【企業インタビューvol.11】株式会社クラウドワークス様〜自ら提案する、能動的営業スタイルへ。チームと個人に起こった変化〜
Engineerforceでは株式会社クラウドワークス様にて提案型営業について考え方や資料の作成方法に関する研修を担当させていただきました。
今回は株式会社クラウドワークス様より高村様、山口様、横川様(以降、敬称略)のお時間を頂戴し、研修を行なった弊社代表飯田が3名に今回の取り組みや成果、これから取り組んでいきたいことについてインタビューをさせていただきました。
目次
クラウドワークスについて
変化の中で感じた課題
研修を受けて感じたこと
組織、そして個人としての今後の展望
飯田:
本日はお時間いただきありがとうございます。今回実施した、『提案型営業と営業資料の作成』というテーマの研修に関するインタビューをさせていただければなと思います。
いくつか質問にお答えいただこうと考えているのですがまず冒頭、御社の事業内容について改めて教えていただいてもよろしいでしょうか。
クラウドワークスについて
高村:
クラウドワークスは主に受発注のマッチングプラットフォームを展開しておりまして、現在はワーカーさんが約700万人の登録、それに対して発注者側が約100万社の登録があり、日本最大級のデーターベースとして運営をしております。
私たちはその中で人材エージェントのお仕事をしておりまして、プラットフォームに登録しているワーカーさんたちを世の中の企業様とマッチングすることによって企業様に対して中長期でご支援するというサービスをしております。契約形態としては業務委託や派遣契約、正社員での人材紹介など様々な形でのご支援をさせていただいています。
飯田:
部署はみなさん同じになるのでしょうか?
高村:
そうですね、クラウドワークスエージェント テック本部になります。
飯田:
ありがとうございます。フリーランスの方の内訳でいくとエンジニアの方が多いものなのでしょうか?
高村:
エンジニアの方とクリエイター系人材が多いです。弊社のエージェント単体で見ると14万人の方々にご登録いただいているのですが、そのうちの4割くらいがエンジニアの方で、2割くらいがデザイナー、クリエイターの方になるのでこれらの職種の方々で全体の6割くらいを占めております。
飯田:
ありがとうございます。加えて最近は企業を買収されたりなど、これまでのエージェント業ではない文脈で取り組みをされていらっしゃるかと思いますが、今回そもそも課題となっていたのはどういった部分になるのでしょうか?
変化の中で感じた課題
高村:
私たちがもともとやってきたことというのが1人の人材を企業様に紹介するという形でした。しかし企業様からは「こういう新しいことをやりたい」や「こういう事業を立ち上げたい」という、割と抽象度の高い希望をいただくことがあって。そういった場合もちろんワーカーさん1人で対応できることもあるのですが、複数名いないとできない課題もあって、その複数名希望に対する取り組みに苦戦をしていました。そこで最近企業買収などをさせていただく中で、弊社として受託開発などのお仕事をマルッと発注いただくことによって新しい価値提供ができるのではないかという部分について意義と課題を感じて今回ご依頼をさせていただきました。
飯田:
なるほど、ふわっとした依頼に対してサービスとして届けられる体制があるから、そこの提案をすればお仕事として受けられるはずだということですね。逆に今まではあまりそういった動き方をされていなかったのでしょうか?
