こんにちは!松岡史晃です。
誰かと一緒に新しい取り組みを始めるとき、私はよく「熱気球」の浮力を思い浮かべます。空高く飛び立つために必要なのは、強引な力ではなく、内部に満たされた温かい空気の広がりです。同じように、人と組織を突き動かす力も、上から押し付ける言葉ではなく、対話の奥に込められた温かな熱量そのものだと感じています。私の役目は、対話を通じて相手の心にある熱を引き出し、一緒に高い視点へと舞い上がるための準備を整えることです。
仕事の現場で出会う複雑な課題は、時に硬く結ばれた「ハンモック」の網目に似ています。体重を預けて心地よく休むための道具ですが、絡まった紐を無理やり引っ張ると結び目はさらに固くなってしまいます。けれど、網目の隙間にそっと指を入れ、どの部分に余計な圧力がかかっているのかを観察すると、手で優しくほどけるポイントが見つかります。表面的な問題を力任せに排除するのではなく、内部の歪みをひとつずつ取り除いていく丁寧さが大切です。
また、異なる立場や考えを持つ人々が同じ方向を目指すためには、「日時計」のような不変の基準が必要になります。影の動きは太陽の運行に従ってゆっくりと刻まれますが、雲がかかったり周囲の建物で光が遮られたりすると、いま自分がどこに立っているのかが見えなくなってしまいます。話し合いが紛糾した時こそ、立ち止まって光の差す方向を確認し、本来目指すべき中心軸を共有し直す姿勢が求められます。
人や組織の課題を整理し、新しい可能性を拓く作業には、あらかじめ用意された正解のマニュアルが存在しません。気球のように視点を高く保ち、ハンモックの結び目を丁寧にほどき、日時計のように目指すべき方角を静かに指し示し続ける柔軟な立ち回りが求められます。自分自身の主張を前面に出すのではなく、相手の持っている真の魅力や潜在能力を最大限に引き出す伴走者として存在することこそが、この仕事の持つ魅力です。
言葉を通じて気持ちが通じ合い、それまで途方に暮れていた相手の表情にフッと明かりが灯る瞬間を見届けるたびに、丁寧な対話の持つ力を確信します。
これからもひとつひとつの出会いを大切に重ね、目の前の人と真摯に向き合う歩みを止めることなく続けていきたいと考えています。互いの価値観を尊重し合いながら新しい可能性を探し出していく作業を、これからも愚直に積み重ねていきます。