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スマートホーム_ホームIotの普及の5ステップ

スマートホーム、ホームIotの普及には、いくつかのステップがあると考えています。

以下にその各ステップにおける詳細をまとめてみようと思います。

ステップ1. 各家電や建材ごとのIot化

まず、最初ステップです。

こちらは、現時点で既に実現されている内容になりますが、最近では、エアコンなどを筆頭に、各家電に対して独自のアプリが存在するものが増えてきています。アプリ付き家電というようなイメージですね。たとえば、パナソニックの「エオリアアプリ」などになります。 (先日購入した髭剃りにまでアプリがついていましたので驚きました。)

このアプリから具体的に何ができるのかというと、遠隔操作により家電を制御することなどが可能になります。Amazon EchoやGoogle Homeといったスマートスピーカーと連動させることにより、音声操作可能なものも増えてきています。

また、家電というジャンルにとどまらず、ポストやドア、カギ、給湯器に窓、カーテンなどといった建材についてもIot化し、アプリや一部音声にて制御可能なものも登場しています。

ステップ2. 他Iotデバイスと関連サービスとの連携

次のステップです。

このステップでは、各センサーを自宅に取り付けることで、温度や湿度などの室内環境のモニタリングや、自身のヘルスケアをサポートできるサービスなどが登場しています。オムロンさんや凸版さんなどからリリースされています。

また、見守りカメラについては、既に無数の製品が展開されており、最近ではセコムさんなどのホームセキュリティーを提供されている企業と連携し、カメラと連動した駆け付けサービスを有償で受けられたりもするようになっています。


現状は、このステップ1~2のフェーズにあり、日々猛烈に各社からサービスがリリースされています。しかし、これらは各々のサービスにおける各デバイスの長所を活かすべく、それぞれ異なった通信規格にて機能が実現されています。

メジャーなところだと、Wi-Fi、Bluetooth、赤外線やz-waveなどになりますが、それぞれに長所短所が存在します。

ステップ3. 各通信規格を統括するプラットフォームシステムの登場

そして、現在並行して大手企業が、ステップ1~2の各デバイスの枠組みを超えたプラットフォーマーの立ち位置を狙うべく、種まきをしています。

パナソニックの「HomeX」や、ドコモの「未来の家プロジェクト」などがこれらを代表するものではないでしょうか。


海外勢では「CASPAR」、またヘルスケアにフォーカスした積水ハウスの「プラットフォームハウス」なども存在します。

しかし、これらのサービスはいずれも、確かにデバイスや通信規格をつなぐ役割を担ってはいますが、”プラットフォーム”という言葉から想像されるような基幹システムは有していないように感じます。

”プラットフォーム”というと、ECサイトでいうところのAmazonやZOZO、楽天のように統一されたシステムから各サービスが整備されたUIに落とし込まれるようなものをイメージするでしょう。

これは、オフラインの世界における「ららぽーと」などのショッピングモールにおいても同様のことが言えると思います。

そういった”プラットフォーム”という言葉から想像されるイメージに対し、先に挙げましたスマートホームというフィールドにおけるその立ち位置を狙うサービスについては、現状、非常にアナログな方法にて各デバイスを結びつけています。

この手法では、当然コストも時間もかかりますが、スマートホームにおけるプラットフォームシステムは存在していませんでしたので、仕方のないことでした。また、大手企業がまだ本腰を入れてスマートホーム事業やホームIot事業に取り組んでいない、ということもプラットフォームシステムが存在していなかった大きな要因としてあるかもしれません。

そういった中、先日、目立ったリリースが行われたように感じています。ベンチャー企業「IoT-EX」によるIoTクラウド間相互接続サービス「IoT-Exchange」の提供発表です。

東京大学生産技術研究所(東大生研)と、東大生研の研究成果を社会実装するために4月1日付けで設立された
ベンチャー「IoT-EX」は5月29日、通信プロトコルの異なるさまざまなIoTデバイスの接続を容易に
行うことを可能にするIoTクラウド間相互接続サービス「IoT-Exchange」を提供することを発表した。

この「IoT-Exchange」こそスマートホームにおけるプラットフォームシステムたりうるものではないかと考えています。ひとつひとつのIot機器などを連携させるのに、個別の開発を必要とせず「IoT-Exchange」を利用することで、それが可能になります。

この「IoT-Exchange」の登場により、フェーズは1つ前に進みました。本格的なスマートホームにおけるプラットフォーマーのポジション争奪戦が始まります。

実際にこの「IoT-Exchange」が覇権を握るかは分かりませんが、この1年でこういったスマートホームにおけるプラットフォーム基幹システムたりうるものがいくつかリリースされるのではないかと予想します。

ステップ4. ビッグデータを元にAIによるオートメーション化の実現

そして、プラットフォームシステムが確立すると、バラバラだったIot機器が連携することで、提供価値も高まり、スマートホームという市場が軌道にのっていくのではないかと思います。

そうすると、これまで収集することができなかった「家」という情報が、あらゆる箇所に設置されたデバイスやセンサーから取得可能になります。

これは非常に意味のあるデータです。

たとえば、これまでブラックボックスとなっていた住宅構造の導線は本当に最適に設計されているのか、家電や建材などの実際の生活における利用方法など、生活をよりよくすることが可能な情報や、新しいビジネスにつながる情報に満ち溢れていると考えられます。

世代別、世帯構成別、性別など、あらゆる角度で検証可能にもなりますし、これまでの定説を根底から覆すようなデータがとれるかもしれません。

各データの取得さえ行えれば、AIによる機械学習にてそれらを最適なタイミングで最適な状態に自動化することはおそらく難しくないでしょう。

家電、建材含め、家そのものが最適な状態にオートメーション化されていきます。

ステップ5. 家庭外サービスとの連携

そして、ここまでくると次のステップとして行われるのが、家の外のサービスとの連携です。

この時点においては、既に5Gや自動運転、MaaS、スマートシティなどについてもある程度のレベルでカタチになっているのではないでしょうか。

家の外の環境である「街」や「移動」システムと連携することで、よりオートメーション化された生活が可能になるのではないかと考えます。

そして、この動きは「街」や「移動」ということに限らず、たとえば、冷蔵庫というものについて考えてみるとするならば、

  1. 冷蔵庫の中にいつもストックされている食材がなくなりそうになっていることをAIが感知
  2. AIが同時にECサイトやリアル店舗の情報を検索
  3. 目的の食材などに対し、スーパーまでの移動時間やECサイトから取り寄せる送料、それぞれの在庫の有無などを加味した上で最適な購入先を確定
  4. スマートスピーカーを通し、3までの内容をお知らせ
  5. 私たちは、スマートスピーカーに対し「そうだね、買っておいて」と伝える
  6. 自宅に目的の商品が届く

こういったことが可能になるのではないでしょうか。

また、このあたりで、宅配システムはドローンが主流になっており、宅配ボックスや周辺建材設備も進化、自宅には1台お手伝いロボットがいて、自動的に冷蔵庫の中まで食材を移動してくれるのかもしれません。

おそらく、2030年、あと約10年後にはこういったことが実現されているのではないかと考えます。