映像配信サービスが本格化し始めた2011年に設立以来、業界シェアトップクラス企業としてデジタル・ディストリビューション事業を手がけるマイシアターD.D.株式会社。5000タイトルを超える作品をAmazon Prime Video、Netflix、U-NEXT、TVerなど40サービス以上の配信サービス事業者に提供しています。
当社の特徴は、国内トップクラスのディストリビューターとして、人気のある邦画メジャー作品やTVアニメを幅広くハンドリングできること。そして、配信業務に関する豊富な実績とノウハウ・情報収集力を保有しており、国内の主流プラットフォームに幅広く展開できる安定した流通網があることです。
そんな当社で働く魅力を、デジタル・ディストリビューション事業部のセールス部とオペレーション部を兼務する 小池部長にお伺いしました。動画配信業界での経験が長く、中途入社だからこそ分かる、マイシアターD.D.の魅力とは?ぜひ、最後までお読みください。
<プロフィール>
小池 純
デジタル・ディストリビューション事業部
セールス部 兼 オペレーション部 部長
大学卒業後は家電メーカーに入社し、大中企業を中心に新商品開発・生産の依頼を受け、その商品を実用化・量産に向けた各種調整を行う部署で技術営業職に従事。高い技術力と低コストでの生産力を活かし、量産まで一連の流れを推進する役割を担う。その後、コンテンツアグリゲーターの会社に転職。ハリウッド映画やドラマ、アニメを提供するVODサービスの立ち上げに奮闘する。2010年からは動画配信サービスのプラットフォーム会社で、編成・プロモーションや法人営業、サービス運営責任者などを経験。2021年7月マイシアターD.D.に入社する。現在、セールス部とオペレーション部の部長を兼務し、付加価値を付与した良質なコンテンツ提供に邁進している。
業界で有名なプロ集団は、皆楽しそうに働いていた
──これまでの経歴について、教えてください。
最初のキャリアは、家電メーカーでの技術営業職でした。顧客が求める新商品を、開発から試作機の製作・量産・販促までをサポートする部署で、顧客が開発したい商品の要望を聞き、技術との間に入って各調整を進め、最終的には自社工場で量産することをゴールとして各種折衝を手がけておりました。約3年経過した時に、当時の上司から「会社を作るので一緒に来ないか」と誘われて、それが結果的に動画配信サービスの世界への入口となったのです。
起業した会社は、最初は3DCG/2Dデザインや様々な業務を行っていましたが、あるきっかけからコンテンツのアグリゲーションを手がける会社に業態が変化していきました。当時は日本でハリウッド映画を配信向けにライセンスを提供している企業は少なく、直接本国に行って交渉し、国内においても様々なコンテンツホルダーから映画やドラマ、アニメなどの多くのコンテンツを集め、光回線を使って各家庭のテレビにSTBを介してVODサービスを提供する事業をデベロッパーと組んでサービスを立ち上げたりしていました。
当時の2004年頃は、インターネット回線はADSLが主流でした。動画配信サービスもPC向けにQVGA(320*240)やVGA(640*480)のサイズで、画質も256Kbpsや512Kbpsと、今思えば決して画質が綺麗とは言えない動画配信サービスが多かったんですね。私たちは、ブロードバンドの光回線が徐々に普及し始めたタイミングを見計らい、光回線を利用することで配信画質をあげるため3Mbpsや6Mbpsの高画質なビットレートで提供する動画サービスを始めたのです。次第に一般家庭のアパートやマンションだけでなく、ホテルや漫画喫茶向けのサービスも提供し、事業は大きくなっていきました。
当時は業界でも先駆けのサービスで革新的だったのですが、段々と競合企業が多くなっていき、会社経営も雲行きが怪しくなってきて、2011年頃に倒産してしまいました。
──その次に就職したのが、前職の「動画配信サービスのプラットフォーム会社」ですね。
