が)美しいプロダクト」を作ることではなく、「面白い体験を作る」フェーズです。

私たち自身もまだ、ユーザーさんにどのように使っていただければもっと面白い体験が提供できるのか試行錯誤している状態です。ただ、SNSという構造上、コンテンツを生み出す(投稿する)人と、それを閲覧する人の2つに分かれるのは確かだと思うんです。宇野さんがいらっしゃったクックパッドさんも構造は同じだと思います。

レシピを投稿する人と、それを見る人。でも、レシピを投稿することは金銭的欲求とは切り離されたモチベーションに支えられています。だからこそサステナブルな場所になっている。YOUTRUSTも、そういう使い続けるほど楽しくなるモチベーション——つまり「脳への報酬」を感じてもらえるプロダクトにしていきたいという思いから、クックパッドのデザインを統括してこられた宇野さんにデザイン顧問を依頼しました。

宇野さん:実は、顧問のお話をいただく前からユーザー登録はしていたんです。実際、YOUTRUST経由で副業が決まったケースもあって。そういう実体験を振り返って見ると、僕が考えてもみなかった人たちとYOUTRUSTを通じて出会って、新たな仕事につながっていたんですよね。

そう考えてみたら、転職とか、副業意欲からYOUTRUSTに関心を持ってもらうのもいいんですが、そういう発想がなかった人に「あなたの幸せが実はYOUTRUSTで広がってくんじゃない?」って言えるプロダクトになる未来がスッと腑におちて。同時に、本人が「意欲」に気づいていない以上「課題解決」をするわけではないので、それってすごく難易度が高いなと感じました。

岩崎:そうなんです。宇野さんが紹介してくださった記事で、プロダクトを3つに分けていて。具体的なペインを解決する「鎮痛剤」、問題そのものをなかったことにする「治療薬」、そして課題は解決してくれないけど、ないと困る(あれば嬉しい)「ビタミン剤」。YOUTRUSTは「ビタミン剤」と「鎮痛剤」の橋渡しをするプロダクトだとおっしゃっていただいて納得しました。

https://blog.btrax.com/jp/product-types/

日本はまだ、キャリアのことを自分で考えて、常に情報をキャッチしておくカルチャーが根付ききっていません。一方でアメリカなどでは、常に全員が転職スタンバイの状態で、明日クビを切られるかもしれない緊張感。

だからこそ、キャリアの情報収集の習慣がなかった人たちが、楽しくYOUTRUSTを使ってるうちに、気づけば転職したり副業したり、あるいは今の仕事がもっと楽しくなったり。そういう状況をどうやったら生み出せるのか試行錯誤している段階です。

宇野さん:プロダクト全体で品質の底上げはしないといけないですよね。それとやはり、コミュニケーションデザインの改善。それこそ、ユーザーの投稿のことを「脳内メモ」という呼称に変えられたじゃないですか。そういうことの積み重ねだと思うんです。

今のYOUTRUSTは、既存のSNSに倣った作りをしています。最初は、当然既存のものに倣ったほうがいいんです。でも次のフェーズで大切になってくるのが会社としての「思い」。何をしたらユーザーさんの期待を超える体験を可能にするのか。そのためには強い信念が必要です。デザインの価値は、その思いを達成するために見せ方や伝え方を磨いていくこと。ですから、綺麗なものを作るというよりも、人を動かすためのデザインがより重要になってくると思います。

岩崎:「デザイン顧問就任」と言うと、UIがもっと綺麗になるのかなと思われるかもしれませんが、今はUIの美しさよりも、ユーザー体験(UX)に力点をおきたいと思っています。

最近「YOUTRUSTは何が楽しいのか」を一言で言えないといけないと思っていて。例えば、Twitterだったら、つぶやいて、いいねがもらえて、フォロワーが増えて……というサイクルが楽しさにつながりますよね。どうしたらYOUTRUSTを楽しいと感じてもらえる習慣のサイクルが作れるのかなと考えています。

宇野さん:限られたデザイン資産をどこに投資すべきか、ビジネス全体を俯瞰して考えていかなければなりませんね。デザイナー自身も、デザインの領域に留まらず、ビジネス全体を見て、自分たちの目指したい先はどこなのかということを、しっかり言えるようになってほしいです。

