昨日3月20日、ワニくんが亡くなりましたね。
100日後に死ぬワニ。
https://twitter.com/yuukikikuchi
わたしが知ったのは去年の年末。
「人間いつ死ぬかわからない」
「わたしもワニくんの最期を見届けられる保証はない」
という漠然とした不安を抱えながら、日々毎日、たまに忘れながらも、ワニくんのいたってありふれた人生を見守ってきました。
ヒッチコックのサスペンスの手法になぞらえている人を見かけて、なるほどなと思いました。
「テーブルの下の爆弾」の存在を、登場人物たちは知らず、観客だけが知っている状態をつくると、それはサスペンスになるのだと。
爆弾の存在を知っている我々は、ワニくんの些細な日常や小さな幸せすべてが薄氷の上にあるのをわかっているうえで、今だけでも幸せで過ごしてほしいと、そんな思いでずっと見守り続けてこられたのだと思います。
そんなワニくんの人生が、昨日終わりました。
美しい桜の花が散る中での、とてもとてもきれいな最期でした。
たった3ヵ月ともにすごしただけのワニくんを思い、スマホの小さな画面を見つめながら、わたしは泣きました。
もう一度元気なワニくんに会おうと、作者さんのページのホーム画面に行ったら、
そしたら、
「書籍化決定!」
「いきものがかりとのコラボ動画!」
「映画化決定!!」
「追悼ポップアップショップ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん???
なんだか急に目が覚めました。
書籍化はいいと思う。
作者さん、なんの見返りもなく100日間も描いてくれてたんだもんね。
回収すれば全然いいと思う。
そんで映画化?
まさかの実写?
誰がワニするの。
オールCG?
イケメン声優がワニくんのアフレコするの?
なんだかこのあたりからもやりと。
そんでトドメに
「追悼ポップアップショップ」
初めて聞いたわこんな単語。
マーケティングを修行中のわたくしごときがいうのもおこがましいのですが、一ワニファンとして言わせていただきたい。
プロモーション、間違えてませんか?
ワニくんの100日間は消えないし、わたしのもらった感動も消えません。
でもこんなに簡単に、刺さったトゲみたいに違和感が残るんだと思うと、本当に悲しい。
そして同時に、提供する側の難しさも知るのです。
それでもやっぱり3か月とても楽しませてもらったので、心から感謝を伝えたいです。
本当にありがとうございました。