そうです。転職したのは、VODサービスを手がけている時にコンテンツの提供先だったクライアントでした。転職理由は、ずばりエンドユーザーに直接関わるサービスに携わりたいと思ったからです。その会社では、国内電機メーカー5社でテレビ向けに映画を配信するという画期的なサービスを展開しており、未来の新しい動画配信サービスが始まっていくような勢いが当時はありました。今では主流になっている、TVでネットコンテンツを視聴できる「スマートテレビ」の前身ですね。
最初は編成・プロモーションの業務を担当し、調達された作品をどのように配信して、どのように販売していくかを企画する毎日でした。その後、現業でもある作品調達に携わり、ハリウッドメジャー作品や邦画、成人向けの作品などを扱っていました。2015年頃から法人営業に転身し、放送と通信の融合を目指して公共放送局や他の放送局と組んで2K/4Kライブ配信システムの開発・運用、そして実際に配信するなどの実証実験を行い、世界的スポーツ大会などを含む様々なコンテンツで実施していました。2017年頃から大手衛星放送会社の傘下になり、スポーツ番組のライブ配信はもとより、テレビと放送を融合していくような様々な施策を行い、最終的には自社VODサービスの責任者として奮闘していましたが、中々業績が改善されずサービスは終了することに。この会社では約11年間在籍しましたが、動画配信サービスの川上から川下まで携わることができ、とてもよい経験になりました。
──マイシアターD.D.への転職のきっかけを教えてください。
マイシアターD.D.は、前職時代のクライアントだったんですよね。外の会社から見たマイシアターD.D.は、ディストリビューションのプロフェッショナル集団であり、当時はここで働くというイメージは全く持てませんでした(笑)。
ただ、前職時代からマイシアターD.D.の人とは頻繁に交流をしていて、徐々に「この会社に入ったら楽しそう。やりがいが多いな」と思うようになりました。また自分の中で「再びディストリビューション事業に戻りたい」という気持ちも強くなっていき、そのタイミングで「一緒に働きませんか」とお声がけをいただき、入社しました。
ディストリビューションのプロフェッショナル集団に参加することで、自身のスキルを高めたいという期待があったことはもちろんですが、もう1つ気になっていたことがあります。それは、マイシアターD.D.の社員と交流する際に感じていた「みんな楽しそうに仕事のことを話すなあ」「いつもイキイキしているなあ」ということ。不思議だったんですよね。後でお話しますが、実際に入社してみてその理由はすぐに分かりました。
いかに売上を最大化させ、付加価値をつけるか
──入社されてから、どんなお仕事をしていますか?
最初はアグリゲーション部と運用部(現オペレーション部)を兼務する形で入社しました。アグリゲーション部ではAmazonの調達代行(主に実写)とAmazon向けチャンネルのサービス運営、新規営業などを担い、オペレーション部では責任者をしていました。
責任あるポジションでの入社でしたが、前社長やディレクター陣、マネージャー陣など知り合いも多く、コミュニケーション面ではあまり苦労はしませんでした。しかし、アグリゲーション業務に関してはブランクがありましたので、相当の自己学習に時間を費やしました。以前知り合いだった業界の方々や、社内等から現状をヒアリング、状況把握や会社の方針などをあらためて理解し、現場での動きも交えて今に至ります。
──現在所属するデジタル・ディストリビューション事業部について、教えてください。
デジタル・ディストリビューション事業部は、入社後に所属したアグリゲーション部、オペレーション部、セールス部の3部門から成り立っている事業部です。配信サービスに関わるフロント業務を1つの事業部に集約させて、売上の継続的成長と安定した作品供給・素材納品をミッションとしています。
私たちのミッションは、「良質なコンテンツを全ての顧客に“きちんと届ける”こと」。株主様を中心とした多くの権利元様やサービス事業社様から得た多種多様の情報を活用しつつ、いかに適正な価格で、いかに売上を最大化させられるか、いかに付加価値をつけられるか、に徹底的にこだわっています。この譲れない“こだわり”こそが、最終的には権利元や原作者、クリエイターへ利益を還元することにつながっていくからです。
──業界シェアトップクラス企業として、強みはどんな点にありますか?
