株式会社byZOOに入る前
結構、いろいろ遠回りをしてきました。
まず、中学生時代。 昭和50年生まれの団塊ジュニア世代。
まだまだ、当時は受験戦争時代ですが、中学受験はあまり勉強しなかったのですが岡山白陵中学という超のつくスパルタ受験校に何故か合格。ところが、全寮制の学校でしっくり行かずに、英語と数学はほぼ最下位の成績。何故か地理と歴史だけ1位でしたが、それでも、全校成績は下から数えたほうが早い状態。今思うと甘ったれてたんでしょうが、全然関係ない理由をつけて1学期目で退学して、地元の学校に転校しました。かなり後に知ったことですが、同じような理由で私の前に退学していたのは、楽天の三木谷さんでした(笑)。
その後も、一念発起して社会経験のないままMBA留学。しかも1学期目に合わずに、転校するなど、こらえ性がなくすぐに新しい場所に行ってしまうという悪い癖は私が社会人になっても続きました。
思い出は、ゼネラル・エレクトリック社のコーポレートスタッフに採用された時。初日に入社し、挨拶をしてその日の夕方に「本当にスミマセン!でも、自分とは合わないので申し訳ございません!」と辞表を提出して辞めてしまいました(笑)。おまけに、その前に働いていたBear Stearns社は出戻りは社是にない会社でしたが、当時ニューヨークにいた自分の事を可愛がってくれていた女性の役員の方にお願いしました。ペーペー社員の20代の私ごときが出戻りするがため、前例がない出戻りの事例をつくるかわざわざニューヨーク本社の役員会の議題になったそうです(笑)。Bear Stearns社はリーマンショックの鏑矢としてリーマン・ブラザーズより先に倒産してしまいましたが、今にも後にも自分を唯一の出戻り社員として迎えてくれたことには今も感謝しています。
良くも悪くも色々と自分で経験してみないと理屈でわかっても納得出来ない性格なので、ついつい、あれこれ今までは試してきたと思います。また、思ったらやってみるタイプでしたので、就職の多くも媒体を使わず、Bear Stearnsを退職後にお世話になった保育ベンチャーのポピンズコーポレーションは、社長に暑苦しい手紙を書いてお会いしたことがきっかけでした。そんな意味では、既存の求人媒体はあまりしっくりこず、Wantedlyのようなソーシャルな媒体の目指す方向性は自分の性格とも親和性があるのだと思います。
こんなわけで、いろいろ試行錯誤、時には大やけどしながらやってきましたが、皮肉かもしれませんがこの自分の性格がもたらした様々なやけどの経験が今の会社の創業を助け、そして、遠回りをしたことで得た知識や経験が、会社がピンチとなった時に我が身を助けてくれました。そして、その結果、この会社を創業してからまもなく10年。自分の社会人になってからの経験としては一番長い滞在期間ですが、まだまだ更新することになりそうです。スティーブ・ジョブズの言っていた、"Connecting the Dots(点を繋げること)"というのは、自分が自分の人生に対して真摯に行きている限りにおいて、正しいのかなと最近思うようになってきました。
好きな言葉は、2つあります。 1つが、孔子の残した有名な言葉である、
学而不思即罔、思而不学即殆(学びて思はざれば即ち罔く、思ひて學ばざれば即ち殆し)
です。
もう1つは、20世紀のスペインを代表する哲学者 Ortega y Gasset(オルテガ・イ・ガセット)が残した下記の言葉も定期的に読みなおす言葉の一つです。自分の人生に対して、常に真剣に生きた人間のみが得ることのできる素晴らしい不安感と達成感を得るには、ベンチャー企業で働くというのは、大きな会社では得ることのできない素晴らしい体験だと思います。
This of itself would not be a bad symptom; it would mean that we are once again forming contact with that insecurity which is essential to all forms of life, that anxiety both dolorous and delicious contained in every moment, if we know how to live it to its innermost core, right down to its palpitating vitals.
