【社長インタビュー】「保険業界の常識を覆し、顧客本位の未来を創造する」ともにあーる社長が貫く「先義後利」の信念と、仲間と共に目指す保険のプロフェッショナル集団とは
ともにあーる株式会社は、「ほけんの窓口」の神奈川県下最大級の来店型保険代理店として顧客に最適なソリューションを提供しています。
同社を率いる執行役員社長の荒川さんは、ソニー生命保険株式会社での原体験から一貫して顧客本位の姿勢を追求し、業界の慣習に疑問を投げかけながら、真の保険のプロフェッショナル集団の育成に情熱を注いでいます。
荒川社長から保険業界への想い、そして未来を担う仲間たちへ社長としての視点から詳しく語っていただきました。
荒川 宗久 / 執行役員社長
新卒でソニー生命保険株式会社に入社後、人事、代理店営業支援等を経験。「ほけんの窓口グループ」本体の立ち上げに参画し、その後、子会社の代表取締役を歴任。豊富な業界経験と顧客本位の強い信念を基に、ともにあーる株式会社の執行役員社長に就任し、同社の成長を牽引。「ともに〇」という企業理念のもと、社員一人ひとりが「保険のプロ」として輝ける組織づくりに邁進している。
金融業界への反骨心から始まった保険人生。ソニー生命で培われた「オーダーメイド」と「顧客本位」の原点
ーー荒川社長のこれまでのご経歴と保険業界に入られたきっかけについてお伺いできますでしょうか?
実は、学生時代は金融業界があまり好きじゃなかったんです。
お客さまのため、というよりは、自分たちの利益のために商品を売っている、というような印象を当時持っていて、就職活動の選択肢からは全く外れていました。
そんな私がこの業界に足を踏み入れたのは、ソニー生命が掲げていた「業界を変える」というキャッチフレーズに強く惹かれたからです。
特に衝撃的だったのは、保険を「オーダーメイド」で設計し、質の高いサービスを提供するという考え方でした。
当時の日本の保険会社の多くは、あらかじめ決まった保障額のパッケージ商品を販売するのが主流で、周りの方々も皆同じような保険に入っているのが一般的だったと思います。
しかしソニー生命は、お客さま一人ひとりの状況やニーズに真摯に向き合い、保険をパーツごとに細かく組み合わせて最適なプランを創り上げていくという、まさに画期的なコンセプトを実践していました。
この「お客さま一人ひとりに徹底して合わせる」という姿勢や考え方は、現在の私の仕事観にも非常に大きな影響を与えていますね。
「保険のプロとは何か」を問い続けた日々。業界構造の変化と、理想を追い求めた社長就任までの道のり
ーー保険会社でのご経験が、現在のともにあーるの経営にも繋がっているのですね。その後、ほけんの窓口グループに移られた経緯を教えていただけますか?
ソニー生命を退職後、ほけんの窓口グループ本体の立ち上げに参画しました。
当時はまだ来店型保険ショップという業態自体が珍しかったのですが、1996年に保険業法が改正され、複数の保険会社の商品を扱える「乗合代理店」が認められるようになったのが、大きな転換期でしたね。
それまでは、保険会社専属の営業なら自社の商品しか扱えない状況でしたが、お客さまが家電量販店で複数のメーカー製品を比較検討するように、保険も様々な会社の商品を比べて選びたいというニーズは必ずあるはずだと当時から感じており、この変化は非常に大きなものでした。
ほけんの窓口グループでは、管理本部長として様々な事業に関わり、パートナー企業の支援も行っていました。その一つが、ともにあーるの前身となる会社だったのです。
その後、子会社の社長を経験し、そこでの仕事に一区切りがついたタイミングで、以前から親交のあった当社の会長とのご縁があって、社長として2018年から加わることになりました。
ーー今も一貫して「保険のプロ」としての理想を追求し続けていらっしゃいますが、社長に就任された当時は、どのような想いで新たなスタートを切られましたか?
そうですね、様々な経験をさせていただく中で、常々「お客さまにとって真のプロフェッショナルとは何か」を自問自答してきました。そして社長という立場をお預かりした当初から強く感じていたのは、せっかく多様な商品を取り扱える環境があるのに、売れている商品が一部に偏っている現状に対する課題意識です。
当社の会長とはソニー生命時代からの長い付き合いで、前職で業界全体に関わる大きな仕事を担当し、それをやり遂げた経験なども含め、私の仕事ぶりを見て信頼を寄せていただいたのだと感じています。
だからこそ、社長としてまず取り組むべきは、社員一人ひとりが「保険のプロ」としての意識を高く持つことだと考えました。
保険のプロであれば、業界全体の商品知識に精通し、お客さまにとって本当に最適なものを見極める「目利き」ができなければなりません。
担当者の知識不足から自分が売りやすい商品の販売に偏ってしまうのは、お客さま第一の姿勢とは言えず、保険のプロとは言えません。この点は、今も社員に伝え続けていることですね。
「ともに〇」社員と創る理念。理想と現実の狭間で貫く「先義後利」の経営哲学
ーーともにあーるの企業理念「ともに〇」は非常にユニークですが、どのようにして生まれたのでしょうか?
