こんにちは。IT業界専門のキャリアエージェントとして、日々多くのエンジニアの方々と向き合っているこころ@ITエージェントのリアルをぶっちゃけるマネージャーです。
このnoteを開いてくださったあなたは、おそらく、現在のキャリアや将来について、漠然とした、あるいは明確な不安を抱えているのではないでしょうか。
「AIの進化が凄まじいけど、自分の仕事は大丈夫だろうか?」
「最近、フリーランスの案件が取りにくくなった気がする…」
「フルリモートで働きたいのに、出社必須の求人ばかり増えてきたな…」 「このまま今の会社にいて、自分の市場価値は上がるのだろうか?」
その感覚、非常に正しいです。
なぜなら、IT業界は今、過去10年で最も大きな変革期の入り口に立っているからです。そして、少し厳しい言い方になるかもしれませんが、ここからの2年間をどう過ごすかが、あなたの10年後、20年後のエンジニア人生を大きく左右すると言っても過言ではありません。
これは決して、皆さんを脅したいわけではないのです。長年この業界で多くのエンジニアのキャリアと向き合ってきた一人のプロとして、「あの時、伝えておけばよかった…」と後悔したくない。
その一心で、今日は私の見ている“現実”と“未来”について、本音でお話ししたいと思います。
目次
- IT業界に吹き荒れる“3つの逆風”
- 逆風①:AIによるゲームチェンジ
- 逆風②:リモートワークの終焉
- 逆風③:フリーランス市場の変調
- 海外の動向から見る“2年後の日本の未来”
- “今”ならまだ間に合う理由
- あなた自身のキャリア、本気で考えていますか?
- ・未来への羅針盤を手に入れるために
IT業界に吹き荒れる“3つの逆風”
数年前まで、ITエンジニアは「引く手あまた」の代名詞でした。特にフリーランスになれば、高単価・フルリモート・自由な働き方が手に入ると、誰もが夢見た時代があったかもしれません。
しかし、市場の潮目は確実に変わり始めています。今、業界には無視できない“3つの逆風”が吹き荒れているのです。
逆風①:AIによるゲームチェンジ
もはや説明不要かもしれませんが、生成AIの進化は、エンジニアの仕事内容を根底から変えつつあります。単純なコードの記述やテスト、ドキュメント作成といった作業は、驚くべき速度でAIに代替され始めています。
これは何を意味するのか?
つまり、「ただコードが書ける」だけでは価値が出しにくい時代が、もう目前まで来ているということです。これからは、AIという優秀なアシスタントをいかに使いこなし、より上流の課題解決や、複雑なシステム設計、あるいは特定のビジネスドメインへの深い知見といった「人間にしかできない付加価値」を提供できるかが、あなたの市場価値を決めます。
「今までと同じやり方」が通用しなくなる。この変化のスピードに、あなたはついていけているでしょうか?