ユーザー体験のために自分の引き出しのすべてを使う

——となると、今YOUTRUSTのデザインチームが求める人材は、表層のデザインだけでなく、何がユーザーのためになるのかや、何がコミュニケーションを活性化させるのかといった、より本質的な問いを楽しめる人になりそうですね。

宇野さん:まさしくそう思っています。もちろん特定の領域に強くて、すごく速く綺麗なUIが作れることもとても大事なことです。ですが、今のフェーズでは広く全体を見て、どういう思想でプロダクトが成り立っていて、だから結果的にどんなデザインが必要なのかを紐解いていくような作り方を経験したい人にチャレンジしてほしいなと思っています。

岩崎:YOUTRUSTのデザイナーに求めるのは、ユーザーさんの体験向上をUIデザインに落とし込むために、必要な情報を自ら集めて設計する過程を楽しむこと

ユーザーさんの多くは、自分が欲しいものを言語化できていません。なのでユーザーさんの生の声を大事にしつつも、自分からボールを見つけ、ユーザーさんの期待を超えるものを作ってほしいんです。YOUTRUSTのバリューのひとつ、“KEEP THINKING”が表すように「自分はこれがめちゃめちゃおもろしいと思います!」と強い意思を持てるほどに、自分の頭で考え抜いてもらいたいですね。

宇野さん:僕も普段は、定量データや事例を元に判断しますが、時々「僕がこの方が気持ちいいと思った」みたいな感覚を頼りに判断を下すことがあって。後から逆推論的に考えていくと、一本のロジックが通っているのですが、感覚がロジックを上回ることは確かにあります。

そういう「これがいい!」という感覚で物事を通すためには、いかに信頼を積み重ねられているかが重要。自分の譲れないものを大切にしつつも、チームメンバーとの関係性も大事にできる、バランスの取れた人が仲間になってほしいなと思いますね。

今回、YOUTRUSTが僕のような人間を起用したのも、デザインの可能性を信じた証だと思うんです。それはつまり、デザインの力で事業を加速させられる可能性があるということ。ですから、自分の意思を持って、より深いところまで考え抜いてみたい、考え抜けるようになりたいと思う人にはぜひ仲間になってほしいですね。それを全力でバックアップするのが、僕らの仕事だと思っています。

デザイナーから求められるような組織にすることがこれからの目標

——デザイン顧問が就任したことは、YOUTRUSTのビジネス全体においてどのようなインパクトをもたらすでしょうか。

岩崎:私はYOUTRUSTというサービスが大好きで、一番理解しているという自負があります。ただ一方で未来のYOUTRUSTについてはまだまだ見えてない部分もあって……

なので宇野さんには、プロダクトを作る部分はもちろん、どうしたら次のフェーズに進むような発明が現場から生まれるのかや、どういうコミュニケーションをすればクリエイティブな組織になるのかという、組織づくりの面でも期待しています。

宇野さん:これからYOUTRUSTがやりたいことって、きっとどんどん変化していくと思うんですよね。そうなると当然求められるスキルも変化してきます。それこそスタートアップあるあるですけれども、企業の成長速度に人がついていけないことや、しかるべき人を採用できずに変化に対応できないことはよくあること。

これまでは岩崎さんに属人化していてもよかったけれど、これからはより組織化していかなければならないフェーズだと思うので、そういうところもお手伝いしていけたらと思います。

宇野さん:今の時代、デザイナーのあり方はどんどん変化しています。綺麗なものを作れば良かった時代から、「デザイン経営」という言葉が示すように、ビジネスのより上流の部分にまでデザインの考え方が実装されるようになりました。デザインという言葉そのものの意味が拡張すると同時に、デザイナーに求められるスキルや能力も広がっていっています

僕は業界の成長と共に育ててもらってきました。初めは手を動かして綺麗なものを作るところから、徐々に自分の力よりも少し上の話が来て、「100点は取れないけれど、何とか60点取れるように頑張ります」って生き延びてきたんです。そういう経験を共有することで、デザインチームを起点としてYOUTRUST全体に良い影響を波及させていけるといいなと思っています。

岩崎:もう藁にもすがる思いなので、ぜひよろしくお願いします!

取材・執筆:黒木あや
編集:成田愛恵

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