【海外ドローンニュース】SONY製ドローンの驚きの特許!ノイズキャンセリングドローンとは!?
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本ストーリーはドローン専門メディアの「Viva Drone」へ寄稿している記事の転載となります。
「ドローンについて詳しくない、けどドローンが気になる〜。」というライト層向けに、もっとドローンが好きになってもらえるように、「明日、誰かに話したくなるドローンの話」をテーマに書いています。
皆さんはノイズキャンセリングのヘッドホン使ってますか?私はAppleのAirPods Proをどこにでも持ち歩いているのですが、オフィスで集中したい時や飛行機移動にはノイキャン機能って最高ですよね。
プロペラを回旋することで飛ぶドローンと騒音は切っても切れない関係ですが、SONYがアメリカで「ノイズキャンセリングが出来るドローン」の特許を出願したことが話題になっています。
ドローンを使ってノイズキャンセルするってどういうこと?
現在、多くのメーカーがドローンによるプロペラで発生するノイズの量を最小限に抑えるための研究に心血を注いでいます。
ソニーが今年の5月13日に特許出願したのは、「ノイズを減らす」という点は同じですが、ドローンが発生するノイズを減らすための技術ではなく「ドローンによって特定の空間をノイズキャンセルする」ための技術なのです。
わかります、正直ちょっとどんなものなのか想像できず、頭の整理が追いつかないですよね。
申請中の特許に明記されていた図を見ていただくと、画の中心にいる人達を取り囲むように、ドローンが周囲を飛行しているのが分かるかと思います。
技術紹介によると、これはノイズキャンセリング機能のあるスピーカーを搭載した複数のドローンを群体飛行させ、静かにしたいエリアを取り囲み、周囲からの環境音をドローンに搭載したスピーカーで相殺させる技術とのこと。
しかもドローンのモビリティ性能を活かして、中心にいる人物が移動すると、ドローンも自動で追尾してノイズキャンセリングゾーンが動くんだとか。いわば持ち歩き可能な「バーチャル・ノイズ・バリアー」ですね!
この技術のすごいところ
ノイズキャンセリング技術が素晴らしいことは言わずもがな、複数のドローンを一度に制御する技術がすごいんです。
相互接続されたドローンは、画像処理アルゴリズムに基づいて正しく配置されます。ドローンが撮影したリアルタイム画像を使用することで、ドローンの群体は特定のターゲットを追従し、継続的なノイキャンゾーンを提供することができるそう。
更には、オーディオをキャプチャして特定の音を処理するノイズキャンセリング技術と複数のドローンの制御の技術、この両方を同時に行うためには膨大なデータの処理が必要とされます。
ドローンを配置するための画像データの処理、さらにノイズの特定とキャンセルは計算量の多いプロセスとのことで、これらを即座に処理できる技術が今回の特許のコアとなるそうです。
編集後記
ノイズキャンセリング技術をドローン本体に利用するのではなく、ノイキャンゾーンを作るために応用するという、意外な発想をソニーは実現しようとしています。
人の頭上をドローンが飛ぶといこと自体が許されていない現代に、こんなSFの世界のような技術の特許を申請するSONY、一体どこまでの未来を見通しているんでしょうか!?
先日発表されたAirpeakが群体飛行して筆者の周りを飛んでいたら、ラスボス感満載ですね。未来が待ち遠しくなるようなニュースでした。
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https://viva-drone.com/sony-new-drone/
20代はテレビ番組制作会社のADで、ゴールデンタイムの情報バラエティ番組を担当。月給16万&週休0日から、気づけば外資系企業の日本法人を預かる身に転身。ドローンの会社なのに、ドローン飛ばせないことで有名。ニックネームはドローン業界の「おしゃべりバズーカ」。海外のドローンニュースをお届けします!
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