逆風②:リモートワークの終焉
パンデミックを経て当たり前になったリモートワーク。しかし、その流れは今、急速に「出社回帰」へと舵を切っています。大手IT企業が次々と出社日数を増やすニュースを目にした方も多いでしょう。
参照:日経クロステック
参照:日本経済新聞
※引用※東京都 都内企業のテレワーク実施状況についての調査(2024年02月15日 産業労働局)
※上記割合はフルリモートの企業の割合ではなく、週1日以上何かあったらリモートでも働ける環境が整っている企業の割合なので、フルリート企業の割合となると更に下がります。
企業側には、チームの一体感醸成や、偶発的なコミュニケーションによるイノベーション、そしてセキュリティ担保といった切実な理由があります。
これにより、特に地方在住のエンジニアにとっては、魅力的な「フルリモート案件」が激減し、キャリアの選択肢が狭まっているという厳しい現実があります。
「場所にとらわれずに働ける」という大きなメリットが失われつつある今、あなたの働き方の前提は、崩れ始めているのかもしれません。
逆風③:フリーランス市場の変調
「正社員よりも稼げる」と人気だったフリーランス市場も、明らかに様相が変わってきました。私のもとにも、「以前は簡単に案件が決まったのに、最近は書類選考すら通らない」「単価交渉に応じてもらえなくなった」という悲痛な声が数多く寄せられています。
この背景には、企業の開発投資の慎重化に加え、先ほど述べたAIの台頭や出社回帰の流れがあります。企業は今、単価の高い外部のフリーランスにスポットで業務を依頼するよりも、腰を据えて自社の課題に取り組んでくれる正社員を採用・育成する方向にシフトし始めているのです。
かつての「売り手市場」は終わりを告げ、今はフリーランス同士が少ないパイを奪い合う「買い手市場」へと変化している。これが、エージェントとして日々肌で感じている偽らざる実感です。
出典:株式会社アイティ総研
こちらにグラフにあるように2022年(図左上)と2025年(図右下)を比較すると案件も人材も全体母数は増えているものの、大幅な人材過多になっている状況がお分かりになるでしょう。
実際に下記グラフにある通り、年々安定を求めたフリーランスエンジニアが会社員へ転職するといったケースも増えております。
※引用※日本経済新聞 フリーランス→会社、5年で転職3倍 安定求め回帰より
海外の動向から見る“2年後の日本の未来”
「でも、日本のIT業界はまだ人手不足って言うじゃないか」
そう思われるかもしれません。確かにおっしゃる通り、現時点では、日本の*「正社員」市場におけるエンジニア需要は、依然として高い水準を維持しています。
一時期のような右肩上がりの熱狂はありませんが、需要が落ち込んでいるわけではなく、高い水準のままの「踊り場」といった状況です。
参照:Offers取扱求人データより
しかし、ここで見て見ぬふりをしてはいけないのが、海外の動向です。
アメリカ、オーストラリア、ドイツ、フランスといった国外のIT先進国では、すでにAIの発展などを背景に、ソフトウェアエンジニアの求人数が明確に減少し始めています。
参照:Software engineering job openings hit five-year low?
IT業界のトレンドは、多くの場合、約2年遅れて日本にやってきます。
▼下記項目が大まかな具体例です。
・ITインフラのクラウド化は、アメリカが先行しました。2015年の時点で、アメリカではすでに多くの企業がクラウドを導入していましたが、日本で本格的に企業のクラウド利用が一般化したのは2017年頃になります。
・スマートフォンの普及率にも同様の傾向が見られます。アメリカで普及率が20%を超えたのは2010年ですが、日本で同水準に達したのはその約2年後です。
・アメリカでは2012~2013年頃にデータサイエンティストの需要がピークに達しましたが、日本では2015年以降に本格化しました。
以上は大まかな具体例となりますが、上記の事項からも分かる通り、今海外で起きていることは、2年後の日本の姿である可能性が非常に高いのです。
では、2年後、日本で何が起きるのか?
