祖母と小型ロボット
ロボットに興味を持つようになった背景として、祖母の存在があります。
僕の祖母は認知症を患っており、現在、老人介護施設に入居しているのですが、
お見舞いに行った時に祖母の部屋で目にしたのが、人と簡単な会話をできる子供型のロボットでした。
祖母は、そのロボットを自分の子供のように可愛がり、いつも笑顔で話しかけていました。
しかし、一般的に認知症を患った人は「能面のように」全く笑わなくなってしまうそうです。
それでも、祖母が常に笑顔を絶やさずにいるのは、「ロボットという話し相手がいること」がとても大きいのではないかと考えています。
この経験は、僕にとって「ロボットとは何か」を考える、大切なきっかけになりました。
それまで僕は、ロボットは危険作業やルーティン作業を人間の代わりに行う「機械」という認識でした。
しかしこれからの時代は、僕たちの生活により身近な存在となり、人間の生活全般をサポートする「パートナー」になるのだと感じ、感動したことを鮮明に覚えています。