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エイシングの「父」なる存在、三柴さんのファッションに込めるメッセージ

人々はファッションによって自分の内や外に影響を与えてきた。

古くの時代では、エジプト王’ファラオ’は自らの権威性を示すために、
黄金を身に纏い、頭にはコブラの装飾品を付け、平民たちを恐れおののかせた。

また、戦国時代においても、武将たちは足軽とは異なる甲冑を身につけ、
自分の家の栄華を示すと共に、仲間の士気を高める象徴となっていた

物質的に恵まれた現在では、ファッションは支配層のためだけでなく、大衆化されたものとなり、
ファッションの持つ意味合いは多様化していく。

パリコレモデルが纏うファッションは広告塔である。
パリコレは1年に2度パリで開催されるファッションショーであり、
世界中のアパレルファンに数千億円もの購買意欲をかきたてる。

アメリカ大統領が身につける真紅のネクタイは勇気である。
合衆国3億人の命に対して責任を持つアメリカ大統領、
彼らは、ここぞという勝負所では好んで真紅のネクタイを身につけ壇上へと上がった。

そして、私たちエイシングのメンバーもファッションから自分たちのメッセージを主張している。

清家さんからは合理性と品質への飽くなき探究心を感じさせる。
細身の体躯に合わせられたスーツは、産業革命以降、システム化された均一な服装である。
毎日決まった服装をし、乱れのない様子からは、清家さんの本質とも言える精密さが浮かび上がってくる。

水沼さんは古くからの旧友であったような印象を感じさせるファッションである。
いつもREMI RELIEFのスウェットとジーンズを合わせて出社している。
REMI RELIEFのスウェットはヴィンテージ感を漂わせたユーズド加工を特徴としている。
特殊な染料で染められたスウェットの色彩や袖口のダメージ加工は、
存在し得ない昔からの付き合いを想像させてくれる働きを果たしている。

そして、今回のブログのトップ写真で一際存在感を放つ、エイシングのアラン・ドロンこと三柴さんー
彼から感じるのは「父」の存在である。

三柴さんが最近好んで着ているのは、ブリティッシュスタイルの服装である。
ブリティッシュスタイルは、「紳士」のファッションであると三柴さんは語る。
「英国紳士」という言葉があるように、ブリティッシュスタイルは、
元々は王室や貴族のためのファッションに起源が存在し、
上品さと綺麗さを兼ね備えたファッションと認識されている。

三柴さんからは、「紳士」というコンセプトに内包された「父」の存在を感じ取れる。
それは、伝統的なブリティッシュスタイルからは少し離れた、
「ゆったり」とした三柴さん特有のファッションから滲み出たものである。

「父」は信頼感のメタファーであると筆者は考えている。
日本では古くから大黒柱とも形容される「父」は、存在するだけで安心感をもたらす。
「紳士」というと、他人のように感じられる場面もあるように思えるが、
三柴さんのゆったりした服装から受ける印象は、柔和で優しく親みを感じ、
他人と言うよりも、身内である「父」を思わせるのである。

三柴さんに、そのゆったりとしたファッションについて質問したところ、
意外な回答を得ることができた。
キーワードは「ゆとり」であると三柴さんは語った。

ゆったりとしたファッションをしているのは、自分の心、発想に「ゆとり」を持たせるためである。
カッチリとした紳士的なブリティッシュスタイルは、紳士であることを強制されているように感じます。
そうではなく、服装に少し「ゆとり」を持たせることによって、人と接する時においても、
自分が物事を考える時であっても、自由度高く、立体的に捉えることができます。

奇しくも、この考え方は日本が誇る天才ファッションデザイナー三宅一成氏と
同じ考え方であると私は感じた。

三宅一成氏が作ったブランド「ISSEI MIYAKE」といえば、
元Apple CEOスティーブ・ジョブズがこよなく愛したタートルネックが有名である。
その三宅一成氏は服の思想について以下のように語っている。

「身体と布の間に生まれるゆとり、“間”が、着る人の心も身体も自由にする」

三柴さんは自らのファッションを設計することで、自分の周りの人には信頼感を芽生えさせ、
また自分の内側においては、独創性を発揮している。

入社してまだ半年であるが、今後の活躍が期待されること間違いないであろう。

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