サポート付き貸し農園「シェア畑」や、農業求人サービス「あぐりナビ」など、様々な農業ビジネスを展開するアグリメディアの社員インタビュー。今回は、2023年1月にアグリメディアに入社した西野さんにお話をお伺いしました。
CTOとしてアグリメディアのITエンジニア部門を統括し、全社IT戦略の策定に携わっている西野さんに、アグリメディアに入社を決めた理由や、これまでの経験から考えるエンジニアにとって大事なことをお伺いしました。
アグリメディアなら、できることがたくさんありそうだ。
ーー現在はどのような業務を担当されていますか?
全社のIT戦略の立案や、それを実現するための仕組みの整備を行っています。アグリメディアは各事業を通じて、農業に関するさまざまなデータやリレーション、ナレッジを蓄積しており、これらを基盤として今まで誰もできなかった産業の課題解決に挑戦しようとしています。すぐに解決できる課題ではないので、まずは基盤となるデータと仕組みの整備から着手しているところです。
ーーアグリメディアへの入社の決め手は何だったのでしょうか?
転職するのであれば、自分の行った事が技術資産としてしっかり積み上がっていくことを実感できる場所が良いと考えていました。アグリメディアには「シェア畑」や「あぐりナビ」といった自社サービスがあるので、それらのIT化・AI化を進めていくことで事業の拡大に貢献できるのではないかと思いました。
また、農業という事業領域も興味深かったです。農業界はまだアナログな部分が多い世界で、エンジニアリングによる貢献の余地も多く残っていると感じています。そういったビジネス分野に対しての魅力もあり、アグリメディアへの入社を決意しました。
ーー実際に入社されてみて、いかがですか?
想像通りでしたね!支払いや契約など、本来は電子化されるべき領域も、紙などのアナログ媒体を使った手続きが一部ではまだ残っています。
IT化を進めると、属人化している作業を効率化できるだけでなく、契約に至るまでのリードタイムも短縮されます。そうすることで機会損失も減り、顧客数の増加も期待できると考えています。こういった多くの可能性があるため、IT化を進めていくことで事業拡大につながっていけば面白いなと思っています。
とにかくプログラミングが好き。IT業界を幅広く渡り歩いてきた。
ーーアグリメディアに入社するまでは、どのようなことをしてきましたか?
エンジニアになって最初の会社にいた頃は、業務システムを作る仕事をしながら、仕事が終わって家に帰ってからも趣味でプログラミングをしていました。とにかくプログラミングが好きだったんです。
当時流行っていた、AdobeのFlashやMicrosoftのSilverlightといったブラウザのプラグインで動作するアクションゲームやノベルゲームなどを作っていました。また、3Dゲームなどで使われている3D描画ライブラリの仕組みを理解したいという思いから、OpenGLのような描画ライブラリをゼロから作るといったこともしていました。
その他にも、SNS(Mixi)のプラットフォーム上でソーシャルゲームの運営などもしていました。ちょうどそのタイミングでソーシャルゲームのコンペがあり、そのコンペでの受賞をきっかけに、実は起業も経験しています。
仕事でも仕事以外でも、プログラミングを通してさまざまな経験をしてきたと思います。
ーーその後も、別の会社でさらに経験を積まれてきたのですよね。具体的にはどのようなことをされていたのですか?
その後の会社には約10年間勤め、前半の5年間はゲーム開発、後半の5年間はAIの研究開発に携わりました。
ゲーム開発をしていた頃は、SNSプラットフォーム上でのブラウザゲームやUnityを使ったネイティブゲームの開発をしました。
その後のAI研究開発は、みずから手をあげて携わることになりました。ちょうどこの頃、IT業界ではディープラーニングが注目を集め始めた時期で、会社内でもAI研究の部署を発足することになったんです。実はこの会社に勤める前に研究開発にも取り組んでいた時期があったので、その時の経験が活かせるのではないかと思い、真っ先に手をあげました。
最終的には40人ほどの大きい組織になりましたが、はじめは私を含め3人ほどの部署で。どんな組織にしていくかというところから一緒に考えて、何もないところから部署を作り上げていくこともここで経験しました。
ーーでは、これまでの経験を経てどのような部分がご自身の強みだと感じていますか?
