眉の生え癖を改善する、最先端のアイブロウソリューション技術『HOLLYWOOD BROW LIFT(ハリウッドブロウリフト)』を展開する株式会社JULIA IVY。全国の幅広い年代層のお客様から支持を集めて、大勢が抱えていた“眉毛コンプレックス”を解決しています。
当社の事業は、眉毛の毛流れを改善する施術法を施術者に教育する事業と、施術に使用する商材を開発・販売する事業の2軸。美容商材をただ販売するだけではなく、「ブロウアーティスト」というこれまで日本に存在しなかった職業を生み出し、世の中に欠かせない職業として定着させることで、美容業界に新しい文化をつくることを目指しています。
2020年の創業以来、年商はここ数年で約11億円に推移し、これまでに輩出したブロウアーティストは約10,000人に到達する勢いです。今回、代表取締役を務める福井CEOにインタビューを行いました。たった数年で、美容業界で注目される存在になれた理由とは?これからの眉毛美容、美容業界全体に抱く想いとは?数年後の事業展開は?一緒に働きたい仲間とは?などなど、熱く語ってもらいました。
<プロフィール>
福井 仁美
株式会社JULIA IVY 代表取締役社長
早稲田大学 第一文学部在学中にスカウトされて芸能界に入り、スポーツキャスターやモデル、リポーターとして活躍する。2015年に起業し、翌年から美容サロンを開業。全国にアイラッシュ・エステティック・ブラジリアンワックス・ホテルスパなど14店舗をオーナー経営し、数々の人気サロンを立ち上げる。
2018年、国内初となるブロウリフト商材の開発に着手。2020年に株式会社JULIA IVYを設立すると同時に、アイブロウソリューション技術『HOLLYWOOD BROW LIFT』を全国にリリース。講習事業とEC事業を展開し、アイブロウコスメ『LENA LEVI』の日本総代理も行う。2022年、眉毛美容のジャンルでブロウアーティストという新たな職業を生み出し、女性の雇用と社会進出、女性の起業支援に貢献する『ジャパンアイブロウ協会(JEBA)』理事長に就任。また、一般社団法人全国ヘルスケアサービス産業協会の理事も務め、美容業界をより安心安全な業界にすべく、政府と意見交換を行っている。
「眉毛はプロに綺麗にしてもらう」文化を、日本でも
──最初に、JULIA IVYを創業されたきっかけを教えてください。
もともと10年くらい前から自身でサロン経営をしていまして、サロンメニューの1つとして眉毛に関する施術を行っていたんです。眉毛は顔の額縁であり大事なパーツだと当時から思っていましたし、アメリカやロンドンでは街の至る所にアイブロウサロンがあるんですね。眉毛を自己処理するのではなく「プロに綺麗にしてもらう」という文化が根づいているんです。
当時の日本にはそんな文化がなかったので、「日本でも広めたいなぁ」と思ったのが最初のきっかけです。私たちは海外現地で流行っていた眉毛パーマをヒントに、事業化の準備を進めました。
──日本での事業化は順調でしたか?
全然順調ではなかったです(笑)。最初はアメリカから液剤を輸入しようと考えていたのですが、日本の薬事法の関係で輸入できず、その他にも沢山の壁にぶち当たりました。最終的に自分たちで薬剤を作るしか方法はなく、専門家の人にアドバイスをいただきながら、自分たちで液剤を開発したんです。
液剤を試作できたのですが、次に新しい問題が生じました。液剤を開発するとなると製造ロットやコストの問題もあり、大量に製造しないとダメだったんですね。私たちのサロンだけでは到底消費ができない数だったので、これは私たちが液剤メーカーになって他サロンにも販売するしかないと…。それがメーカーになった理由でもあります。
そして、ちょうどその頃、自分たちのサロンで施術していた眉毛施術がクチコミで大勢のお客様から評判となっていました。近隣の美容サロンの人たちも視察に来るようになっていたんですね。次第に、競合サロンでも私たちがやっている眉毛施術を真似して行うようになりました。そんな状況もあって、このままだと一過性のブームで終わってしまうかもしれないので、「私たちがメーカーとなって、液剤の使い方や正しい施術技術を日本中のサロンに広めていこう」と真剣に考えるようになったのです。それが今の事業の土台となる出来事でした。
──当初はメーカー業を行うつもりじゃなかったのは意外でした。ブロウアーティストを教育する事業もされていますが、それはどのようなきっかけなんですか?
