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経験者が語る。外資コンサルでマネジャーになるデメリットとは?

弊社代表取締役の関根がnoteに記載した記事をご紹介します。


コンサルと広告代理店の融合を目指すPenguin Tokyoには、私含め、外資コンサル出身のメンバーも数名在籍しています。

いずれも、部下を持ち、クライアントやプロジェクトを率いるマネジャー職を経験した後に、新しいチャレンジを求めてPenguin Tokyoに参画してくれているメンバーです。

彼らはなぜ、一見、華々しい外資コンサルのマネジャーという職を辞して、Penguin Tokyoに飛び込んできてくれたのでしょうか?

目次

  1. ”大衆化”しているコンサル業界
  2. デメリット①:”大衆化”のしわ寄せがマネジャーにいく
  3. デメリット②:頑張っても、“上”が詰まっている
  4. デメリット③:知らず識らずのうちに、経験の幅が狭まっている
  5. さいごに:ポストコンサルの選択肢としてのベンチャー

”大衆化”しているコンサル業界

まずはじめに、今のコンサル業界の状況を確認しておきましょう。

一言で言えば、コンサル業界は今、“大衆化”しています。

わかりやすい例が、indeedのCMではないでしょうか。
二階堂ふみさんら扮するOLらが、「ファッション感覚」で気軽にコンサルに応募しようとしています。

CMの例は極端ではありますが、実際に、大量のコンサル未経験者がコンサルに入社し、“コンサルタント”を名乗り始めているのは、コンサル業界の方はよくご存知でしょう。

こうした状況は何を意味するのでしょうか。

デメリット①:”大衆化”のしわ寄せがマネジャーにいく

頭がいいコンサルタントの方は既にお気づきかと思いますが、未経験のコンサルタントが大量発生すると、以下のようなことが起きます(というか、起きています)

・仮説思考やイシュー思考、ロジカルシンキングといったコンサルタントとしての基礎スキルや共通言語を持たない社内の人間が増え、日々のコミュニケーションに苦労する

・ 一方、クライアントや上司は従来通りのプロジェクト品質を期待している。未経験者にいきなりそれを期待するのは酷なため、誰か(=得てして自分)が巻き取ることになる

・ 未経験者を戦力化するために、会社はトレーニングの機会を用意するが、実践的ではない or すぐには成果には結びつかない

要は、社内のコンサル経験者、それもそれなりの経験を積んだ人間(=マネジャークラス)にしわ寄せがいく、という構造になっています。

会社によっては、「働き方改革」の名の下、部下は夕方には帰る、上司もなんだかんだ早く帰る、ということで、中間管理職たるマネジャーの方に過度なしわ寄せがいってしまっているケースも少なくありません。

デメリット②:頑張っても、“上”が詰まっている

マネジャーは確かに大変だ。だけど、このまま頑張れば、いずれパートナーに昇進できる。

決して間違ってはいませんが、確率論で言えば、昔よりもその可能性は低くなっていると言えるでしょう。

それは、“上”が詰まっているから。

“Up, or out”(昇進できなければ、会社を去れ)の文化が色濃く残る外資コンサルであっても、他の日本企業の例に漏れず、社員の平均年齢は高くなっています。

同じキャリアレベルでも、自分よりも年次がだいぶ上の人がいることも稀ではありません。

コンサルは経験がモノを言う職業とは言え、”年齢が上=優秀”ではありません。ましてや最近は、”デジタル”や”DX”がキーワードになっているように、より最新の動向を把握していることが大事になります。

もちろん会社によっては、“飛び級”を柔軟に認める人事・評価制度を持つ会社もあります。

しかし、私たちが見聞きしてきた実態として、一度昇進してしまった上の人間は、よっぽどのことがない限り(コンプラ違反、など)、クビになりにくく、”Up, or out”は実質若手スタッフが中心、というケースも正直存在します。

なので、「頑張れは昇進する」は本当なのか。それを、確かめるためにも、最近昇進した人間の年齢・年次をチェックしてみてもいいかもしれません。

デメリット③:知らず識らずのうちに、経験の幅が狭まっている

実は、これが一番お伝えしたかったことです。

コンサルに長くいると、大企業が抱える難題を次から次へと解決していく快感を覚えると思います。「なんでも自分はできる」という全能感、と言えるでしょうか。

何を隠そう、お恥ずかしながら私・関根もそんな時期がありました。

しかし、それは幻想だと断言できます。

まず、コンサルで経験できるのは、究極、コンサルプロジェクトのデリバリー、またはそのマネジメントだけです。

会社によっては、営業や契約締結、予算管理なども経験できるかと思いますが、あくまでも、それはコンサルティングプロジェクトに付随するものです。

これは私が実際に会社を経営してみて気づいたのですが、プロジェクトをデリバリーする、というのは会社経営のごくごく一部です。

それ以外にも自社の戦略策定、サービス開発、営業・マーケティング、アライアンス交渉、採用・育成、財務・経理・労務などありとあらゆるテーマに関して、日々ジャッジメントをしていく必要があります。

当然、上司がいない、海外のベストプラクティスがメールで流れてくることもないので、常に世の中の情報にアンテナを立てて、自ら仮説検証をしていく必要があります。

仮説検証というと、「コンサルでやっていた」と言われてしまうかもしれませんが、そのスピードは会社の生死がかかっているので、比べ物になりません。

もちろん、全員が全員、起業しろ、とは言いません。向き不向きがあるからです。

しかし、実は自分が知らず識らずのうちに、「井の中の蛙」になっていて、本当は若いうちにもっともっと様々なビジネス経験を積めたかもしれない、という事実は認識しておくとよいかもしれません。

さいごに:ポストコンサルの選択肢としてのベンチャー

私は今、マーケティングの世界において、「コンサルでも広告代理店でもない第三軸」になることを目指して、MARKETING BOUTIQUEであるPenguin Tokyoという会社を経営しています。

一応、ベンチャーに属するのだと思いますが、ベンチャーといっても、いわゆるスタートアップ型ではなく、スモールビジネス型です。

テクノロジーの可能性は強く信じていますが、自分たちでSaaS型のソリューションを作って、VCから資金調達してExitしよう、なんて考えている会社ではありません。

むしろ、これまでのコンサルで培った経験・ノウハウをベースにしながらも、広告代理店や事業会社のマーケターが持つスキルを融合し、マーケティングを通じて成果創出にコミットして、世の中をよりよい方向に変えていこう、という会社です。

元コンサルがいきなりスタートアップに転籍して、成功する例もありますが、プロトコールが異なったりで、やはりうまくいかないケースも少なくありません。

Penguin Tokyoはコンサルとしての良いところを残しつつ、新しい業態・モデルを創り出そうとしている会社です。その意味で、ポストコンサルの方が大いに活躍いただける可能性を秘めていると思います。

夜遅くまで頑張っているけど、コンサルタントとしてのキャリアに限界を感じる、そんな方にぜひPenguin Tokyoを次のキャリアの選択肢として考えてもらえたら嬉しい限りです。

さいごまで読んでいただき、ありがとうございました。

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