「AIに特許を書かせてみた!?」——弁理士が消える未来なんて、まだこない。
AI時代にこそ問われる、“言葉で技術を守る力”とは
https://aontechblog.blogspot.com/2025/10/ai_17.html
「AIに特許資料、書いてもらえばいいじゃん!」
最近、そんな会話を耳にすることが増えました。
ChatGPTのようなAIは自然な文章を生成します。ならば、専門性の高い「特許明細書」もAIが書けるのでは?
そう思って試してみました。
結果は——まったく無理。
AIは、もっともらしい言葉を並べるのは得意です。
しかし、その“技術的意味”を理解しているわけではありません。
「効果」や「構成」の妥当性を判断する力はゼロ。
AIが扱うのは“理解”ではなく“統計”——つまり、言葉の“パターン”なのです。
それでも、AIには強みがあります。
特許検索や情報整理など、膨大なデータを扱う領域では、AIが圧倒的。
短時間で数千件の特許を横断し、共通点を見つける。
人間が数日かける作業を、AIは数秒でやってのけます。
そこで見えてきたのは、「AIに書かせる」のではなく、「AIを使いこなす」発想。
たとえば、AIに下調べやドラフト作成を任せ、人間が“判断”と“構成”を行う。
その連携こそ、知財の現場を変える力になります。
弁理士の仕事はなくならない。
むしろ、AIによって“本質に集中する時間”が増える。
AIは脅威ではなく、“鬼に金棒”を渡す存在です。
AIとともに、もっと柔軟に、もっと深く。
技術を言葉で守る時代は、これからが本番です。
明日からの一歩、私ならできる。