メーカーとして液剤を作っても、やっぱり “塗り方” という施術技術がすごく重要で、プロの技術者としてのテクニックも必要です。眉毛に対して扱う液剤なので、当然正しく使わないと危ないじゃないですか。安心・安全で正しい施術方法を手がけられるプロのブロウアーティストを育てていくことも、私たちの使命だと考えました。
流行り廃りの早い業界で、新しい文化を生み出す挑戦
──創業3年で年商約11億円と業績好調ですが、その背景にはどんな理由があると考えますか?
事業を開始した2020年はちょうどコロナ禍で、そのことが運良く事業拡大の後押しになったこともあります。世の中の全員がマスクをするようになると口元が隠れて、顔を認識できる場所として眉毛と目の重要度が上がりました。人と話す際に、“口” よりも “眉毛” が 顔の表情を表しているということに、意識的にせよ無意識的にせよ、皆さんが気づいていったのだと思います。人に何かを伝える際に、眉毛は重要なパーツなんです。
また、マスクをするようになって、女性の美意識が少し変わったんですよね。リップをあまり買わなくなりましたし、ファンデーションもマスクに着いてしまうので使わなくなった。その浮いた分のお金を、眉毛に投資してもいいかもと考えてくださったのだと思います。それが、大勢の方がアイブロウに注目するようになった要因かもしれません。
そして、ここが一番のポイントだと考えているのですが、アイブロウ商材の開発メーカーとして、大勢の人たちが私たちの「思い」に共感してくださった点が大きかったのかなと思っています。
──それは、どんな「思い」なんでしょうか?
眉毛の施術方法を教えることだけをやっていたら、一時的なブームで終わってしまうと思うのです。美容業界はヒットする商材が出ると、すぐに類似サービスが誕生して価格競争になってしまい、業界全体が衰退してしまうということが多いんですね。私たちの提供するアイブロウも立ち上げてから半年間で類似サービスが多数出てきました。そんな状況の中でも、当社が勝ち抜いて市場シェアを守れてこられたのは、「ブロウアーティストという新しい職業をつくりたい」「アイブロウをプロに任せる文化をつくりたい」という2軸の強い信念でやってきたからだと思っています。
美容業界は「今ニーズがあって儲かりそうだからやる」というのが多い印象です。1つの商品がヒットしたら類似商品が多数誕生して、「他社よりもウチの商品はここがいい!」と商品訴求をし合う世の中になって、結局どれが良いのかわからなくなって、ブームが終わってしまうというのがいつもの流れ。でも、私たちはそうではなくて、プロにやってもらう意味やメリットを伝えて、新しい文化をつくるという意気込みだけでやってきました。
たとえばヘアカラーも、薬局で液剤を買って自分でできるじゃないですか。でも美容室でやってもらうほうが圧倒的にクオリティは良いわけで。眉毛も自分で剃ったり切ったりはできるけど、美容室と同じようにプロにやってもらったほうが絶対に良いんです。そんな、当たり前の文化をつくることが、私たちの思いであり、目標でもあるのです。
──思いを実現するための、ブロウアーティストの教育事業でもあるんですね。
そうなんです。ブロウアーティストという新しい職業を生み出し、大勢の方に就いてもらうことが、絶対に必要でした。その人たちが活躍するサロンで大勢のお客様に眉毛の施術を受けてもらうことで、新しい文化を生み出していきたいんです。これまでの日本にはなかったブロウアーティストという職業を、美容師やアイリスト、ネイリストと同じように当たり前にしたいと私たちは考えています。
これはまだ世の中にはない文化ですし、新しい世界を切り開いていけるかどうかも、私たち次第。強く大きな信念を持って、社員一丸となって前例のない挑戦をしています。
目指すのは、業界を変える “トータルビューティーカンパニー”
──今後の事業展望について、教えてください。
これから数年後の事業展開を見据えて、現在ファンド会社と資本・業務提携を行いハンズオン支援を受けています。これは単に「会社や事業を大きくしたい」という目的ではなく、今の美容業界全体を変えたいという思いから決断し、始まったプロジェクトでもあります。
私が美容業界で起業して10年以上経ちますが、美容業界は本当に小さくとどまっていて、成長イメージがあまり見えないという印象があります。世間一般の人も同様に感じているのではないでしょうか。
