~アカツキにはどんな人がいるんだろう?社員インタビューvol.1前編~
アカツキの職場の雰囲気をお伝えするために、これから定期的にアカツキで働くメンバーをインタビュー形式で紹介してまいります。
第一弾として今回は、アウトドアレジャーの予約サイト『そとあそび』のキュレーター、木村雄志(以下木村)さんにご自身についてたっぷりと語っていただきました。
「アカツキで1番アウトドアに詳しい男」
木村さんはアカツキで「冒険家」の異名を持ち、これまでに「ユーラシア大陸自転車横断」「夫婦で自転車世界一周」を達成した経験の持ち主です!
その活動はテレビやラジオ、新聞など様々なメディアで取り上げられ、木村さんは現在もアウトドアの魅力を発信する活動を続けていらっしゃいます。
今回は前編/後編に分けて、木村さんが自転車で旅に出た経緯とそんな木村さんがアカツキでの働くことへの思いについて紹介していきます!
ー自転車で世界中を旅したということですが、旅やアウトドアを楽しむようになったのはいつごろからですか?
木村:遡ると小学生の頃からです。もともと幼い頃から好奇心旺盛な性格で、分野にとらわれず「面白そう!」「知りたい!」と感じたことには、なんでもとことん追求してしまう多趣味なところがありました。その中でも小学校4年生の夏休みに参加した地域の活動が、僕の旅やアウトドアの原体験になったと思っています。
その活動は子供向けの郷土再発見プログラムとして、1日500円という予算の中で一週間かけて市内の遺跡や旧跡を再発見し、農業や産業を理解するという企画でした。そこで初めて本格的にコッヘル(鍋)や寝袋を担ぎその日テントを張るポイントを探すという体験をしました。まだ子供の僕にとって、炎天下の中重たい荷物を担いで歩くことは大変でした。でも、ここでの経験が自力で世界を旅することへのきっかけになっていると思います。
「ユーラシア大陸自転車横断で向き合った自分の弱さ」
ー世界を自転車で巡ることを選んだ理由はなんですか?
木村:もともと「冒険」という行為に憧れがありましたが、自転車で本格的に旅をしたいと考えるようになったのは学生時代の頃です。自転車にこだわった理由は2つあって、1つ目は「旅に出るならバックパッカーとしては行きたくない。皆が出来ることはやりたくない」という思いがあったから。もう1つの理由は、当時読んでいた自転車雑誌で「女性が一人でアフリカを縦断した」という記事に触発され、結果的に自転車という手段を選ばせたのかなと思っています。
「世界を見て回りたい」という持ち前の好奇心と「人とは違うことがしたい」という理由から、2007年に単身でユーラシア大陸自転車横断の旅に出発しました。
(学生時代のユーラシア大陸横断自転車旅行の様子)
ただ、頭ではわかっているつもりでも過酷な自然環境を自転車で進むのは想像以上にキツかったですね。僕にとってこの旅で強烈に印象に残ったことは「自分の弱さ」でした。
タクラマカン砂漠の中にあるピチャンという町で、ひどい熱中症になりました。その町は日中の気温が50度くらいまで上がる地域です。体は痙攣してフラフラの状態になり、それ以上一人では進むことが出来なくなりました。たった一人言葉の通じない土地で丸三日の間、水に漬けたタオルに包まり体温を下げながら自分の体力の限界を痛感し、同時に孤独感と「このまま万が一のことがあったらどうしよう」という死への恐怖感を味わいました。
この旅には不完全燃焼感が残っています。それは体力の問題もありますが、道中の治安問題にも悩まされ、予定になかったヒッチハイクでの移動を行わざるを得ないなど、旅に出る前に思い描いていたユーラシア大陸「自転車での完走」を果たすことが出来なかったためです。無事に目的地にたどり着いたものの、もやもやとした思いを抱えたまま帰国したのを覚えています。
「思い続けると願いは実現する」
ー再び自転車で旅に出ようと決心した理由は、ユーラシア大陸横断へのリベンジを目指してですか?