高村:
はい、8-10年前くらいはBPOサービスという形でお受けしてはいたのですが、それ以降現在までは人材紹介よりの動きの強化をしてきたのでなかなかできていなかったですね。
飯田:
ありがとうございます。それだけの人材プールがあるので、なるべく稼働率を上げていく必要があるということも背景としてあったのではないかと感じています。
そのような課題の中で今回、提案書を作成してみようという形で研修をさせていただいたのですが、実際受けてみて、まず山口さんいかがでしょうか。
研修を受けて感じたこと
山口:
そうですね、まず私のバックボーンからお話させていただくと、昨年9月に入社させていただいたのでまだ歴は半年ほどになります。もともとはHRの世界にずっとおりまして採用関連のお仕事をさせていただいてたのですが、エンジニア領域という意味では未経験になります。つまり"受託開発"や"自社案件"といった言葉も少し怪しい部分があるような状態でした。なので今回、そもそも受託開発とはなんなのかというところを文化祭に例えてくださったりして、業界知見の薄い私にもとてもわかりやすかったです。あとは提案という部分に関していうと、これまではそもそもお仕事としてあるものに対して介入していく形だったのですが、今回の研修でお客様に対してヒアリングをして、提案をするという流れを教わることができたのでそういう意味では研修をしていただいたおかげで営業のレベルが上がったなという感覚がありました。
飯田:
嬉しいです。ありがとうございます。
今いただいたご意見でまさにいいなと思っているのが、営業していく上でお客様から依頼があって初めてアクションする、依頼があってそれに対してレスポンスするという方ってすごく多いです。しかし自分から能動的に動いていいんだという部分って言われて初めて気づく部分も多いと思うので、実際に今のような感想をいただけてすごくいいなと感じました。
山口:
まだまだ提案書が作れる段階ではないのですが、受託開発とはなんなのかというところがわかったのと、仮説を持って話ができるようになったのは研修いただいて良かった点だなと思っています。
飯田:
同じエンジニアの中でも提案する際にはお仕事課題とのマッチ度合いを見極めて提案する、ということですよね。
山口:
はい、これまでは求人票のテキストだけをみて、その奥にあるペルソナのようなところまで想定していなかったのですが、そこのイメージについて少し知見を深められたのたので、0だったものが1や0.5になったような感覚を得られました。
飯田:
すごくありがたい言葉をいただいた中で続いてですが、横川さんはいかがですか?
横川:
私の場合は新卒でクラウドワークスに入社してから営業に異動になったのが昨年の10月になります。その後フィールドセールスやインサイドセールスをさせていただく中でニーズがあるかないかを確認するというところでしかアポイントが取れないというのが一番最初の課題としてあって、手詰まり感がありました。今回の研修の感想としては山口と似てくるのですが私も入社したばかりで受託開発とはなんなのかという部分や、営業としてどういったことができるのかというのはまだまだわかっていなかったところがありました。そういった部分を少しずつクリアにできたという意味では自分の中ですごく実のある時間だったなと感じています。その後は営業していく中で仮説を立てながら動くことだったりとか自ら提案するということができるようになったと感じていますし、実際に勉強会後から契約もできるようになったのでそこはものすごく良かったなというふうに感じています。
高村:
本当に勉強会後、くらいからですね。
飯田:
本当ですか、それは嬉しいです。
今のような研修後のbefore→afterで少しづつ動きが変わったというような話があったかと思うのですが、仮説を持てるようになったことによる動きの変化だったのか、あるいはその他の要素があったのかというところでいくとどちらだったのでしょうか。
横川:
前者の仮説検証の部分が大きいかなと思っていて、今までは仮にアポイントが取れても条件をヒアリングするのみというのがほとんどになっていたせいかそれだけだと成約に繋がらない部分も正直あって、そんな中で今回の研修を通してIRをみる癖がついたりだとか、提案することができるようになってきたというのが実感としてあります。
飯田:
アポイントとれた後の意識も変わったんですかね。なんとなくアポイント取れたのでいきますというよりも、もしかしたらこんな課題があるかもしれないと思ってヒアリングに臨む方が目的意識が全く変わってきますよね。
高村さんも研修終わった感想お伺いできますか?
