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代表菅原康之の創業ストーリー「医者の働き方を改善したい」

はじめまして。アナムネ広報担当です。代表、菅原康之(すがわらやすし)のインタビューを通して当社の設立ヒストリーをお届けしたいと思います。

菅原は1979年北海道生まれ。慶應義塾経営大学院経営管理研究科(MBA)を卒業し、大手インターネットマーケティング会社にて様々な事業を手掛け、2014年9月アナムネを創業。その経緯について聞きました。

創業のきっかけは「医師である妻の出産後の働き方を解決するため」

―「アナムネ」の創業&サービス提供のきっかけを教えてください。

私自身、この事業を立ち上げる前は、Web広告代理店にて新規事業開発や投資事業、IT事業をメインに活動していました。けれど長年その畑で働くほどに見えてきたのは、「一番身近な人の課題を助ける方が自分にとってもやりがいが持てる。」ということ。 実は、「アナムネ」のサービスを立ち上げるきっかけになったのが常にそばにいてくれる妻の「働き方」にある疑問を持ったからなんです。

―菅原さんの奥様は、医師として長年活躍されていると伺いました。

はい。妻は結婚前から救急救命医として多忙な生活を送っていました。ふと彼女の仕事内容を思い返してみると医師の「労働環境の過酷さ」を目の当たりにしたんです。まず普段から残業は当たり前、週末は待機勤務でプライベートの休みも満喫できず、さらに月に数回の当直勤務……などが必須。医師って、一般的に想像するよりも遥かに長時間労働者なんですよ。さらに女性医師は出産と育児のライフステージを選択すれば残業ができず、結果的に収入も激減。その結果、長年努力して手にした医師の道から退く女性も決して少なくないんです。

―女性医師の働き方は現代も多くの課題が積まれているのですね……。

8年前に長男を出産したタイミングで、私の妻も勤務医を続けることが困難になっていました。そんな歯がゆい状況を黙って見過ごせず、どうにか妻であり、また出産や子育てで常勤を外れた女性医師の労働環境を整えたい、という強い想いから「アナムネ」の事業構想を始めたんです。

起業当初は「ニーズがない」との声があるも、海外駐在女性からの相談でニーズを痛感

―オンライン医療相談という画期的なサービスであると同時に、女性医師の復職支援としての一大プロジェクトなんですね。立ち上げ当時に苦労されたことはありましたか?

最初は苦労話しかありませんでしたね(笑)。周囲の医療関係の友人からは「ニーズがない」と反対の声が多く、「オンライン診療は日本では無理だ」という頑なな意見もありました。

そして何より大変だったのが、医療相談スタッフとして稼働できる登録女性医師集め。というのも、当時はそんな労働形態などはほとんど無いですから、家庭を持つ女性医師の多くは外来のパート勤務などを掛け持ちする方が多く、なかなか弊社で稼働できる時間が取れないとの理由で断られることもありました。なので当時は妻や、妻の友人の医師たちで少しずつ始めるところからのスタートでしたね。今では稼働スタッフも徐々に増え、弊社のオンラインでの医局プラットフォーム内で業務相談や医療知識の交換などが医師同士でできるなど、本物の病院の医局のような雰囲気も出てきました。

―そこからだんだん医療従事者や患者さんに声が届き、現在スタッフは24時間常駐にまで増えました。
 ユーザーにとって女性医師による医療相談を受けるメリットはどんな点でしょうか?

おかげさまで、ユーザーの皆さんにアクセスしやすいWEBページのシステムやデザインのブラッシュアップを重ねたり、また業界内での口コミなどで徐々に女性医師スタッフの登録人数が増えてきました。現在は100人以上の医師登録があります。ちなみに24時間常駐というのは日本在住スタッフの他にアメリカやヨーロッパ在住の女性医師スタッフも稼働しているので、その時差を利用して医療相談ができるという仕組みです。そして女性医師がユーザーに対応するメリットですが、もしかしたらメリットのほとんどは女性医師に対応してもらえることかもしれません。というのも現在ユーザーは9割女性なので、同性だからこそ具体的な体調を包み隠さず素直に話せる、という声も多く頂いています。

また、女性医師は男性医師よりも、隠れた「疾患」や「未病」を問診によって見つける確率が高いという研究結果もあるほどです。

―オンライン医療相談サービスを利用したユーザーの反響はいかがでしたか?

多忙でなかなか病院に行けない30代〜50代のユーザーからは、まずスピーディな対応に評価をいただいてます。オンライン医療相談の流れとしては、まずは当社のカウンセリングスタッフが初期対応をしたのちに簡易問診表を行い、相談内容に合わせて最適な女性医師に引き継ぐシステムを構築しているため、スムーズなオペレーションを実現しています。また、医師からは現場から離れているからこそ心にゆとりがあり、より患者にじっくり丁寧に向き合える、というヒアリングもできました。

ちなみにオンライン医療相談サービスをリリースした初期の頃、フィリピン在住の女性から相談があり、メニエール病で国内の病院に運ばれた状況だったようで、入院中の処置について「この治療は正しいですか?」と入院中のベッドから相談が来たこともありました。海外での病院診察は語学が堪能な駐在員でも極度の不安にさらされるシーンなのだと感じました。

オンライン医療相談により悩みが解決した例も

―海外の病院利用はハードルが高いので、それは心強いですね。また、婦人科系の医療相談の反響はいかがですか?

そうなんです。過去の事例には「生理の時は、会社を休んでしまうほど頭痛が酷い」という相談がありました。その女性の方は、偏頭痛と自身で判断し、頭痛薬のみ服用しながら長年過ごしてきたそうです。しかし弊社の医療相談サービスを利用して片頭痛は確定診断をしないと分からないことを初めて知り、先生からのアドバイスを受け、頭痛外来を受診し検査した結果、片頭痛ではなく、低用量ピルを服用することで体調がみるみる改善したという報告もあります。

女性はホルモンバランスの変化から、妊活出産のタイミング、更年期障害などライフステージが多様に変わり、それに伴う体調の悩みが多く大変なことを男性ながら強く実感しています。

「日本一のオンライン病院を作り上げる」

―幅広いオンライン医療サービスを展開している「アナムネ」の今後の目標やビジョンはありますか?

今後数年以内に、日本一働く女性医師を抱えるオンライン病院を作り上げたいです。やはりライフステージによって現場を離れざるを得ない女性医師の課題を解決するために、オンライン上でこれまでの経験を活かせる仕組みをより大きく成長させたいです。 医師の雇用に関しては、オンラインの医局コミュニティーの強化や、また常勤、非常勤、フレックスなど女性医師のライフスタイルに合わせた勤務形態を用意し、活躍できる場や報酬も可能な限りサポートできる仕組みを引き続き作りたいと考えています。

今後のプロジェクトに関することでは、ユーザーには生命保険会社における付帯サービスやオンライン糖尿病外来や乳がん予防外来のサービス、またiosのヘルスケアデータを共有管理しながら生活アドバイスを行うウェルネスマネジメントの提供を予定しています。

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