主要放送局や映画会社、広告代理店など、当社の株主構成が物語っていますが、多数の権利元の有名・ヒット作品をハンドリングしている点ではないでしょうか。映画においては権利元は約270社、作品数は3,500作品あり、国内シェアはトップクラスです。最近ではアニメ作品のシェアも拡大しており、当社を経由しないと世に出ない作品も多数あります。保有するコンテンツの“強さ”が、当社最大の強みです。
そのような事業・サービスの優位性がある中で、業界内の様々な情報を集約して、適正価格でのライセンス供給を実現することができます。また、40以上の配信事業社と定期的に取引を続けているため、営業的観点での関係性構築は非常に強固なものとなっていると言えるでしょう。社内のオペレーション部が安定した流通網を維持させており、大量の作品(配信素材一式)を流通させられることも、多くの配信事業社から高い信頼を得られる所以です。
これから本格的に整備していきますが、過去10年以上で蓄積されたビックデータを活用し、さらなる付加価値を提供していく願望もあります。
目指すは、社員が個性を発揮し、目標達成をするチーム
──セールス部のミッションを教えてください。
会社のミッションである「良質なコンテンツを全ての顧客に“きちんと届ける”こと」を実現するために、いかに適正な価格で、いかに売上を最大化させられるか、いかに付加価値をつけられるか、ということに他なりません。
サービス事業者のご意向と権利元が求める思いの最大値を図るため、両者の間に私たちがいるのです。様々な要望を聞いて、両者にとって何がメリットかを予測して進めていかなくてはいけません。私たちがいるからこそ実現できる「価値提供」があり、価値提供こそが、セールス部の存在意義とも言えるでしょう。クライアントにとって必要不可欠な存在になることを、社員それぞれが徹底して目指しています。
──セールス部のトップとして、これから入社される方をどのように迎えたいですか?
一度社内を見学してもらえたら分かると思いますが、セールス部は個性豊かな人たちが集まっています。私が実現したいチーム像は、セールス部のメンバーそれぞれの個性を尊重し、その個性と経験が発揮されることで結果的にチームの目標達成につなげること。任せるところは任せるなど、個人の裁量も大きく自由に働けるようなマネジメントを心がけています。
新しく入った方への教育ですが、OJTというカタチで実際の業務を先輩と一緒に手がけながら、学んでいってもらうことになります。もちろん業界独特の専門用語や担当クライアントの情報などは事前にインプットしてもらいつつ、OJTを通して仕事の進め方を覚えていく中で、自身の“個性”を発揮できるようになってもらえたら嬉しいです。
私自身としては、組織全体の状況を常に把握しつつ、一緒に働く社員一人ひとりの声や意見に積極的に耳を傾けていきたいですね。時間の許す限り、クライアントとの打ち合わせにも同席します。その中で、チームの目標達成を実現するための道筋も示しつつ、何か課題があれば優先して解決できるように動きたい考えです。
コンテンツをとことん楽しむ社風が、成長の理由
──これからどんな人と一緒に働いていきたいですか?
もちろん、エンターテインメントが好きな方ですね。ジャンルは、ドラマでも映画でもアニメでも音楽でもスポーツでも何でも構いません。社内では、常に最新情報が飛び交っていますし、エンターテインメント自体が仕事になるので、きっと毎日楽しく過ごしていただけるはずです。今はアニメのシェアが急スピードで広がっているので、アニメ好きの方は特に活躍できるチャンスが多いと思います。
ただ、その一方でビジネス的な感覚を持っている人だとさらに良いですね。コンテンツを届ける視聴者のことを想像しながら、手がける業務に付加価値的なゴールを設定して、論理的にコミュニケーションが図れるような方であれば、とても嬉しいです。と言っても、すべてがキラキラの世界ではなく、実際は細かい机上の作業があったり、資料を作成したり、地味な業務も多くあります。
──最後にメッセージをお願いいたします。
さきほど、社内には個性豊かな人たちが集まっているとお話ししたんですが、日々エンターテインメントに関する雑談を、皆さん頻繁にしています。映画やアニメや音楽などが好きで集まったメンバーばかりなので、趣味・嗜好が共通というベース部分があるのは、当社の社風を形成する要因としては大きいですよね。
会社としても「社員のワークライフバランスは担保したい」という方針があり、仕事ばかりするのではなく、なるべく効率的に仕事を終え、映画や動画配信などを観てほしいと思います。エンタメに時間を費やし、自身でエンタメを楽しむことで「この作品ってこういう感じなんだな」「この監督さんは、こんな作品も作るんだ」「これが今ヒットしているなら、過去のあの作品もこんな値付けでもいいんじゃないか」など、仕事で活きる発見や経験もあるはずです。映像作品じゃなくても良いんです。皆それぞれが、好きなエンタメを楽しんでいます。
業界的にハードワークのイメージがあるかもしれませんが、当社はこんな環境だからこそ、みんな楽しそうに仕事のことを話したり、いつもイキイキとしているんですよね。動画配信業界での経験が長く、中途入社の私だから言えるのですが、これがマイシアターD.D.で働く魅力。このような環境で、一緒に配信業界・映像業界のリーディングカンパニーを目指していきましょう。少しでも気になったら、ぜひエントリーしてください。