少し話がそれてしまうかもしれませんが、最近の美容業界は “カリスマ” と呼ばれる人たちがいないんです。有名人はいるのですが、全国民が知っているような人はいないと思いませんか。その理由を考えてみたのですが、美容業界は中小・個人営業のサロンが多いこともあり、全体の賃金が低く、社会保険がない、時間外労働が多い、休みが少ない……など、いわゆるブラックな業界イメージがあることも起因していると思うのです。
今回、当社でブロウアーティストという職業を新しく生み出したのも、おそらく25年ぶりくらいの快挙なんですよ。以前に新しく生まれた職業は、マツエクを施術するアイリストですね。新しいジャンルの職業が生まれたのは、本当に久しぶりなんです。これはパラダイムシフトと言っても良いほど、美容業界に新しい文化を生み出すチャンスでもあるんですよね。
これまでブラックなイメージがあったかもしれない業界を、少しでも良くしていきたいと本気で考え、これからの事業展開は綿密に立てられています。女性の起業支援に貢献する『ジャパンアイブロウ協会(JEBA)』理事長に就任したり、一般社団法人全国ヘルスケアサービス産業協会の理事も務め、美容業界をより安心安全な業界にすべく、政府と意見交換を行っているのも、そんな理由のためでもあります。
──最終的には、どのような展望をお考えなんですか?
最終的には、日本で一番大きいトータルビューティーカンパニーを作るのが目標です。今までの美容業界は、良いアイデアやサービス・商品などがあっても一瞬流行したら、すぐに廃れてしまうことが多かったんですね。その根本的な原因は、商品・サービスは良いけど経営としてうまくできなかったことが大きいと思っているのです。すぐに他社に真似されてしまうので、経営として成り立たなくなってしまう。これまでに仕方なく廃業をしていった中小企業や個人経営者は数え切れないほど多いんじゃないでしょうか。
そんな美容業界の現状を変えるべく、ファンド会社の力を借りながら、当社のビジネスモデルを軸にホールディングス化と言いますか、皆で連携しシナジーを生み出せるようなネットワークをつくり、トータルビューティーカンパニーとして助け合えるような体制になっていければと構想しています。開発予算や労働力などの観点で実現できなかったアイデアもカタチにできますし、広報・PRやバックオフィスなどのサポートも活用しながら、業界全体を今以上に盛り上げていけるような世界を実現させたいのです。
──これまでの業界を変える、大きな挑戦ですね。
今回提携したファンド会社は、海外展開に強く、皆さんも知っているような小売店を世界中に広めた実績もあります。当社もゆくゆくは上場を視野に入れていますし、アジアを中心としたグローバル展開もしていけたらと考えています。これから大きく変革する当社だからこそ、やらなければいけないことも多く、今まさに人材採用を積極的に行っている理由でもあるのです。
一緒に働きたいのは、新しい視点で物事を考えて行動できる人
──現在、社内ではどんな人が働いていますか?
年齢は20代後半から30代前半の層が1番厚いですが、社員の前職はかなり多種多様ですね。飲食店、アパレル、花屋、テーマパーク……など、さまざまな業界から集まっています。性別は、以前は女性が多かったのですが現在は男女半々で活躍しています。
当社に他業種の転職者が多い理由は明確で、これまでの美容業界になかったような新しい視点を求めているからです。現場スタッフ以外の社員に関しては、美容業界以外の出身者で固めたいと考えています。美容業界ってとても凝り固まった狭い業界なので、「ディーラーを通さずに商品を買ってはいけない」といった古い慣習もまだまだ残っているような業界なんです。DX化もほとんど進んでおらず、まだ帳簿を紙でつけている会社もいっぱいあります。そんな業界をズバリと指摘できる人、破壊できる人と働きたいという考えがあります。
それに、当社のサービスは美容が好きな方をターゲットにしているわけではありません。眉毛はほとんどの人にあって、それぞれのライフスタイルに組み込まれているもの。その眉毛が綺麗になることで仕事や恋愛がうまくいったり、気分が上がったりすることを目的としたサービスです。“すでに容姿端麗な方をさらに綺麗にする”といった目的ではないんですよね。そのため、美容業界の経験がないことを負い目に感じる必要は全くありません。むしろ一般的な目線で物事を考えられる方がいてくれると、非常に助かります。
──働く環境面で意識されていることはありますか?
