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シャープ「COCORO HOME」の挑戦、スマート家電コントローラとメーカー純正Wi-Fiアプリ

スマート家電コントローラとは?

「スマート家電コントローラ」と呼ばれるものをご存知でしょうか?

IotとはInternet of Thingsの略であり、モノのインターネットのことですが、Iotと聞いてtoCの領域で一般的にイメージされやすいのが、この「スマート家電コントローラ」を利用して行える家電操作などではないかと思います。

では、その「スマート家電コントローラ」とは一体何ができるものなのか?ということですが、 端的に述べますと、”従来のリモコンを利用しない家電制御”ということになります。 具体的には、Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーから音声で家電を制御したり、スマートフォンのアプリで操作することにより、外出先から家電を制御したりすることが可能です。

製品としては、

ラトックシステム株式会社 スマート家電リモコン

株式会社リンクジャパン eRemote

Nature, Inc. Nature Remo

プラススタイル株式会社 SENSIBO Sky

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などが挙げられますが、他にも沢山のメーカーからリリースされています。

赤外線信号による家電制御のメリットとデメリット

上で挙げました「スマート家電コントローラ」に共通することが、スマートスピーカーやアプリから家電操作が可能である、ということの他にもう1つあります。
それは、”赤外線信号を利用することで家電を制御する”ということです。

赤外線信号と聞いても、いまいちピンとこないかと思いますが、一般的なTVやエアコンのリモコンボタンを押した時に発信されるのが赤外線信号になります。
要するに、一般的なリモコンと同じ信号が「スマート家電コントローラ」から発信されることにより、リモコンの代わりとして家電を操作することが可能になるわけです。

そして、この赤外線信号によって家電を制御する方式には、メリットとデメリットが存在します。

まずはメリットから。
それは、「メーカーや年式にとらわれず、幅広く家電を制御することが可能である」ということです。
とりわけ、TVやエアコンのリモコンというのは、今も昔もほぼ赤外線信号で本体を制御しています。(一部Bluetoothなどもあります)
よって、その赤外線信号を「スマート家電コントローラ」から発信することによって、それらをもれなく制御することができる、ということです。
TV、エアコンなどのジャンルが異なるものであっても、赤外線信号でのやり取りを行うものであれば制御可能になります。

ただ、一方でデメリットも存在します。
それは、赤外線信号の性質上「遮蔽物に弱い」ということです。
もっと嚙み砕きますと「スマート家電コントローラ」と家電本体との間になにか物が置いてあったりすると、赤外線信号が本体まで届かず制御できない、ということです。
自宅にあるTVのリモコンを思い出してもらうとイメージしやすいかと思いますが、TVのリモコンというのは、どこに向けてボタンを押してもTVを制御できるものではないですよね。
TVと反対の方を向けてボタンを押したり、クッションにうずめてボタンを押しても制御できないはずです。

そして、このデメリットには続きがあります。
それは、Iot、「スマート家電コントローラ」の最大の特徴とは、”遠隔から家電操作を行える”ということではないかと考えますが、上記した通り、確実性というところにやや不安が残ります。
また、「スマート家電コントローラ」から赤外線信号が発信された際、実際に”本体側が制御されているかどうかの確認を行うことができない”のです。

これは大きな問題です。
たとえば、夏の帰り道で「そうだ、エアコンを先につけておいて、帰って玄関を開けたら涼しい状態をつくっておこう!」とアプリからエアコンの冷房スイッチをONにして、
意気揚々と自宅に辿り着いた時、うまくエアコンを制御できておらず自宅は灼熱、ということは実際に起こりえます。

メーカー純正Wi-Fiアプリによる家電制御

一方で、それぞれの各家電自体に付属しているメーカー純正のアプリも存在します。
Iot家電などと最近では呼ばれたりしますが、そういった家電量販店で売り出されている家電には大体純正アプリがあるのではないでしょうか。

