昨日とあるスタジアムの野外コンサートに行ってきたのですが、途中から雷と豪雨に見舞われ、雷恐怖症の私は人生ではじめてコンサート中に「帰りたい」と思いました。
実際雷に打たれる確率は、宝くじが当たる確率と一緒くらいだそうです。そんなに低いものなんですね。嬉しいような、悲しいような…
確率論で言うと、飛行機なんかは自動車よりずっと安全なんだとか。いつまで経っても慣れないあの乱気流の揺れにも、ちょっと強気で行けそうな気がします(笑)。
今回は、コウズの商品であるGroweb! Reportのリニューアルを記念して、開発までの道のりをマーケティング部署の邉川(へかわ)さんにお聞きしてみました。
正直商品のことを聞くまではどういったものなのかサッパリ分かっていなかったのですが、インタビューをしてみて目から鱗どころか魚が出てきそうでした。
おそらくイルカよりも頭が悪いであろう今村ががんばってかみ砕いた記事ですので、Webのことが良く分からないデジタルオンチさんでも分かる内容かと思います!ぜひ読んでみてください(^^)
―2020年にGoogleが提供するアクセス解析ツール「Googleアナリティクス(GA)」がバージョンアップし、それに対応するかたちで、弊社が扱っているGroweb! Reportも今年7月にリニューアルしました。
今までGAと呼んでいたものが、今回からGA「4」と数字がつくようになり、さらにバージョンアップと聞くと、アプリのアップデートのように勝手に良くなるイメージをされる方もいらっしゃるのですが、別物と言ってもいいほどの変わりようで、頭を抱えました(笑)。
―そうだったんですね。問題点を修正しました、レベルではなかったと。
はい。今まで見れていたいくつのも数値が急に見れなくなって、いったいあの数値はどこへいったんだ?と愕然としました。バージョンアップしてから普段通りにレポートに落とし込もうとすると、「新規訪問率0.58%」とか空欄とかがたくさん出てくるんです。そんなわけないのに(笑)。今まで見ていた数値はどこへいったんだろう、そしてどうやったらあの数値をここに出せるんだろう、というところからのスタートです。
―マニュアルみたいなものはないんですか?
ないです。なので、本当に手探りです。皆さんご存じの通りGoogleはアメリカの会社ということもあって、日本で扱うとなるととてもギャップがあるんです。英語をそのまま翻訳しているという点もあり、「これはなんのこと?」ってなったり。それに加えGoogleアナリティクス自体が、現地でGoogleアナリティクスを使って、自分たちでゴリゴリ分析して…という人向けに作られているので、Googleアナリティクスを扱う日本の企業は「これで合ってるのかな?」という感覚だったと思います。
―GA4にバージョンアップしてからそれに対応するレポートをリリースするまで時間が経っていたのには、そういう経緯があったんですね。
実際2020年に「Googleアナリティクスがバージョンアップしました」と告知があったときの世の中の反応は「なんだこれ…?」という感じだったので、クオリティの高いレポートをリニューアルするためには、それなりの日数が必要でした。リリースが早ければ早いほうがいいというわけではなく、その数値が本当に合っているかの答え合わせをする時間も要します。そしてバージョンアップしてもそこで終わりではなく、マイナーアップデートもしていく。どんどん情報が変わっていくわけです。先週使えていた機能が今週には使えなくなったなんてこともざらにありました。確実な情報量が少ない状態で早まってレポートをリリースしても、「前のレポートのほうが良かった」となりますよね。だからいつまで経ってもスタートラインに立てない。そんなことが積み重なった結果、GA4への完全移行直前のリリースになりました。
―GA4で数値が分かりにくくなったということは、逆にいえばレポートの必要性も出てきたのでは?
そうですね。これまで分かりにくくなったと言っていましたが、バージョンアップしたことで、取れる数値の範囲はかなり広がったので、細かいデータが分かるようになりましたし、結果的にバージョンアップして良かったと思います。
例えば今までは、サイトを見ていた人が他のサイトに行ったときに、その行先が分からず、ただ単にサイトを閉じたのか、それともリンク先である楽天市場に行ったのかが分からなかったんです。Googleアナリティクスのスペシャリストであればなんとか分かる情報ではあったのですが、バージョンアップしたことで、“このリンクを押して楽天市場に行きました”という情報が、そこまでカスタマイズしなくても分かるようになりました。
―Groweb! Reportがバージョンアップしたことで、邉川さんが個人的に「便利になったな」と思う機能はありますか?
メールの通知機能ですね。毎月自動でレポートのPDFが担当者のもとに届くようになりました。
―それは便利ですね!助かる人も多いのでは…?
