先日、とあるクラウドソーシングのプラットフォームに「取材・ライティング」のサービスをパッケージとして出品しました。
これまでの経験を振り返り、調査、取材、構成、執筆など、自分が引き受けられる仕事を整理したのです。
ところが、説明を書きながら、ふと考えました。
「これを読んだ企業は、僕に何を期待するのだろうか」と。
できることを並べても、その企業の問題にどう役立つのかまで伝わるでしょうか。僕のサービスの使い道を、依頼を検討する企業に考えてもらう説明になっていないか、気になったのです。
この記事では、依頼を検討している段階も含め、僕に記事制作を依頼する企業を「発注企業」と呼びます。そして、その記事を通じて、発注企業の商品やサービスの利用を検討する人を「読者」と呼びます。
仕事として記事を書く以上、発注企業が何に困り、その先にいる読者が何を知りたいのかも考える必要があります。サービスの説明を作る作業が、仕事を引き受ける自分の姿勢を見直すきっかけになりました。
できることを並べた先に、依頼する理由はあるか
僕は長年、国際物流の現場で顧客への対応に携わってきました。貨物に関する情報を整理し、状況を説明したうえで、予算や期限などの条件を聞き、どのように仕事を進めるかを考えてきました。
50代半ばでライティングを学ぼうと思い、スクールの門を叩きました。人の話を聞き、質問を重ね、そこで得た情報を記事にまとめることを学びました。
実務とスクールでの経験は、これから取材や執筆の仕事を引き受ける土台になると思っています。ただ、その経験を説明するだけでは、発注企業が依頼を決めるには、まだ足りないところがあります。
例えば、「取材から執筆まで対応できます」と書けば、引き受ける作業の範囲は伝わります。しかし、その作業が自社のどの困り事に役立つのかまでは分かりません。
商品の特徴を伝えたいのか、利用する場面を具体的に説明したいのかによって、取材で聞くことも記事の構成も変わります。
僕の経歴は、仕事を任せられるかどうかを判断する材料です。そこに、「どのような記事を作り、公開後にどう使えるのか」という説明が加われば、発注企業も依頼を検討しやすくなると思います。
自分の経験を整理した次は、その経験が発注企業の「困っていること」や「伸ばしたいこと」にどう役立つのかを考えたいところです。
発注企業の困り事と、読者の知りたいことをつなぐ
記事制作の相談を受けたら、まず、発注企業がなぜ記事を必要としているのかを確かめたいと思います。例えば、「サービスの特徴が、必要としている人に伝わっていない」という困り事があるかもしれません。
発注企業は、自社のサービスの特徴や、提供できることをよく知っています。一方、読者は、そのサービスが自分にどう役立つのかを、まだ理解していないかもしれません。説明を読んでも、利用する場面を思い浮かべられなければ、検討は進みにくいでしょう。
そこで確かめたいのは、発注企業が伝えたいことと、読者が判断するために知りたいことの両方です。
まず、記事を届けたい読者を発注企業と確認します。次に、その読者が何に困り、利用を決める前に何を確かめたいのかを調べます。
担当者への取材では、日頃寄せられる質問や、説明に時間がかかる点も手がかりになりそうです。料金や利用条件、対応できる範囲など、判断に必要な情報も確認します。
発注企業が当たり前だと思っている工夫が、読者にとってはサービスを選ぶ理由になることもあるでしょう。取材では、そうした点にも目を向けたいと思います。
集めた情報を、読者が自分の状況と照らし合わせながら読める順番に整理する。発注企業にはサービスを説明する記事を、読者には利用を検討するための情報を届ける。その二つをつなぐことが、僕の仕事だと考えています。
「困り事を理解すること」と「仕事の範囲を確かめること」
発注企業の困り事を理解するには、相談された内容に加えて、現在の説明のどこに不十分さを感じているのかも聞く必要がありそうです。
まだ原因がはっきりしていなければ、使っている資料や、寄せられる質問を確認しながら、一緒に整理します。情報が足りないのか、専門用語が分かりにくいのか、記事を届ける方法に課題があるのかによって、取り組む仕事は変わります。
このことを考えながら、勤務先の顧客とのやり取りも思い出しました。
国際物流には複数の企業が関わるため、誰が何を確認し、どこまで担当するのかが分かりにくくなることがあります。顧客との関係を築くなかで、僕はそれぞれの役割を整理し、丁寧に説明することを意識しました。
顧客が何に困っているのかを聞くとともに、業務の分担を確かめることも必要でした。担当する範囲を共有することが、その後の相談を進める準備になると感じたのです。
記事制作でも、発注企業が困っているからといって、僕がすべての仕事を引き受けられるわけではありません。記事を書く仕事と、広告を運用する仕事では、必要な知識も作業も異なります。
相談を受けたら、調査や取材、執筆を通じて僕が対応できる部分を明らかにしたいと思います。あわせて、発注企業に用意してもらう資料や、内容を確認してもらう場面も共有します。
何を僕が作り、何を発注企業が確認し、読者へどの情報を届けるのか。「困り事を理解すること」と「仕事の範囲を確かめること」は、どちらも依頼を受けるための大切な準備なのだと思います。
学びながら、サービスの説明を見直していく
今、西口一希氏の『実践顧客起点マーケティング』を読んでいます。
まだ読み始めたところですが、自分のサービスを考えるこの時期に、発注企業について何を理解し、何をまだ知らないのかも考えていきたいと思います。
今回のパッケージ出品も、誰からどのような相談を受けたいのかを、もう少し具体的にしたいところです。
例えば、説明する材料はあるものの、読者に伝わる記事にまとめられずにいる企業を想定すると、必要な仕事が見えてきます。資料を確認し、担当者に話を聞き、読者の疑問に沿って記事を組み立てることです。
検索を通じて読者に届けるSEO記事でも、読者がどのような疑問を持って検索するのかを確かめるところから始められそうです。顧客との関係を築くCRMについて学ぶ際にも、発注企業がお客さまと、どのようなやり取りに困っているのかに目を向けたいです。
記事を作ることで、発注企業の課題をすべて解決できるわけではありません。それでも、どの部分に記事が役立つのかを考え、説明できるようになることは、これからの仕事に必要だと思っています。
「何ができますか」に答えられることは、仕事を引き受けるために必要です。そこから「何に困っていますか」と聞き、その困り事に自分の仕事がどう役立つのかを説明できるようになりたいと思います。
まずは、出品したサービス内容を、発注企業が依頼する場面を思い浮かべながら、もう一度読み直してみます。
📬 お気軽にご相談ください
商品やサービスの良さを、必要としている人にどう伝えればよいか迷っている企業の方は、お気軽にご相談ください。
何を記事にするかが決まっていない段階でも、まずは困っていることを伺い、記事でどのような情報を届けられるか、一緒に整理できればと思います。
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