この理念は、私が就任する直前に社員たちが主体となって作り上げたものです。
社名変更も同時に進められていたので、社員たちの想いが詰まっていると感じています。「ともに〇」やコーポレートメッセージの「情熱。×バカ正直。×チャレンジ。=ともに進化し続ける」という言葉も、社員たちが多くの候補の中から選び抜いたものです。
特に「バカ正直」という言葉は、私が大切にしている「先義後利(せんぎこうり)」という考え方にも通じます。
これは、まずお客さまのために正しい情報を提供し、義理を果たすこと。利益はその後からついてくるものだ、という考え方です。
目先の利益や自分の評価を優先してしまっては、お客さまからの信頼は得られません。この「先義後利」の精神は、保険会社時代から叩き込まれてきた私の信条でもあります。
ーーその「先義後利」の精神を社員の皆さんに浸透させる上で、どのような課題があり、どう取り組まれていますか?
残念ながら、業界全体として、お客さまにとって本当に良い商品よりも、手数料が高い商品が売れやすいという構造的な問題があります。
この課題に正面から向き合い、私たちは『お客さまにとって本当に価値あるものは何か』というプロフェッショナルとしての視点を社員一人ひとりが持ち、磨き続けることが何よりも重要だと考えています。
素晴らしい商品があっても、その価値がお客さまに届きにくいのであれば、どうすればその魅力をお伝えできるのかを追求し、知恵を絞っていくことが私たちの使命だと捉えていますね。
その実現のために、例えばブロック長とは毎週ミーティングでじっくりと話し合い、私の想いや会社が目指す方向性への理解を深めています。
そして、彼らを通じて店長、さらに全社員へとその考えを丁寧に伝えていく取り組みを積極的に行っています。また、社内のグループウェアを通じて全店長から届く日々のレポートに私が目を通し、一人ひとりの状況を把握し、必要な対話を行うことを大切にしています。
こうした着実なコミュニケーションを通じて、着実に1歩ずつ理想の実現に向けて進んでいます。
ーーお客さま本位の提案とライフパートナーとしての成績の両立は難しいテーマですね。その中で、荒川社長ご自身の経験で、お客さま本位を貫いた結果、良い方向に繋がったエピソードはありますか?
保険会社で代理店サポートをしていた当時、担当先が多くの保険会社を扱っていたため、他社の優れた商品も知る機会がありました。あるご相談に対し、自社より他社商品の方がお客さまのためになると判断し、正直にそちらを推奨したのです。
もちろん、自社の売上には繋がらないため、当初の社内評価は決して高くありませんでした。しかし、お客さまにとってのベストを考えた提案を続けるうち、取引先からも信頼され、「面白い担当がいる」と多くの方を紹介していただけるようになったんです。
最終的にその姿勢が評価されて部門のMVPを受賞でき、この経験が「先義後利」――つまり、まずお客さまのために正しい行動をすれば、利益は自然とついてくる――という私の信念を確かなものにしました。目先の評価に振り回されず、お客さまにとって本当に良いことを追求すれば、信頼も結果も必ずついてくる。それを強く実感した経験ですね。
「ほけんの窓口」ブランドを背負い、神奈川No.1代理店へ。社員と共に描き続ける「顧客から真に選ばれる」未来図
ーーともにあーるならではの強みや、お客さま、そして社員にとっての魅力はどのような点にあるとお考えですか?
まず、何と言っても「ほけんの窓口」というブランド力は絶大です。
この赤い看板の力は業界随一で、黙っていてもお客さまが来店してくださるというのは、営業にとってこれ以上ないアドバンテージです。
通常、新規のお客さまを探すのは本当に大変なことですから。その上で、ともにあーるは神奈川県において直営店に引けを取らない好立地に店舗を構えており、特に田園都市線沿線や湘南地区では地域No.1の店舗網を誇っています。これは大きな強みだと感じていますね。
また、通勤の利便性を考慮した店舗配置や、残業を極力減らしてオンとオフのバランスを重視した働き方も推進しています。
実際に、1社専属の保険会社で苦労されてきた経験者の方が当社に入社し、「ここ以上の環境はない」と喜んで成果を上げてくれているケースも増えています。これは非常に嬉しいことですね。
ーー最後に、今後の展望についてお願いします。
短期的な目標よりも、「保険のプロ」が輝ける会社でありたいと考えています。私たちが考えるプロとは、お客さまから心から信頼され、複雑な情報を分かりやすく伝え、課題解決に導ける存在です。
そのためには、深い商品知識と人間力を磨き続けることが不可欠です。保険やお金の話は専門的だからこそ、私たちは業界全体で、お客さまが安心して相談できる「信頼の受け皿」となることを目指しています。
保険が持つ本来の力を一人でも多くの人に届けたい。その志を同じくする仲間と、共に未来へ進化し続けたいですね。