普通のオフィスよりは少しおしゃれでカッコよく、仕事のスイッチが入りやすいイメージにしたいなと思い、いろいろと工夫を凝らしています。
もちろんリモートワークも可能です。ただ、希望としてはできるだけ出社していただきたいなと思っています。普段の会話が “新しいこと” を生むと私は思っているので、仕事の話だけでなく雑談も気軽にできたら嬉しいですね。「元気かな?」「少し疲れてるかな?」といったことを察するのもリモートでは難しいので、社員が一同に会する機会は作るつもりです。
──従業員が働きやすいように、オリジナルの制度などございますか?
いろいろと用意しています。たとえば衣装手当は、仕事用の服を購入するための手当です。というのも、当社は「従業員もブランドアイコン」だと考えているため、仕事着は基本的に黒で揃えてもらうようにしているんです。アパレルスタッフが自ブランドの洋服を着ているように、従業員にはHBLというブランドの一員であるという気持ちを持ってほしいんです。それに、衣装手当があると「ちょっといい服を買おうかな」といった明るい気持ちにもなれるじゃないですか。皆に喜んでほしいという思いもあり、この手当を考えました。といっても、仕事着の決まりは色だけで、ブランドなどは指定しません。ファストファッションでも大丈夫です。
また女性社員に向けて、低容量ピルを会社負担で購入できる手当も設けています。女性が働きやすい環境を作るためには、「生理で会社に行くのが辛い」「PMSで体調が悪い」といった気持ちを分かち合える雰囲気作りが必要だなと考えています。日本はこのあたりがまだセンシティブで、会社で生理の話はしにくいですよね。そんな空気も変えていきたいんです。低容量ピルを飲むとPMSの症状が和らぐので、気軽に使ってほしいなと思います。
──すばり、どんな人と一緒に働きたいですか?
「この仕事は、こんなもんでしょ」といったような、世の中一般的な常識に囚われないような人がいいですね。これまでの常識を壊さないと新しいものは創造できないと、私は考えています。社内では「普通はこうですよね〜」といったような会話を一切やめたいのです。
たとえば、マーケティング活動の1つであるメルマガで、お客様とコミュニケーションをする際に、「みなさん、こんにちは!」というような書き出しで文章を始めることが多いじゃないですか。でも、これって読者は絶対に読まないと思うんですよね。毎日スマホに同じような文章が何十通と届いていると思うので。メルマガは「なにこれ?」とひっかかるようなものが良いと思うし、そのようなアイデアを沢山出すには、業界に凝り固まった考えは必要ないと考えています。そんなマインドがある人であれば、これからの美容業界を一緒に変革していけるはず。これまでの経験やスキルなどは特に細かくは求めません。
あと1点、一緒に働きたい人に求めるとするならば、インドアではなく外出することが多い人の方が良いですね。眉毛って世の中のほとんどの人についているので、いま眉毛がどうなっているかなど、外に出て人の顔を見ないと分からないじゃないですか。私なんて、外出したらいつも歩く人たちの眉毛に目がいってしまいがちで(笑)。そのような観察が自然にできる人だといいなと思います。
──最後にメッセージをお願いいたします。
私たちと一緒に働くということは、これからの美容業界を変えて、新しい文化をつくるということでもあります。きっと10年後には、「今日はこれから眉毛を整えにいくんだよね」という会話が、日常生活の会話の中で当たり前となっているはず。あなたがこれから私たちと一緒に手がける仕事が、ちょっと先の未来に新しい文化を生み出すことになるんです。世の中にはいろんなサービスを手がける会社は多いですが、当社みたいにチャンスがある会社はそうそうないはず。少しでも興味が湧いたら、ぜひエントリーしてほしいです!