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市場リスク~大橋直久

個々の証券またはポートフォリオのトータル・リターンは、二つのリスクにされされている。
個別リスクと市場リスクないしシステマティック・リスクである。
個別リスクと葉、個々の証券に固有の要因によってリターンが期待通りに実現しないリスクであり、たとえば
ワンマン社長の急死、主力工場の大事故などから生じる証券価格の下落から発生するのもである。
この個別リスクは、適切に分散投資されたポートフォリオを構築することによって相殺消去できる。

これに対し、分散投資によっても消去できないリスクとして市場リスクがある。
これは、金利や物価の変動といった証券価格全般に影響する諸要因によって引き起こされる。
ただ、この市場リスクに対する個々の銘柄の感応度は一様ではなく、その大小はベータ関数の大小によってはかられる。
ベータ関数の大きい銘柄は市場リスクの変化に強く反応して投資収益率が大きく変動するところから高リスク銘柄と判断され、
ベータ関数の小さい銘柄は低リスク銘柄と判断される。


大橋直久(JDPアセットマネジメント株式会社)

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