こんにちは!医療AI推進機構、通称MAPIです。
MAPIでは、「医療AIが溢れる世界を創る」というミッションを掲げ、医療データの利活用を促進し、患者さん一人ひとりに最良のケアが行き渡る未来に向けて様々な分野で取り組みを行っています!
そんなMAPIの中では、どのようなメンバーが、どのような思いで働いているのか。
少しでもイメージを持っていただくために、メンバーにインタビューをしていきます!
関口 すみれ子・Outer Director
1993年東北大学医学部卒業。宮城厚生協会・坂総合病院に入職、初期研修・後期研修を終了後、東北大学・神経内科学教室での研修を経て2000年4月宮城厚生協会・泉病院に帰任。現在、泉病院副院長・神経内科科長。日本神経学会専門医・指導医、日本プライマリケア連合学会認定医・指導医、経営学修士(MBA)。
目次
未知への挑戦と学びへの情熱
今の当たり前を変える取り組みへの期待
MAPIにいることで視野が広がる
患者の伴走者であり続けるために
未知への挑戦と学びへの情熱
きっかけは、社外取締役として参画されている加藤先生からのお声がけです。加藤先生とはグロービス経営大学院の医療関係者の集まりで知り合い、医師でありながら医療AIやビジネスといった分野に関心を持つ人材として推薦していただきました。
正直なところ、私はAIやIT分野については全く詳しくありません。なので「力になれることはあるだろうか」という不安も正直ありました。
ただ、デジタルやDXについてはグロービスで学ぶ中で触れており、次世代医療基盤法による大規模データベース構築の動きなどがあること自体は認識しておりました。
そして、これが日本の将来の医療を支える重要な取り組みであるということは確信しております。
そのような最先端の取り組みを間近で見て学べるという機会に魅力を感じています。
私は元々、新しい知識を身につけることが大好きなんです。
グロービス時代も最初は単科生として受講していたのが、気がつけば様々な分野を学んでいました。特に印象的だったのは会計の分野です。全く知らない世界でしたが、財務諸表を「数字で書かれた物語」として読み解く面白さに気づいた時の感動は忘れられません。
そして医療の世界であれば、なおさら知りたい、関わりたいという思いが強くあります。
臨床では目の前の患者さんと向き合うことが中心ですが、医療従事者として最先端の動向を知らずにいて良いのだろうか。そんな問いかけもあって、MAPIへの参画を決断しました。
今の当たり前を変える取り組みへの期待
私は神経学が専門ですが、神経系疾患においても医療画像の活用が診断の鍵を握ると考えています。
画像データはすでに標準化が進んでおり、症例の蓄積が進んでいます。
そのため、画像解析で脳の萎縮の特徴からアルツハイマー型認知症らしい、というように診断により速やかに到達できる可能性が出てきます。
このようなことが実現できれば、診断で悩む時間を大幅に短縮できるはずです。
その分の時間を、患者さんとの人対人の関わりに使えるようになります。
現在の医療では、検査を行っても、それを正確に読める専門医がいなければ正確な診断に辿り着けません。
特別な医療機関に行かないと、あるいは権威のある専門医に診てもらわないと診断がつかない、という状況では患者さんにとって負担が大きすぎます。
しかしAIを活用することができれば、場所を選ばない医療の提供が実現できるはずです。
医療における最初のステップは診断であり、そこから治療が始まります。
全ての患者さんがスタートラインに立つのが早くなれば、医師も別の重要な業務に集中できるようになるのです。
MAPIにいることで視野が広がる
一番印象的だったのは、「見ている世界が全然違うな」ということでした。
病院での医師同士の会話といえば、患者さんのことや業務についての話題が中心になりがちです。
MAPIではそれだけでなく、医療に関する議論であっても、臨床と研究両方の側面での話題が飛び交い、今まで知らなかった世界を覗いているような新鮮さがあります。
特に今は会社を整えていく準備段階ということもあり、「こうやって会社って作っていくのか」ということについても間近で学ばせてもらっているという感覚が強いですね。
むしろ私の方が教わることばかりで、貴重な経験をさせていただいています。
患者の伴走者であり続けるために
現在の医療現場では診断をはじめ、様々な作業に時間を取られているのが実情です。
それらがAIを活用することで効率化されれば、医師本来の役割である「患者さんと向き合う」という原点に立ち返ることができるのではないでしょうか。
神経系の病気は治せないことも多いんです。でも、だからといって医師が不要になるわけではありません。患者さんにとって一番頼りになる伴走者でありたいと思っています。だからこそ、その病気に患者さん自身が向き合えるよう、うまく支えていく必要があるのです。
最期を迎える時に、「やれるだけのことはやった。寿命が来るのは仕方ないけれど、いい人生だった」と思えるようになるには、私たち医師がどれだけ時間をかけて向き合うかにかかっています。
その大切な時間を増やすためにも、医療AIの発展は欠かせないと考えています。