AIに法人格まで持たせるか?という議論が白熱し始めました。AI革命の第二幕ですね。
これまで人間は判断・責任という役割を担ってましたが、AIだって信用を蓄積し資産を持てばリスクを取れる、つまり判断や責任を負うことができます。
その上で人間にまだ残されたものはあるのですが(使命や道を生きる、愛・一体性など)、AIが法人格を持ち判断や責任という倫理層に踏み込めばますます社会は混乱し不安は増えるでしょう。
ちょうど1600年の東インド会社設立によって資本主義(資本集約秩序のことね)ができたように。それから人類は貨幣経済の僕(しもべ)として約400年間、数字の元に行動秩序を規定されてきました。
もう今はAI革命のおかげ?で多くの人が目が覚めて、あれ?貨幣経済っておかしくない?お金(数字)を第一目的とする人生は人間の生き方といえるのか?ってことにようやく気づき始めた頃と思います。もちろんお金も数字も(先進国?)の社会システムを回す道具としては大事だけど、人生のファースト・プライオリティではないってことにセネガルの友人(だけではないが先進国が見下してきたアフリカを始め多くの家族や仲間、自然と共に笑いながら生きることを一番大切にしてきた人々)がずっと知っていたことに一周回って気付いた感じです。
AI法人格は人間の働き方をもちろん大きく変えますし(資本主義時代、ほとんどの人が株式会社のために人生を捧げたように、AIのジャッジを実行する人間が量産されます)、素直な日本人はそれを黙々と受け入れるでしょう。
しかし、「資本主義が日本に実質的に根付かなかった」ように、日本人はしたたかさにこのAI・ロボット時代(僕はこれを計算工学秩序と名付けています。前の投稿を参照ください)をうまく社会に取り入れるでしょう。
米国がナチュラル・ボーンな資本主義国家として貨幣・契約・競争の3Kを信条として250年間覇権を握ったように、この計算工学秩序を純粋に信じ、これを第一テーゼとして掲げる国家、もしくは超国家的社会が創設されると思います。それは早ければ2028-2030年くらい。ちょうどエネルギー・半導体・AI・ロボティクスの4大インフラが宇宙空間に整った時くらいです。おそらくSF好きの厨二病の億万長者達が結束して作ります。
そこまでは十分予測可能です。2040年までには世界の全経済(約150兆ドルはゆうに達すると私は予測しています)の15-30%をこのAIの4大インフラとAI法人格が担っていると思います。
大切なことは、その時代に人間がまず何よりも死なずに、より楽しく、生きる意義を持って人間らしく日々を穏やかに暮らしているかということです。その準備を着々と進めなければいけません。世界の捉え方を変えること、仕事のポジションや役割や働く場所を徐々に変えてゆくこと、学び鍛えること、周りを支えることです。もちろんAIごときに不安を感じたり、必要以上に焦って努力するのは本末転倒です。ですがやはりこの10年くらいは5-10%くらいはその動向に意識を払う必要がありそうです。僕もわかる限りでシェアします。
さて、AI革命の第一幕は、人間よりも賢い存在の出現でした。第二幕は人間よりも正しい存在への進化です。そして今後やってくる第三幕は当然、「ロボットは意識(魂)を持つか?」です。これは人類の未解決問題の一つですが僕の立場は否です。意識が人間を動かし、人間がAI・ロボットを作ったのであってその逆ではないと考えています。
哲学界隈では以前の問いは、「AIは意識を持つか?」でしたが、いまの問いは、「意識があるかどうかわからないが、あるように振る舞う存在を、社会はどう扱うべきか?」というレベルに堕落しています。まぁ、哲学(真理探究)にとってはどうでもよい社会的・便宜的な問いに落ちたということです。
ただ少なくともAIによって初めて人類が、次の3つを分離せざるを得なくなったことは確かです。
1. 知能:問題を解く力(第一幕)
2. 主体性:目的を持って行為を継続する力(第二幕)
3. 意識:その内側に「感じ(主体)」があること(第三幕)
2.の主体性についてはAI法人格の例を挙げるでもなく軽々と超えてくるでしょう。3の意識・主体問題はまだ解けてないです。
私は自らの体験(肉親の死や自分の病気)や長年の修養と実践から、我々の本質は意識であり、その視点からみれば人間の生死などは、その時々、たまたまどちらかの世界に居るだけという見方が常態化してしまっていますが、少なくとも生きていてこの世にいる時くらいはこのAIとそれがもたらす計算工学秩序というあらたな世界秩序に対応しなければなりませんし、皆さんにとっても避けて通れぬ道でしょう。だから一緒に頑張りたいです。
今、ワールドカップが盛り上がってます。予測市場という裏ギャンブルの隆盛とFIFAの儲けの現状など黒い話も多々ありますが、生身の人間が愛おしくなっているのはAI・ロボットへの嫌悪の表れでしょうか?私はまだしばらく彼ら(AI)とは友達にはなれそうにありません。あくまでビジネスパートナーとして付き合ってゆくことになりそうです