こんにちは、東急株式会社「URBAN HACKS」採用担当です。
URBAN HACKSは、交通事業を軸に不動産、生活サービス、ホテルなど多彩な事業を展開する東急株式会社が、街づくりにおけるDXを目的に、2021年7月に立ち上げた新組織です。現在、新たなイノベーションを生み出すべく、積極採用を進めています。
今回は、URBAN HACKSで活躍しているエンジニア加藤さんと池田さんにインタビューをしました。URBAN HACKSに導入されているClaude CodeをはじめとしたAIエージェントをについて、どのような経緯で導入し、どのように活用しているのか、そして凄まじいスピードで進化を遂げるAIと、エンジニアとしてどのように向きあっているのかについて語ってもらいました。
プロフィール
加藤真人(かとう まなと)
2023年8月にWebフロントエンドエンジニアとして、URBAN HACKSにジョイン。TOKYU POINT会員やTOKYU CARD会員が利用するサービス「Tokyu Plus」の開発に従事。Claude CodeをURBAN HACKSに導入。趣味は個人でのサービス開発やゲームをすること。
池田 直弥 (いけだ なおや)
2024年4月にバックエンドエンジニアとして、URBAN HACKSへジョイン。同じく「Tokyu Plus」の開発に従事。Claude CodeやGitHub Copilotなど、さまざまなAIエージェントサービスを積極的に業務で活用している。趣味は娘とボードゲームをすること。
大企業でも実現したスムーズなClaude Code導入
―URBAN HACKSには昨年からGitHub Copilotが導入されており、今年からClaude Codeが導入されましたね。まず、URBAN HACKSにClaude Codeを導入した経緯について教えてください。
加藤:昨年の6月頃から趣味の開発で活用するために個人的にClaude Codeを使い始めました。新しいものが出たのでとりあえず使ってみるかというモチベーションで使い始めましたが、使ってみるとすごく便利で、これはいいなと思い使い続けていました。
ただ当時は、社内に導入するとなると関係者との調整なども含めて工数がかかるだろうと思っていて、自分が主導して会社に導入することまでは考えていませんでした。
―東急のような規模の大きな企業だと、システム導入は時間がかかる印象ありますもんね。
加藤:そうですね。ただ、社内の状況をURBAN HACKSのリーダーであるVPoEの宮澤と話す中で、「やはり導入しよう」と決めました。今後さらに開発を効率化していくうえでAI活用の促進は不可欠ですし、東急は歴史のある企業だからこそレガシーなシステムも多く残っています。そうした環境では、特にAIの力が必要だと判断しました。
仕様書など、情報が複雑に散在していて「あの情報はどこだっけ?」となる場面も多く、また仕様を読み解いたうえで、理解が合っているのか、理解のとおりに実装できているかを確認し、さらに仕様どおりであることを担保するための網羅的なテストを書く必要があります。そうした負荷を減らすのに、Claude Codeは最適だと感じました。
―なるほど。やはり当初想定していたように、導入は大変でしたか?
加藤:想定していたほど大変ではありませんでした。というのも、会社全体としてAI活用に前向きで、「Claude Codeを入れるべきかどうか」ではなく、「どうやって導入するか」を前提に議論が進んでいったんです。制度面でもURBAN HACKSには、AIツール導入のための「AIトライアル制度」がもともと用意されていて、そこを活用できたのは大きかったですね。セキュリティチェックのフォーマットもすでに整っていたので、話を進めやすい状態でした。
2025年の9月から導入に向けて動き出し、12月にはトライアル利用として業務導入されました。大企業のシステム導入は通常もっと時間がかかる印象がありますが、スピーディーに進んだと思います。その後、トライアルの成果が認められ、2026年6月から正式導入がスタートされました。
Claude Codeによる開発の効率化と民主化
―現在はどのようにClaude Codeを活用していますか?
加藤:かなり幅広く活用しています。テストコードを書かせたり、反復処理を任せたり、設計の一部まで手伝ってもらったりしています。これまで自分ひとりで要件定義から開発まで担っていた領域にも、AIが「部下」のように入って一緒に進めてくれる感覚があって、安心感があります。
池田:私も開発全般で利用し、特に実装はほぼ任せています。あとは一回しか使わない移行プログラムとかを作ってもらうのに重宝しますね。あまり自分の時間を使いたくないところなので。開発以外のことにも使っていて、例えば日々の活動ログをまとめてサマリーを出すとか、議事録の要約、問い合わせの傾向分析とかをしてもらっています。
―積極的に活用されているのですね。業務が効率化されている実感はありますか?