実はここからは秘話的な話になるんですが、最初はこの機能はなかったんです。レポートの送付に関して言うと、今まではエンドユーザーさんに直接レポートを送ったり、レポートができましたという報告だけ送ったりと結構煩雑な状態になっていました。そのうえ、今まで1~2分で出せていたレポートが、GA4になり取得できる情報が多くなったことや、独自の計算を当てはめたりしたことで、10分ほどかかってしまうようになってしまったんです。これだとレポートの通知状況が煩雑なまま、しかもレポートを出すのに10分かかるのでは不便すぎますよね。管理側にとってもユーザー側にとっても“面倒なもの”になってしまう。開発部にどうにかして欲しいとやりとりを続け、なんとかできるようになったという経緯があります。
メール通知機能を搭載し、こちらが通知をしなくても担当者に直接レポートがいくことで、煩雑であった通知処理もしなくても良いものになりましたし、これまでは担当者にレポートができましたと通知しても開封率もログイン率も低かったりしていたのが、手元にレポートがあれば簡単に見ることができ、それぞれの率も上がりました。また、お客さまとの連絡も増えましたし、やりとりも活発化したので、本当にメール通知機能ができて良かったです。
―邉川さんと開発者の努力の賜物ですね。加わった機能のもう一つに、「施策管理」とありますが、これはなんですか?
これは、レポートを活用してあらゆる施策を実践する人のために追加した機能です。分かりやすく言えば、誰がいつ、何をどうしたのかの履歴が分かるようになりました。
―今まではそういったものの管理が難しかったんですか?
顧客管理や進捗管理システムがクライアントさんにあれば難しくない話ではあるのですが、サイトに対して何をしたというのが、なかなかまとめにくかったり、チーム内でも個々の管理になってしまっていて共有しづらかったのではないかな、と思っています。
ただそれだと、改善点や解決方法が分かって作業が完了したとしても、いつ行われたのかがあとで分からない。そのうえ作業の担当者も分からない状態だと、何かあったときに誰に聞けばいいのかも分かりませんし、社内の処理としても不十分ですよね。例えば急激にアクセス数が増えたとなっても、そのアクセス数が伸びた要因が分からない。これじゃあサイトだけでなく企業の運営にも関わってきますよね。
―導入企業のウェブ戦略に大きく響いてきますね。
そうですね。ですが、この施策管理があれば、「こうしましょう」というTODOが入り、誰が進行しているのか、どの作業が完了しているか等が分かる。管理者の絞り込みもできますから、人事評価にもつながります。レポートは作成して終わりではなく、レポートの数値をもとに、改善施策の実施と検証を繰り返し実践してもらうことが大事なので、そのための施策管理です。
―9月22日(金)にセミナーが開催されますね。どんな方が来られるんでしょうか。
今回は、日常的にGoogleアナリティクスを扱う人が来るセミナーです。Webの知識もそれなりにおありです。セミナーによっては、Googleアナリティクス云々を説明するというよりも「会社として数値は取っておくべきですよ」という案内やその重要性をレクチャーしたりするのですが…
―なるほど。来る方のレベルに合わせて説明しているんですね。前回のセミナーの感触としてはどうだったのでしょうか。
先日のセミナーはありがたいことに大変好評をいただきました。アンケートを取ったところ5段階評価で、平均4.6でした。皆さんによくご理解いただいたそうで、ホッとしました。
―やはりセミナーを開いて理解が深まるほどGA4は難しいのですね。
セミナーに参加いただいたGoogleアナリティクスに詳しい方から、「カスタムディメンションのおすすめポイントの4つを言ってくれて本当に嬉しかった」と声をかけていただきました。
―カスタムディメンションとは…?
初期設定のことですね。これをちゃんとしてないと、後からどんなにさわっても数字が取れないんです。所謂“よーいどん!”ボタンですよね。さあGA4を見直しましょうというときに、初期設定が肝になるんです。「GA4にしたけどいざ見たら何がなんだか分からないなあ…」という人と「GA4にしたら、こんなことも見れるようになるのか!」という人の違いは初期設定にありますよという話です。
―それは教えてもらわないとスタート切れませんね。
そうなんです。実際にセミナーをしたところトライアルも契約数も増えました。本当に嬉しかったです。今後うちでもセミナーをして、というお声があれば、どんどんやっていきたいと思います。
リリースに時間がかかった理由やレポートの報告方法など、話していて「そうだったんだ…!」と思うことが多々あり、インタビューして本当によかったなと思いました。邉川さんも知識がない私がきちんと理解できるよう、優しくかつ分かりやすく話してくれました。本当にご協力ありがとうございました。
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