たった1ピクセルに宿る、プロの覚悟。──“見せる”システムが教えてくれたこと
「きれいに見せる」の裏側には、技術と想い、そして妥協なき1pxとの格闘がある。
その世界に踏み出したきっかけは、大学時代の深夜のワンシーンだった。
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「なんじゃこりゃ!この数字、一体何を変えてるの…?」
大学時代のある夜、先輩の家に遊びに行ったときのこと。
CSSの margin: 3px
を 2px
に変えては、ブラウザを更新して検証している先輩。
その姿を見て、私はただただ驚きました。
わずか1ピクセルに、こんなにも執念をかける世界があるのかと。
当時は「そこまでやる意味あるの?」とすら思いました。
でも、今なら分かります。
「見せるシステム」は、最前線の現場だ
システムには、いくつかの“役割”があります。
情報をつなぐシステム。
データをためるシステム。
そして、目に見える形で届ける見せるシステム。
Webサイト、BIツール、EC、アプリ、管理画面、業務用UI…
私たちが日々触れているインターネットの大半は、まさに「見せるシステム」の成果です。
一番“なじみ”のある領域だけに、誰もが自然に使えなければならない。
そして、それを自然に見せるためには、プロの技術とセンスが必要です。
HTMLだけじゃない。そこに命を宿すのは「細部」
かつてのWebは、HTMLだけで成立していました。
やがてJavaScriptが加わり、動きや双方向性が生まれ、
CSSの登場で“美しさ”が設計されるようになった。
でもその裏では、プロたちが“ピクセル単位”で整えていたんです。
見せる仕事は、一見派手に見えますが、実はとても地味な微調整の積み重ね。
だからこそ、やりがいがある。奥が深い。カッコいい。
「伝える覚悟」が、プロの条件
グラフやUIデザインに求められるのは、ただ“きれいに見せる”ことではありません。
**「どうすれば相手に伝わるか?」**という設計思想が必要です。
フォント、色、グルーピング、余白、文言──
それぞれの選択が、ユーザーの意思決定を左右する。
「見せる」とは、届けることであり、伝えること。
だからこそ、“伝える覚悟”をもった人がこの領域には必要なんです。
「私にもできる」そう思えた夜
先輩のあの姿は、今でも忘れられません。
笑っちゃうくらい地味な作業。けれど、それを極めていた姿に、
「これがプロだ」と思いました。
私はまだまだ未熟ですが、
“伝わる”を設計できるエンジニアになりたい。
だから明日もまた、コードと向き合おうと思います。
私ならできる。明日から踏み出す。