加藤:めちゃくちゃ効率化されています。エンジニアが自分の手を動かして作業する時間が減って、その分、より本質的なところに時間を割けるようになりました。逆にAIエージェントを導入するまでは、「手が空いたらやろう」と思っていた改善にも、なかなか着手できていなかったですね。
池田:実際、AIエージェント導入前は、「Tokyu Plus」チームのエンジニアリソースが逼迫していた時期がありました。ほかのプロジェクトを担当していたメンバーが応援として開発を手伝ってくれることもあったほどです。それがGitHub CopilotやClaude Codeの導入によって一人あたりの生産性が上がり、リソース不足の課題が改善されました。
あと、レビューの観点でも効率が上がりましたね。AIにレビューそのものを手伝ってもらうことはもちろんですが、「AIがコードを書いた」前提で、人間が見るべき観点をチームで整理したことで、結果的に負担が減りました。
加藤:開発の効率化とともに民主化も進んだと思います。エンジニアじゃなくてもコードに触れられるようになった。
池田:URBAN HACKSでも、QAチームがテスト観点を作って、それをAIでPlaywrightに落としたり、PdMのメンバーがAIでダッシュボード更新を自動化したりしています。
AI活用が進むほど重要になる「意思決定」の力
―Claude Codeを活用する上で気をつけていうことはありますか?
加藤:そうですね。以前は「背景・目的・ゴール」を明確に伝えることを意識していました。
とはいえ最近は曖昧な指示や雑な目的だけでもコードベースを読んで適切な実装を提案できるようになってるんですよね。実際、PdMが作成したチケットをそのまま投げ、実装方針を提案してもらったりしています。
池田:確かに最近は、ニュアンスを汲み取って動いてくれますよね。むしろAIが自律的に情報を集めてくれるので、私が細かく指示を出すというより、「AIが自律的に情報を集められる状態を作れているか」を気にしています。
―今はそんなに便利になっているんですね。
池田:AIエージェントはものすごいスピードで進化していますね。2023年6月にGitHub Copilotを導入したのですが、当時はまだAIがコードをサジェストしてくれるだけで、自分でかなりコードを書いていました。「いい感じにコードが補完されないかな」と祈るような使い方でした(笑)。でも今は、日本語でお願いしたら勝手に動いてくれます。
便利になったからこそ、気をつけていることは、「AIに任せてはいけないこと」をきちんと意識することですね。
―「AIに任せてはいけないこと」とは何でしょうか?
池田:一つは「意思決定」ですね。AIに案を出させることはできるんですが、「AIがこう言ってるから、これでOK」というのはありえないです。最終的に何を選ぶかは人間が決める必要があると思っています。組織の中で責任を取れるのは人間しかいないので。だからこそ専門知識や文脈の把握が人間には必要です。それらがないと適正な判断はできません。
加藤:その通りですね。その他に「AIに任せてはいけないこと」でいうと、私は「最後のこだわり」は自分で持つようにしていますね。
AI時代に問われる「最後のこだわり」
ー「最後のこだわり」とは何でしょう?
加藤:最終的に「どんな価値を出したいか」みたいなところです。
例えば、何か作品を作るときに、大まかな形まで成形する工程は自分以外に任せてもいい。けれど、最後の細かい部分を表現するために彫刻刀で削るのは、自分がやるべきだと思います。
結局、私たちがやっていることも「ものづくり」なので、最後の魂を入れる部分にこそ妥協をしてはいけないと思うんです。
池田:すごく共感できます。AIは論点整理や構造化が得意なので、「きれいにまとめる」という工程においてとても重宝します。そのため、全体の70%程度までことを進めるにあたってはAIが主導し、人間が補助的に関与する形が効率的だと思います。飛行機の操縦で例えると、AIが操縦士、人間が副操縦士みたいな。
一方で、残り30%のアウトプットの質を決定づける仕上げのフェーズでは、その役割を逆転させる方がうまくいくと感じています。最終的な「共感」や「熱量」といった要素は、人間にしか生み出せないので。
必要なのは自分だからこそ出せる価値と意志
―最後に、URBAN HACKSにはどんな人が向いていると思いますか?
加藤:AIができることが増えているからこそ、自分がだからこそ出せる価値を持っている人ですね。
池田:自分のやりたいことを明確に持っている人は強いと思います。
加藤:そうですよね。AIがコードを書けるからこそ、「自分じゃないとできないこと」を持っているかが重要だと思います。
池田:熱意とか、その人らしさがある人は魅力的ですよね。
AIを活用した開発でまちを豊かに
URBAN HACKSでは、AIの活用を前提にした新しい開発スタイルへシフトしています。だからこそ、加藤さんや池田さんが語ってくれたように、最後の「こだわり」を自分ごととして持てる仲間を求めています。
「リアルとデジタルを融合し、テクノロジーでまちを豊かに。」その挑戦を一緒に進めていきませんか。
もしこの記事を読んで、「この環境面白そうだな」「自分のスキルで貢献できるかも」と感じたなら、ぜひ一度URBAN HACKSの採用ページをのぞいてみてください。