なぜVAONを始めたのか — 15人の小さなチームでやると決めたこと
Web開発のエンジニアとしてキャリアを始めたのは2013年、株式会社デジタルプラスでした。PHPやNode.jsでコードを書き、AWSでサーバーを構築し、障害が起きれば夜中でも対応する。技術者としての基礎は、この3年間でできたと思っています。
2017年からはTOMOSIA VIET NAMでBrSE、そしてCOOとして、日本企業のプロジェクトに数多く関わりました。請負でもラボ型でも、うまくいくプロジェクトとそうでないプロジェクトの分かれ目は、だいたい同じところにありました。要件定義書が最初から完璧に揃っていることは、実はほとんどありません。仕様は途中で変わるし、発注する側も最初は何が正解か分からないことのほうが多い。
問題は仕様が固まっていないことそのものではなく、「固まっていない状態で発注されたら、開発側は身構えて距離を取る」という反応のほうでした。距離を取れば取るほど、認識のズレは大きくなり、手戻りが増え、最後に信頼が壊れる。8年間、同じパターンを何度も見てきました。
2026年1月、VAONを立ち上げました。やろうとしたことは一つだけです。「仕様が固まっていないなら、距離を取る」のではなく、「固まっていないところから一緒に設計する」。エンジニア自身が要件定義や仕様策定の段階から入り、もし自分たちの提案が間違っていたら、作り直しのコストも引き受ける。そこまでやって、はじめて「一緒に考えるパートナー」と言えると思っています。
これを本気でやろうとすると、案件数は自然と絞られます。今のVAONは15人です。大きな会社ではありません。ただ、1社ごとの上流工程に十分な時間をかけられる規模を、意図して保っています。日本のお客様とは、なるべく人を挟まず日本語で直接話すようにしているのも、同じ理由からです。間に人が増えるほど、伝わるはずのニュアンスが失われていくので。
これから、このストーリーでは、開発の現場で実際に起きていること — うまくいったことも、うまくいかなかったことも — を書いていこうと思います。読んでいただけたら嬉しいです。
https://vaon.com.vn/ja/