木村:実は自転車でリベンジしたいという考えはありませんでした。ただ純粋にまだ見ぬ世界に憧れ、自分たちが住んでいる惑星「地球」を生きているうちにしっかりと目に焼き付けておきたかったからですね。
それに、一度あの冒険の世界を覗いてしまうと、その道をもっと極めたくなるのです。冒険の中で味わった凛とした空気と常に身の危険に晒される緊張感は、旅する者に生々しく「生きていること」を実感させてくれます。更に、自転車旅が持つ独特の解放感が「自分はこの地球上どこへでも行くことが出来る。常識なんかに囚われずに自分は自由に行動できるんだ!」という不思議な感覚を呼び起こします。だからやめられない。旅には中毒性がありますね(笑)日本ではなかなか体験できない感覚です。
就職をしてしばらくは「もう一度旅に出ることは将来の夢」と思いながら過ごしていました。しかし、旅仲間の近況や旅情報に触れるたびに自分の中で前回の旅での「やり残した感」が蘇り、自分もまた「世界を旅したい」という思いが日に日に強くなりました。
その当時の僕は、やりがいのある仕事と安定した生活を捨ててまで、もう一度旅に挑戦すべきか相当悩みました。この時、一番の理解者となってくれたのが当時恋人だった妻の存在でした。二人で旅に出ることを決めてから結婚を経て、2013年に妻と二人で世界一周自転車の旅に出発しました。
「みかけよりも内容が大切だと思えた世界一周自転車の旅」
(タジキスタンのマーケットで野菜を買う。現地住民に囲まれた)
学生時代の自転車の旅では、自ら「ユーラシア大陸自転車横断」という枠を設けてしまいました。旅の中身を楽しむことよりも「ユーラシア大陸横断したゼ!すごいだろ!」と周囲を意識した目標達成に価値を求めてしまったのです。だから自転車で完走できなかったことに対して、いつまでももやもやとした思いを抱えていたんだと思います。
妻との自転車世界一周の旅では、見かけよりも内容にこだわりました。世界中の自転車乗りが憧れ、「聖地」と呼ばれる南米のアウストラル街道や中央アジア・タジキスタンのパミールハイウェイ、そしてインド・ヒマラヤのラダックなど、「自転車で美しい景色を見に行く」という目的を決めてペダルをこぎ続けました。こういった場所はたいてい荒野にあり、酸素はとても薄くて水や食料も不十分な過酷な環境です。自転車で進むことは楽ではありません。それでも約12,000㎞を二人で自走し、素晴らしい景色を堪能し現地の人たちの優しさに触れたことは、僕たちにとってかけがえのない経験でした。
世界一周の旅に心残りはなく、夢を実現出来たことにとても満足しています。
(標高4600mを超える世界の屋根・パミール高原の様子)
「『知りたい』という思いを諦めない」
自転車で世界を旅したという話を人にすると「自分探しの旅ですか?」と尋ねられます。でも、ぼくにとって旅はそういうものではない。旅をしたところで人ってそんなに簡単には変われない。もちろん旅での体験や出会いが自分の生き方に大きな影響を与えることはあると思います。でも、僕の場合は旅に出ることは自分の知的好奇心を満たすためですね。
「知りたい」という思いを諦めない。「いつか」では夢って実現しないんですよ。人生一度きりですから、自分が納得することが大切。自分の気持ちに正直に従って僕は世界を自転車で走りました。
自転車旅のいいところは「線の旅」が出来るところです。バックパッカーもいろんなところを旅できる点では魅力的ですが、どうしても観光地から観光地への旅=「点の旅」になりやすい。すると観光地と観光地の間に息づく人々の生活や文化を飛び越してしまいます。でも自転車となると、目的地から目的地まで「線」でつながる旅になるんです。線でつながる旅だからこそ、その土地の匂いや空気感を肌で感じながら旅ができる。自転車だと色んな人が走る僕らに声をかけてくれます。スピードの速いバスやバイクではこうはいかないでしょうね。旅の途中に現地の人の家にお邪魔することもしょっちゅうで、世界中に家族が増えたような感覚があります。
旅の中では、時には周りに何もない、ただただ広い荒野を延々と走る時もあります。正直、観光地なんてないこともあります。でも、そんな道を走った僕だからわかるのですが、地球はつながっているんです。当たり前だけど丸い地球上に終わりはなくて、町と町の間にもしっかり人々の生活が存在しているんです。地球をまるごと肌で感じるという意味で自転車旅行ほど優れた旅行手段はないと思っています。
後編につづく
▼後編:やりきる人生に、無駄なことは一つもない。世界一周をした僕がたどり着いた答え。
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