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『初めての商標入門セミナー』開催報告

2019年12月12日(木) 東京都千代田区神田にて、『初めての商標入門セミナー』を開催いたしましたので、つなぐIP編集部よりご紹介します。

本セミナーでは、起業を検討されている方や知財担当のいないスタートアップの方など商標入門者の方に向けて、商標権の概要や実務、重要性について理解いただくことを目的として、わかりやすさを重視し講演をいたしました。

前半では、知的財産について専門用語はなるべく使用せずご紹介するとともに、そもそも商標とは何か?など、商標権の概要や機能などイラストを交えながらご紹介いたしました。

商標権は、他の知的財産と比べるとネーミングやロゴなどイメージがしやすく、身近なところにあります。ただ、スタートアップを起業する際に、社名やサービス名等のドメインを取得される方はいても、商標の調査までされる方はまだ少ないかと思います。

もしも、他社の商標権を侵害していた場合、損害賠償請求や差止請求などの訴訟を受けるリスクがあります。その際は今後、商標権の買い取りやライセンス、社名の変更、サービス名の変更等の必要が生じる可能性があります。そのようなことが起こらないよう、創業時に商標調査を行うなど、他社の権利を侵害しない社名やサービス名を検討することは大切です。

また、商標権の効力はその国にしか及びません。つまり、日本で商標権を取得しても、海外にまで権利が及びませんので、海外で先に他人にその商標権を取得されてしまうことがあります。その際は、その国でその商標を使用することができなくなってしまいますので、海外展開するサービスを商標として使用する予定があれば、各国に商標出願し権利化することを検討する必要があります。近年、中国での商標出願件数が増大していますので、中国展開を検討されている方は特に気をつける必要があります。

基礎知識として、前述で触れておりますが商標権を取得するには、他人より先に特許庁に商標出願の手続きをしなければいけません。つまり、便乗されるなど他人に先に商標出願され商標権を取得されてしまうと、その商標を使用できなくなる可能性が生じますので、注意が必要です。

後半では、実際に商標出願をする際の手続きや流れをご説明し、最後は簡易な商標の検索の方法についてご紹介いたしました。

商標出願の手続きは、自ら商標出願書類を作成し特許庁へ商標出願をする方法と、特許事務所に所属する弁理士といった知的財産の専門家に、特許庁への手続きや出願用書類作成などの業務を依頼する方法がありますが、その際の費用の目安をご紹介しています。
また、商標は一見簡単に思えますが、商品やサービスの区分を選択する必要があるなど、知識がないと適切な範囲での権利保護ができていない可能性がありますので、専門家である弁理士の方などに相談することも大切です。

最後に、本セミナーにご参加された方には、商標の概要や流れについてご理解いただき、商標や知的財産の重要性を認識していただけますと幸いです。

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