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ユーザーインサイト = ユースケース - 前提

Y CombinatorのPaul Grahamが言いはじめ、スタートアップの世界で脈々と語り継がれる “make something people want” (人がほしがるものをつくろう) 。

Paul Grahamは似たような文脈でこんなことも言っている

"Build something 100 people love, not something 1 million people kind of like.”
100万人から「いいね」をもらえるものではなく、100人から愛されるものをつくろう。

100人から愛されるものをつくることは、僕らのカルチャー「1人を熱狂させる」の背景にもなっている。

では、100人から愛されることや1人の熱狂に対して、プロダクトのつくり手としては、どんなアプローチをしたらいいのか?

たくさんユーザーインタビューをすること?たくさんのサンプル?お悩みを深く聞くこと?とにかく仲良くなってたくさん知ること?たくさんリリースを繰り返すこと?

熱狂を生むために、3年以上ずっと、コードを書いたり、モックをつくったり、ユーザーインタビューしたり、戦略と言われる何かをつくってみたりしながらモノをつくりつづけてきて、今の時点で大きく気づいたことがある。

それは「相手が言っていることややっていることは、多くの『前提』の積み重ねであり、それ自体がほしいものやほしいことじゃない」ことだ。

よく「人は本当にほしいものがわからない」というのは言われるが、それに近いかもしれない。

相手の発言や行動は、実際はたくさんの「前提」に規定されている。

例えば、「ゲームが好き」という発言。その人が好きだと言っているのは「子供の頃に一緒にゲームしてくれる友達がいて楽しかった思い出があるから」や「何かを集めるのが好きで、たまたまゲームでできるから」かもしれない。

単純にその人が「ゲームが好き」と言う背景にも、さまざまな事情があるのはもちろん、本当はその人は「ゲーム」が好きなわけじゃなく、「みんなと一緒に遊ぶこと」が好きなだけな場合だってある。

前提を理解すると、ほんとうにほしいものが少しはクリアに見えるかもしれない。そして、ユーザーインサイトっていうのはそういうものかもしれない。

式にするとこんなイメージ。

ユーザーインサイト(顧客が本当に求めているもの) = ユースケース(起こっている現象/発言/行動) - 前提

引き算なのかはわからないけど、前提を取っ払うことで本音が見えてくるということが伝われば大丈夫。

インサイトを掴んでこそ、人の熱狂を生めるとしたら、「熱狂は前提を取っ払うことから始まる」と言えるのかもしれない。

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