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所属弁護士へのインタビュー⑦花田弘介(神奈川県弁護士会所属)

花田弘介(神奈川県弁護士会所属)

経歴:
長崎県長崎市生まれ
桐蔭横浜大学法学部 卒業
國學院大学法科大学院 修了
民間企業において法務に従事
司法試験合格
最高裁判所司法研修 修了

弁護士を志した理由

 私はもともと理系で、センター試験で理系の大学に合格していました。ホッとして過ごしていたある日、たまたま見た新聞の記事に心を奪われました。そこには「法科大学院開校」と。多様なバックグラウンドを持った人間が法曹関係者になることができるロースクールが全国に設立されるという記事でした。今考えても不思議なのですが、突然自分の中にある思いが降ってきました。「あぁ、自分は法科大学院に行って、弁護士になるのだな」と。
 それで、今からでも間に合う私立の法学部はどこか探し、急遽受験することに決めました。急な転向でしたが、法学の勉強は皆大学からスタートするので一から頑張ろうと思いました。大学からの勉学は自分で選んだ道なので、むしろ楽しめました。そして抽象的イメージだった弁護士という仕事が、どんどん自分の中で具体的に、確かなものになっていくのを感じました。


 例えば当時、音楽やコンテンツをダウンロードできるファイル共有ソフト「Winny」が流行し、違法ダウンロードの問題が話題になりました。私は、漫画やアニメなど自分の好きなものの権利が侵害されていく状況に憤りを感じ、「知的財産権」を守れる弁護士になるぞと勉強に熱が入ったことを覚えています。

 卒業後弁護士資格の取得と並行して民間企業の法務部に入りました。仕事は、契約書をつくったり管理したりする契約法務が中心で、現在にも役立つ実務の先取りができたと思っています。3年ほど勤め、社会人として大きな経験を積ませていただきました。この期間が、企業法務に関する企業の考え方の理解だけでなく、私の基礎的な社会性を養ってくれたと考えています。

 合格発表の日は、掲示の前で「あの人落ちたんだな」と思われるくらい嗚咽してしまいました。お世話になった方々に電話をかけ、電話口で相手も泣いてくださり、私も泣き、の繰り返しで、その場で1時間くらい泣いていました。お恥ずかしいですね。でも時間がかかった分、本当にたくさんの方にお世話になったので。そのとき、周りの方に何かあったときは絶対自分が解決したいと思い、それまでは企業法務中心の弁護士になろうと思っていましたが、生活に密着したさまざまな案件を解決できる一般民事も担当できる力をつけようと心に決めました。恩師をはじめ応援してくださった方々、共に学び切磋琢磨した仲間たち、そしてずっと支えてくれた妻には感謝しかありません。

当事務所での業務内容

 このオフィスは、入った瞬間から、一番「風通しのよさ」を感じたので選びました。所長の柴田直哉弁護士が、とても大らかな人柄で、私の性質や理想にぴったりでした。弊所は、相続、離婚、交通事故、刑事事件、債務整理など本当にさまざまなジャンルの案件に関わるのですが、とくに難しいと思われる事件や、他で断られた案件などでも、依頼者のために試行錯誤して解決しようという気風があります。それもあって、私は複雑で難解な案件を担当することが多く、これまでかなりの経験値を積ませていただいてきました。性格なのかこれまでの鍛錬なのか、私は困難な状況でも嫌だとか逃げたいと思うことは全くありません。
 弁護士の仕事は、依頼者の方とだけ向き合うのではなく、相手の方やその代理人、破産管財人や裁判所の方など、たくさんの方との交渉や調整が必要ですが、それも私の得意とするところです。丁寧に、冷静に、そして1人の人間として心をこめてコミュニケーションを取り、全員に信頼してもらいながら進めるようにしています。最近でも、法的な観点で勝つのが難しいと他事務所で断られた相続の案件があり、かなり頭を使いましたが諦めずに取り組み、勝訴できたのが、心の底から嬉しかったですね。
法廷での弁護も得意です。民間企業でたくさん経験し、人前でプレゼンするのは慣れていますから、スキルを生かせている部分だと思います。


 相談者に対する接し方は、とにかく、お話をよく聞きます。基本的に気が長くて、イライラしたりしない性分なんです。
お話されながら、依頼者の方がもし感情的になってしまっても、混乱してしまっても全然大丈夫です。ゆっくりと、いろんな角度からの質問をしながら、絡まった部分をほぐしてさしあげ、問題点を整理していくのが私の最初の仕事です。お気持ちをしっかり受け止め、大事にしながら、解決方法を提案し、一緒に考えていきます。

 先日は、外国人で日本語が難しいという方もいらっしゃいました。何度もお会いして、ゆっくり優しい言葉に換えて説明し、安心していただきながら進めていくことができました。

弁護士としての心がけ

 私が大事にしているのは、「正義感」です。
企業に勤めていた時代、一般市民が参加する裁判員制度の裁判員に選ばれ、事件の罪の重さを皆で考え、判決が出るまでのプロセスの裏側を知る経験をしました。そのとき、正義とは何か、裁かれるとは何か、深く考える機会にもなりました。被害を受け悲しんでいる人にはちゃんと救いの手が差し伸べられるべきだし、罪を犯した人は適切な形で裁かれるべきだと強く思っています。ですので、不当に扱われたり、救いを求めて困ってらっしゃる方にお会いすると、絶対に解決したい!と私の心が燃えるのを感じます。弁護士という仕事をする以上、正義感を持ち、1人の人間としての感覚も大事にしながら、相手の事象やお気持ちにしっかり寄り添っていきたいと日々考えています。


 私は基本的に、人が好きで、お話を聞くのが好きなんだと思います。ですから毎日喜びがありますし、自分に合ったいい仕事に就いたなと思います。また、実際より若く見られたり、弁護士っぽく見えないと言われたりもするので、緊張より親しみを持って話してくださる方が多いように思います。「先生」とかしこまられるよりも、私には有難いことです。あとは、一件一件解決するごとに、依頼者の方から直接喜びのお声をいただけるのが、何よりのやりがいにつながっています。
 「何かあったら、また先生にお願いしたいです!」と言っていただけることも多く、そんなときは本当に嬉しいです。仕事の性質上、また来てくださいと言えないのが辛いところですけどね。

 高校3年生のころ、法科大学院の新聞記事に閃いた自分には、「よくぞ見つけた!」と褒めたいですね。振り返ると、決して順風満帆ではありませんでしたが、道はここにつながっていたんだと思います。今後も、たくさんの経験を積みながら、決して情熱をなくすことなく、多くの方のお役に立っていきたいです。得意な企業法務はもちろん、お一人ひとりに親身に取り組めるさまざまな民事案件も、心を込めて解決していきます。
 「ハートは熱く、頭は冷静に」、この道を力いっぱい進みたいと思います。

※掲載中のココナラ法律相談より抜粋しております。

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