- 海外同様、AIのさらなる普及で、エンジニアの求人総数が減少する。
- 案件を見つけにくくなった優秀なフリーランスたちが、安定を求めて正社員市場に流れ込んでくる。
この2つが同時に起きた時、何が起こるか想像に難くないでしょう。
そうです。現在かろうじて保たれている正社員市場の需給バランスが崩れ、企業が「選ぶ」側に回る時代がやってきます。
今までであれば転職できたレベルのスキルや経験では、書類選考で落とされるのが当たり前になる。
そんな未来が、すぐそこまで迫っているのです。
さらに言えば、AI時代が本格化すると、企業の人材評価基準も変わる可能性があります。
これまでは実務経験が何よりも重視されてきましたが、これからはコード生成AIなどを使いこなすための純粋な地頭の良さや論理的思考力が評価されるようになるかもしれません。
そうなれば、企業は経験者の中途採用枠を減らし、ポテンシャルの高い高学歴の理系新卒を優先的に採用する、という流れに傾くことも十分に考えられます
“今”ならまだ間に合う理由
ここまで少し厳しい未来予測をお話ししましたが、絶望する必要は全くありません。むしろ、私は「今だからこそチャンスがある」とお伝えしたいのです。
先ほども述べた通り、日本の正社員市場は、まだ需要が高い「踊り場」の状態です。フリーランス市場から人材が流入し始めているとはいえ、まだ供給が需要を上回るには至っていません。
つまり、企業がまだ積極的に採用活動を行っており、かつ、ライバルが飽和していない「今」は、あなたがキャリアを見直し、より安定した未来への一歩を踏み出すための、最後の猶予期間と言えるかもしれません。
需要が完全になくなってから、「やっぱり正社員に戻りたい」と慌てて動き出しても、その時にはもう手遅れです。椅子取りゲームの椅子が、残っていないかもしれないのですから。
有利な条件で、あなたのスキルや経験を正当に評価してくれる企業へ転職できる可能性が最も高いのは、間違いなく「今」なのです。
あなた自身のキャリア、本気で考えていますか?
ここまで読んでくださったあなたはきっと、ご自身のキャリアについて真剣に考えている方だと思います。だからこそ、あえて問いかけさせてください。
「あなたは、目先のお金や働きやすさだけで、キャリアを選択していませんか?」
私がこれまでお会いしてきたエンジニアの中には、フリーランスとして年収1,000万円を超え、華々しいキャリアを歩んでいるように見える方も大勢いました。
しかしその一方で、数年後にスキルが陳腐化し、単価が下がり、次の案件が見つからずに焦燥しきった表情で相談に来られる方も、残念ながら少なくありません。
彼らに共通していたのは、「長期的な視点でのキャリア設計」が欠けていたことです。
もちろん、フリーランスという働き方には素晴らしい魅力があります。
しかし、それはあくまでキャリアの一つの選択肢です。
正社員には、福利厚生、社会的信用(ローンやクレジットカードの審査など)、体系的な研修制度、チームでの大規模開発経験といった、フリーランスでは得難いメリットがあります。
私がここで申し上げたいのは、「全員が正社員になるべきだ」ということでは断じてありません。
フリーランスとして圧倒的なスキルを磨き続け、常に市場から求められる存在であり続けるという道も、もちろん素晴らしい選択です。
ただ、「今の市場の流れの中で、何も考えずに現状維持を選ぶこと」が、最も危険な選択である、という事実だけは知っておいてほしいのです。
・未来への羅針盤を手に入れるために
IT業界を取り巻く環境は、凄まじいスピードで変化しています。 AIの台頭、リモートワークの終焉、フリーランス市場の変調、そして2年後に訪れるかもしれない本格的な人材余りの時代。
この荒波の中を、自分一人だけの力で、正しい航路を見つけて進んでいくのは至難の業です。
だからこそ、一度立ち止まって、プロの視点を交えながら、ご自身のキャリアという航海図を広げてみませんか? 5年後、10年後、あなたはどんなエンジニアになっていたいのか。そのために、今、何をすべきなのか。
あくまで上記は1例となります。
目先のお金や働きやすさだけでなく、あなたの人生全体を見据えた長期的なキャリアプランを、一緒に考えるお手伝いを致します。
もし、少しでもご自身のキャリアに不安を感じたり、今後の方向性について誰かに相談したいと思ったりしたら、ぜひ一度、私とお話ししませんか?
私はITエージェントとして、日々最前線の市場情報に触れ、多くの企業の人事担当者と直接対話しています。
「今、本当に求められているスキルは何か?」
「あなたの経歴なら、どんな企業で、どれくらいの価値がつくのか?」
など、あなた一人では得られない、リアルで客観的な情報を提供できます。
もちろん、無理に転職をお勧めすることは一切ありません。現状維持がベストという判断になることもあります。まずはあなたの現状や想いを伺い、キャリアの選択肢を整理する「壁打ち相手」として、私を使ってください。