われわれが、すべての生に本質的に内在する不安感、つまりもし、我々が一瞬一瞬をその核心まで生き、その小さなうごめく血なまぐさい内臓までも生きる術を知っていたとしたら感ずることのできる、あの苦しい、しかし同時に素晴らしい不安感とふたたび接触するにいたったことを意味するからである。
特に若い時はあまり考えずかなり無理もしましたしそれが結果として良かったですが、これからは、学ぶことと思考することのバランス、インプットとアウトプットのバランスなどが取れる、"warm heart, but cool head"な人間になっていかないとと思っています。
今まで、人の採用というのは主に現場で一緒にお客様のお手伝いをするスタッフの採用を行ってきましたが、そろそろ、会社の規模も大きくなってきて私と一緒にどっぷり働ける人を探したいと思ってWantedlyに登録してみました。
現在
英会話スクールというと労働集約型のサービス業(教育業)をイメージすると思います。これは半面正しくて、実際、私達の場合には1対1(マンツーマン)のレッスンを外国人スタッフがお客様に対して提供し、そのサポートを日本人スタッフが行うということで、グループを主体とした同業他社と比べても労働集約性は更に高いといえるでしょう。
一般的に労働集約型のビジネスでは、現場スタッフの採用・研修が成長の鍵となります。逆に言うと、ここがうまくいかないと成長のボトルネックになります。この点は疑うまでもないのですが、一方で、見込み客に多く私たちのことを知っていただくためのマーケティング・パブリシティ活動から、社内システムの構築、さらには、新規ビジネスの開発など実は、ITベンチャー顔負けなくらいにITに対しての知識や経験も求められます。
そのような意味で、私達のような会社はいわゆるベンチャーである程度仕事をしてきて、そろそろ、実業を知ってみたい方。あるいは、ベンチャーで働きたいけど、単にシステム開発だけじゃつまらない、と思えるような人たちにとってはまさにピッタリのビジネスだと思います。
株式会社byZOOについて
小粒でもピリリと辛く、存在感のある会社を目指して
わたしたちは小さくてもピリリと辛い山椒のような、でも、存在感あるビジネスを開発・展開していく集団です。
その第一弾としてスタートしましたのが、「b わたしの英会話」事業です。 お客様を今まで英 語を学んだことのない 、 超初心者の大人女子に特化した他にはない英会話教室。はじめは「ここまでお客さまを絞り込んでしまってはたしてビジネスになるのだろうか?」と不安もありましたが、女性のライフスタイルに関わるユニークで、かゆいところに手が届くサービス開発を目指した結果、現在では、銀座・新宿・渋谷・横浜・自由が丘に展開できるまで成長しました。
今後どういうことをしていきたいか
わたしたちは、ニッチャーであることを誇りに思うが故、当社が手がけるあらゆる事業において、以下のことを心がけています。
・ 適正な事業規模で運営し、質の維持を行うこと ・ わたしたちが戦うと決めたフィールドにおいて、小さな山椒のようなナンバーワン事業に育てること ・ 結果として、山椒のようなピリリとした存在感と、サスティナブル(持続的)な発展を図れる企業。
特に、わたしたちは大手企業や上場したベンチャー企業と異なり、資本市場などの圧力を受けない中規模の企業として、短期的な利益には振り回されず中長期的な視点で、100年続く会社をつくりたい、という気持ちで新しいビジネスの開発を続けています。
その試みとして、最近では国内外のユニークな本で日本に紹介されていない、もしくは、海外に翻訳輸出されてない本を相互の言語に翻訳し、オンライン出版する「本LABO」事業などをはじめています。こうした事業は、大手出版社のように一定規模の販売量を得る必要があるため、どうしても商業的で一般ウケするような本ではなく、著者の考え方などが特定の人たちに響くようなニッチのテーマの本を相互の言語で出版するニッチ事業です。