高村:
僕自身も元々、新卒で入った総合旅行会社で無形商材の営業をしていて、旅行に関しても法人のお客様に社員旅行だったりを提案する際に各社それぞれにフィットするようなプランの提案などを行なっていました。しかしそれも商材が変わってくると課題解決の仕方がまた変わってくるのですが、その辺りを学ぶ場というのになかなか出会えなかったというのもあったので、ものすごい貴重な機会だったのかなと思います。
そして弊社のセールスモデルというものがあるのですが、その応用編の最上級としてアカウントセールススキルという、企業課題に向き合って仕事をしていこうというスキルがあります。ただそのスキルがあるものの、今まではどうやってそのアカウントセールスをしていけばいいのかというところが具体的に言語化されていませんでした。そこの具体を1つ私の所属する部署には示すことができたかなと感じていますし、メンバーの意見もここで聞けて改めて良い機会だったなと感じています。
飯田:
理念や中小的な部分はあるものの…というのはよくありますよね。
ありがとうございます。僕自身、IRとかも存在は知ってるけど見方がわからない…や、決算短信も全然わからない…という気持ちがありました。しかし決算説明書を見た時に「これがあるじゃん!」と感じました。まだこういった資料が出されていることを知らない方も多いと思うので具体で示すことができてよかったなと思います。
それでは続いて、会社としてあるいは個人としての今後の展望をお伺いしたいと考えています。
組織、そして個人としての今後の展望
高村:
まず会社としては、直近IRを出させていただいたのですが「DX市場に参入する」ことを掲げています。これまでフリーランスのTAMでやっていたのですが、もっと広いTAMの課題解決をできるようなソリューションが揃っているので会社の方向性としてはDX市場に攻めていくようになります。
そうなった時「DXって結局何したら良いかわからない」という企業様に対して営業がヒアリングして、提案をして、お仕事をいただくという方向性へのシフトチェンジをまさしく今、行おうとしています。なのでこれまでは一つの求人に対して適正な人材を届けるというような営業方法だったのですが、無形の商材を、企業様の中長期目標に対して提案していくというものへと徐々に変わりつつあります。私個人としては新しい営業方法を強化していきたいですし、その仕組みをつくっていくというところは直近の私の中でのミッションであり取り組みたいことですね。
飯田:
これは本当にすごいことなんですよね。コンサル業界は人材を外部調達しているパターンが多かったりします。その中でクラウドワークスさんは自社の人材プールの中から調達できるので相当強いなと外から見て感じています。
高村:
そう感じていただけたらありがたいですね。
飯田:
いやいや、本当に感じます。勢いがすごいですね。
山口さんはいかがですか?
山口:
少し高村と似ているのですが、私が半年前に入社したのは700万人の人材というコンテンツに将来的にも魅力を感じたからです。なのでもっと上のステージに上がってそういった元々入社時にやりたかったことをやっていきたいという部分が1つあります。あとは、いち営業として考えると私がこれまで大切にしていることが1つあります。何かというと、お客様には2種類の方がいて、1つはクライアント様でもう一つが求職者の方であるということです。この2種類の方々を幸せにしないと人間が介在している価値がなくなり、ただのマッチングサービスになってしまうのでこのお互いを幸せにするのが私の価値だと考えて大事にしています。そういった意味でいくと今回の研修を通して今の2点に関する解像度がとても上がった点が非常に勉強になりました。
飯田:
結構エンジニアさんって自分なりの思いがある方って多いと思うのですがその部分を山口さんが汲み取ってクライアントさんとWin-Winの関係を持たせられるとすごく素敵なんだろうなと感じます。
では最後に横川さんお願いできますか?
横川:
私からは新卒としてこれからどうなっていきたいかというところをお話していきたいなと思っていて、まずこの勉強会のあとから営業という仕事が楽しく感じられるようになってきました。これまでは元々あるニーズのところをヒアリングして、それにあった人材をマッチングするところだったので、いってしまえば誰でもできるような気がして、自分が介在する意味があまり理解できていませんでした。その時は面白みを正直感じられなかったところはあって。そんな中で研修を受けたあとは自分から情報を集めて提案をできるようになったのは良い変化だと感じているので、これからも自分から仮説を立てて提案するという機会を積極的に増やして自分としての経験を増やしつつ、企業様にとって頼りになる営業になることが目指しているところになります。
飯田:
素晴らしいなと思います。特に、例えば私が以前いた組織はあまり外注を使わない文化でした。そうなると社内のリソースを鑑みて足りていない場合は、極端にいくと「今は提案するな」という流れにどうしてもなってしまうんです。そこが御社の場合は700万人いるのでほとんどの場合で人材が見つかると思うので、提案のバリエーションを出しやすく、とても提案のしがいがあるということをとても感じましたね。
そういう意味ではとても能動的に動けるので提案の営業がとても楽しくなると思います。
それでは本日のインタビューについては以上になります。ありがとうございました!
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