たとえば、

どこでもエアコン FUJITSU GENERAL LIMITED

などです。

では、これらのメーカー純正のアプリと先ほどの「スマート家電コントローラ」は何が違うのか?
ということですが、大きな違いは家電を制御する方式になります。

先ほども述べましたとおり、「スマート家電コントローラ」は赤外線により家電の制御を行います。
一方、メーカー純正のアプリはWi-Fiによって家電の制御を行います。

では、制御を行う方式が赤外線とWi-Fiで一体何が違うのか?ということですが、
それがそのまま、「メーカー純正Wi-Fiアプリ」のメリットにもなるのですが、アプリから家電の操作を行った際に、”本体側が制御されているかどうかを確認することができる”というところになります。

「スマート家電コントローラ」から家電の操作を行った場合、”本体側が実際に制御できているのかどうかの確認を行うことはできません”でしたが、「メーカー純正Wi-Fiアプリ」から家電の操作を行いますと、”本体側が実際に制御できているのかどうかを確認することができる”のです。

これは信号のやり取りが双方向で行われる為ですが、具体的なシーンで考えますと、
先ほどの例で挙げました冷房をつけたはずが、家に帰ってみるとついていなかった、、ということはなくなる、ということです。
リアルにイメージすると、エアコンをつけたはずなのについていなかった、消したはずなのに消えていなかった、というのは相当なストレスとなるはずなので、これは非常に大きなメリットになります。

しかし、やはりデメリットも存在します。
メーカー純正であるがゆえの問題です。
それは、”そのメーカーのものでないと制御ができない”ということです。

具体的には、PanasonicのアプリであればPanasonicの家電でないと制御できない、ということです。
つまり、メーカーが異なれば制御できませんし、TV、エアコンなどがそれぞれ別メーカーで、且つそれぞれに純正アプリが付属している場合では、家電ごとに別アプリで制御を行わなくてはいけなくなってしまいます。

メーカーとしては囲い込みを行いたいので、当然といえば当然かもしれません。

シャープ「COCORO HOME」の挑戦

そういった状況におきまして、先日興味深い発表がありました。
シャープのスマートホームサービス「COCORO HOME」による、

他社の家電機器やサービスと連携していきます

という発表です。

もしこれが、本当に実現されるのであれば、この「COCORO HOME」のアプリでは、
別メーカーの家電についても「スマート家電コントローラ」のように1つのアプリで制御することができ、且つ「メーカー純正Wi-Fiアプリ」のように、本体側が制御されているかどうかも確認することができる、ということになると思われます。

まさにイイトコ取りです。

しかし、Panasonicもスマートホーム領域における「HomeX」というサービスをシャープよりも早い段階でリリースしており、プラットフォーマーの立ち位置を狙っています。
※以下の記事参照
スマートホーム ホームIotの普及の5ステップ > ステップ3. 各通信規格を統括するプラットフォームシステムの登場

Panasonic以外も含めて、この「COCORO HOME」に他メーカーがどれほどのってくるのかは、現状ではまだ不透明です。

しかし、ユーザーレベルで本当に使えるものであれば、ひとつ先の生活へと進化させることができるかもしれません。

スマートホーム、ホームIotの課題

Iotやスマートホームという言葉自体は、徐々に浸透し、とりわけIotについてはBtoBの領域でビジネスとしてどんどん広がっているかと思います。
しかし、一方でBtoCではなかなかまだ広がっているとは言えません。
スマートスピーカーですら、あれだけAmazonとGoogleがCMを流していますが、まだ日本での普及率は僅かです。

日本人の国民性だったり、諸々要因はあるかと思いますが、個人的に最大のポイントは、”ユーザーが本当に欲しいと思うものがまだないから”ではないかと考えています。
本当に欲しいと思うものとは、何かユーザーが抱えている課題を解決するものであるはずです。

今は、「まあ、あってもいいけど、なくてもいいか」くらいのレベルではないでしょうか。
それを「これは絶対あったらいいな」「むっちゃいいじゃん」と、思ってもらうことができるかどうか、ここだと考えています。

そして、それを実現する為には、メーカーごとの枠などに捉われていては話になりません。
1つのメーカーで統一している世帯など、一体全体の何%でしょうか?
それでは、「これは絶対あったらいいな」「むっちゃいいじゃん」とはなりません。

家電でいうならば、「スマート家電コントローラ」のような柔軟性、汎用性と「メーカー純正Wi-Fiアプリ」のような確実性が必要です。

メーカーに左右されないスマートホーム、ホームIotにおけるプラットフォームが必要なのです。