プロフィール　　代表取締役 荒川めぐみ　

滋賀県出身。芸術大学を卒業後、デザイン会社勤務を経て独立。
2005年、web制作会社「アラダス」を立ち上げる。

―2005年の設立から18年経ちました。アラダスの成長要因を教えて下さい

言葉にしてしまうとシンプルになるのですが、お客様の事業を深く知り、寄せられる要望に真摯に向き合ってきたからだと思っています。企業のコーポレートサイトや採用サイト、ECサイト、ランディングページ、SNSなど、手がけるジャンルや手法は異なっても、「お客様の事業内容やビジネスモデルを詳しく理解することから、私たちの仕事は始まる」と思っています。

―アラダスの強みのひとつに、「お客様の課題解決につながるwebサイトの制作」がありますね

web制作会社は文字どおり、「webをつくり、お客様に提供する」のが仕事ですが、その先に横たわる課題を解決していくのが、アラダスの仕事だと思います。
私自身、デザインもディレクションも手がけてきましたし、現在でも制作物の品質管理には目を光らせています（笑）。最近はどんどんディレクターに任せ、私はもう少しお客様の戦略に関わるようになりました。

—具体的にはどのように進めていくのですか

お客様がサイトをつくるのには必ず理由があります。
たとえば、「サイトを作成し、5年たったから、そろそろリニューアルを」という依頼であった場合でも、そこには何かしらの背景があるはずです。時代の変化とともに、事業も進化しているだろうし、思いにも変化があるはず。「事業を発展させ、売り上げを伸ばしたい」は当然のこととして、その先にあるのは、「社会への貢献度を高めたい」とか「優秀な人材獲得のためのブランディング」とか、こういう明確な目標じゃなくても、業界でのポジショニングからの考察、どう戦うのか、どこを目指すのかとか・・・等、何かしら深層にある経営者の考えがあります。
まずはそこを正確に理解する必要があると考えてます。

そして、根底にある思いを汲み取った上で、あるべき姿やコンテンツの企画を行います。
要望されたものをそのまま形にしても何の驚きもありませんからね、やっぱり何かしらの感動を作りたいとは常に思っています。

あとはやっぱり運用ですね。ご要望のあるお客様には運用のお手伝いをもしています。
定期的に訪問し、運用のアイデアを話し合ったり、運用成果の報告をします。

—その動きは、なかなか外からは見えづらいですね

そうですね。でもwebという変化の激しいメディアを扱っているからこその醍醐味であり、サービスだと思っています。たとえば、サイトのアクセス数が少しずつ減っているなら、その要因はどこにあるのかを想定しながら分析することで根本的な原因を炙り出したり、新たな顧客獲得に対してどのような戦略を組み立てるか等、お客様にとって課題はさまざまですが、web戦略を通じてお客様の事業を発展させることが私の仕事だと思っています。

—webサイトの制作にとどまらず、マーケティングを活かした戦略の提案ですね

はい。私たちが身を置いているweb業界は、仕組みを理解し、論理的に活用することが重要です。webの専門家としてお客様に「その目的であれば、この方法を使ってみましょう」とタイムリーに提案でき、実践までリードできるのは、どのweb制作会社でもできることではないと思っています。

お客様が何を思い、これからどのように事業を動かして行きたいのかをしっかりと見極め、さまざまな選択肢を用意し、最適な方法でコミットしていく。コンサルティングと言いますか、あまり簡単に「コンサルティング」という言葉を使いたくないのですが（笑）。お客様と一緒に伴走するようなイメージですね。

—webディレクターはその仕事を担っていくのでしょうか

この仕事には経営の視点が必要です。すぐには身につかないと思いますが、この視点を持てることは必ず強みになると思いますので、こういった背景や考えをなるべく説明し、理解してもらった上で業務に取り組んでもらうようにはしています。

webディレクターは、主には要件定義やワイヤーの作成、進行管理、品質管理をしていますが、サイト制作に終始するのではなく、常にお客様の課題を把握する姿勢を忘れないようにしています。
最初の要件定義から制作が進むにつれて、お客様もブレてくることがあるんですよ（笑）。
お客様とのコミュニケーションも含めて、このあたりの見極めは妥協することなく、取り組んでいますね。
やっぱり私たちがリードしないと。ここがアラダスの生命線であり、お客様に提供できる「価値」だと思っています。

—これからのアラダスはどのような方向で成長をしていきますか

大阪と東京の２拠点体制で進めています。webディレクターやデザイナーをはじめ、エンジニアやマーケターも在籍しています。社内に専門スキルを持ったクリエイターが存在しているということは、より質の高い制作につながります。

アラダスが進む方向は、お客様の課題を正しく把握し、その企業らしさを表現し、持続的な解決につなげていくこと。もうすぐ設立20年なのですよ。長くやって来られたなあと思うときもありますね。これからもひるむことなく、前進します！

—最後に社長のプライベートを少し聞いても良いですか？（笑）

良いですよ（笑）。
大してお話しできるようなことはないですが、趣味はジムでのトレーニングです。
昔は全く運動とかしない人間だったのですが、年齢にあらがうために始めて...（笑）、すっかりハマってしまい、トレーニング歴約8年です。
トレーニングをやればやるほど、健康な食事の大切さも知って・・・独学ですけど色々調べて自分でも実践して試してきました。結構詳しいですよ（笑）
今となってはこれらがライフワークにもなっていて、このおかげで風邪もほとんどひかず、前向きなメンタリティもこのおかげかなって思います。
とはいえ、お酒は好きなので、美味しい食事とお酒が自分へのご褒美ですかね。