いろいろなことを幅広く経験してきたことです。エンジニアとして、特定分野に焦点を当てて深掘りしていく人が多い中、私はSI開発やブラウザゲーム開発、ネイティブアプリ開発、AIの研究開発に至るまで、さまざまな分野で幅広く経験を積んできました。これが私にとって最大の強みではないかと思っています。
CTOの主な業務は、開発に関する技術戦略の立案や技術選定です。これらの業務においては幅広い選択肢の中から適切な戦略を練ることが重要で、フラットな視点で判断することが求められます。私の幅広い経験は、こういった業務に強みとして活かせるのではないかと考えています。
「迷ったら難しい方を」エンジニアとして挑戦し続ける姿勢を大切に。
ーーそんな西野さんがエンジニアとして大切にしていることは何でしょうか?
「迷ったら難しい方を選ぶ」ことです。
例えば、一方は今までの延長線上にあり未来が予測できそうな道、もう一方はどうなるか予想できない道があったとします。この場合、予想できない道を選んだほうが圧倒的に成長できると思っています。
これまでの経験からも、難しい道を選んだ時の方が結果的に「こっちを選んでよかった」と思えることが多かったです。
果敢に新しいチャレンジをしていくことが、自分の技術領域を広げるための唯一で最良の方法だと思っています。そういった考えが根底にあるので、迷った場合はあえて難しい方を選ぶように意識しています。
ーーでは、西野さんが考える「優秀なエンジニア」とはどんな人でしょうか?
適応力が高い人です。これは絶対に重要ですね!
昨今のソフトウェア技術は目まぐるしく進化しています。開発手法の流行が変わることや、今使っているプログラミング言語が数年で使えなくなることも珍しくありません。
そのため、1つの技術に依存しているだけでは不十分です。その時々で求められる技術を見極め、適応し続けていくこと。この適応力が長く活躍するエンジニアの最重要スキルだと考えています。
一方、プログラミング言語や開発手法は潮流によって変化しますが、その根幹にあるパラダイムは実はそれほど変わっていないことが多いように思います。そのため、表面的な流行や変化にとらわれることなく、技術の本質を理解する力、これも適応力と同じくらい重要なスキルであると考えています。
ーーこれから、アグリメディアにおいてどのようなエンジニア組織を作っていきたいですか?
2つあります。1つ目は、非同期であっても高い生産性を誇るチームを作ることです。
アグリメディアはリモートでの勤務を前提としていますし、業務委託でジョインしている方も多くいます。そのため、メンバーそれぞれのタイミングで動いていることが多く、聞きたいことをすぐに聞けない場合も多いです。そういった状況においても円滑に開発を進めていけるように、正確なコミュニケーションを取れる仕組み作りをしていきたいと思っています。
2つ目は、主体性を持って行動できるチームにしていくことです。
恣意的に作業を振っているとメンバーの成長にもつながりません。またそれだけでなく、モチベーションが低下してパフォーマンス自体も落ちていくことも私自身のマネジメントの経験から痛感しています。そうならないためにも、メンバー自らが考え、自発的に行動していけるような雰囲気や仕組みを作っていくことが重要だと考えています。
ーー最後に、エンジニアを目指している人にアドバイスをお願いします!
積極的に新しい技術にチャレンジしていってほしいですね。ただし、単に技術を使うだけでなく、できればその技術の本質的な部分までしっかりと理解してほしいです。なぜなら、本質を理解することはその技術を応用するために必要となるだけでなく、また別の技術を学ぶ際の基盤にもなるからです。
このようなチャレンジを繰り返していくことが、エンジニアにとって必要不可欠な適応力の向上につながっていく、そう思っています。
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編集・取材・撮影:みえだ舞子
執筆:momoka