【脱サラコラム】“自由”っていったい何だい?
脱サラして獲得すべく“自由”について、思うところを書いてみました。
40歳の時にサラリーマンを卒業してフリーランスになって文字通り自由になったが、自由には時間的自由と経済的自由があると定義するなら、当初は時間的な自由しか獲得できなかった。奥さん、子どももいたし、家のローンも車のローンもあるのに、売り上げが立つときは立つけれども、立たないときは立たない。収入が安定しないから結局、節約モードになって、時間はあっても自由に使えるお金がないから節制せざるを得なかった。
時間はあって暇だから、なんとかお金を作ろうと画策するし、実際に一日中営業メールを作って送ったり、営業資料を作って過ごしたりもした。犬の散歩ばっかりしていたから、サラリーマン時代には懐いていなかった愛犬ともめちゃくちゃ仲良くなった。ちょうど娘の中学受験期だったから、マンツーマンで勉強を教えたりして、リスペクトされるようになった。
どんなに安い仕事も受けた。どんな内容の仕事も断らずに受けて、それなりにこなしていたりすると、“安く使える重宝なヤツだ”と思われるようになって、どんどん仕事が回ってくるようになった。数をこなさなければ稼げない仕事に取り組んでいると、今度はプライベートな時間がなくなってくる。ひたすら仕事をしている状態。それでもめちゃくちゃ儲かっているわけではない。でも断るわけにはいかない。どんどん疲弊していく。
一方で、仕事をすればするほど力がついてきて実績も増えていって、人づてに仕事を紹介されたり、営業資料も充実してきて、営業メールのヒット率が高くなっていった。“面談に持ち込んで、会ってしまえばなんとかなる”という謎の営業自信があるから、営業すれば自力でどんどん良い仕事がとれてくる、それにつれてギャラもあがってくる。だんだん余裕が出てくる、すなわち経済的自由を手に入れると、フリーランス人生が大きく変わる。
サラリーマン時代には海外旅行になってほとんどいけなかったが、少し経済力がついてきて、しかも自由に休みが取れる身だから、正月休み明けとか、9月とか、旅費が安い時期を狙って、ド平日を中心にスケジューリングすると、めちゃくちゃ安くなる。時間的自由と経済的自由の両方を手に入れた僕ら夫婦は、サラリーマンを卒業してから、マレーシア、シンガポール、インドネシア、マカオ、ベトナムといったアジア圏から、、イタリア、イギリス、スペイン、フランス、マルタなどなどヨーロッパ圏、ハワイにも数回行った。さすがにコロナ禍はおとなしくしていたけれど、コロナが明けた2024年にはドバイ、韓国、タイにいった。一年間で3カ国踏破ははじめての経験だった。出張インタビュー業務ついでに国内各地にもずいぶん行った。現在、宮崎県以外のすべての県を制覇している。妻のご両親が持っていた山梨の別荘を譲り受けた。リフォームして、過ごしやすくした。コロナ禍には重宝した。旅を控えざるを得なかった僕ら夫婦にとって宝物になった。東京と山梨の他拠点生活は刺激を与えてくれる。これも時間的自由と経済的自由を手に入れたからこそ可能なことだった。
時間的自由と経済的自由。私はこの二つの自由を守るために日々頑張っている。目的は明確だ。そしてもっといえば、会社員を卒業し、フリーランスになったことで自分の人生を自分で自由にコントロールできるようになった。誰も転勤や単身赴任を強いることはないし、やりたくない仕事に従事させられることもない。パワハラだセクハラだとギャンギャン騒ぐ部下(笑)や、無能なクセに小うるさい上司もいない。たまに朝の満員電車に乗ることがあると思う。本当に自由になれて良かったと。人生をリセットする機会だったと思う。自由は尊い。一度手に入れた自由は手放したくない。だから立ち止まることなく走って行ける、いくつになっても。