今は研究やAIを使ったツールづくりに取り組んでいますが、それ以前に、自分で事業を運営していた時期があります。
2019年11月から2025年12月まで運営したStudio Keya_ccです。韓国版『MapleStory M』のゲーム内アイテムや通貨の取引、プレイヤー向けの相談を扱っていました。攻略動画やPDFのガイドも制作していました。
価格だけでは決められないことを、整理する
ゲーム内のイベントには、それぞれルールや報酬があります。何にどれだけ使うと、何が得られるのか。仕組みが分からないままでは、金額だけを見ても選びにくいものです。
そこで、攻略情報やイベントの分析を通じて、かかる費用と得られるものを整理し、選択肢を比べられる形にしていました。Bilibiliの動画、PDFの詳しい攻略ガイド、初心者向けの説明、個別の相談。形は違っても、価格と一緒に、判断するための材料を届けることをしていました。
今振り返ると、「相手が何を選ぼうとしているのか」を考えるところは、今のツールづくりにもつながっています。機能を並べるだけでは、その人にどう役立つかは伝わりません。何をしたいのか、何が分かれば次に進めるのか。まずそこを考えることを、これからも大切にしたいと思っています。
自分が分かることを、ほかの人にも伝わる手順にする
事業の運営には、相談に答えることのほかに、取引やその後のサポートもあります。私はサービスの手順を整理し、カスタマーサポートの役割分担やタスクの進捗管理にも取り組みました。
自分なら分かることでも、そのまま別の人に任せられるとは限りません。何を確認し、どの順番で進めるかを、説明できる形にしておく必要があります。この経験を振り返ると、「自分が一度できた」で終わらせず、次にも使える形にすることには、以前から関心があったのだと感じます。
現在は研究のデータ処理でも、繰り返す作業をまとめて実行できるようにしています。AIとの作業では、新しい会話でも前の続きから始められるよう、データベースや画面を使って記録を残しています。扱うものは違いますが、その都度の頑張りに頼る部分を少しずつ減らしたい、という今の考え方と重なるところがあります。
約6年間の数字と、その手前にあった仕事
Studio Keya_ccの運営期間全体では、帳簿に基づく累計売上は約1,500万元(人民元)、重複を除いた利用顧客数は2,000人以上でした。約6年間の事業全体の数字です。
この結果を、一つの攻略動画や、ある手順の改善だけで説明することはできません。コンテンツを作り、相談を受け、取引を進め、その後も対応する。そうした仕事を続けてきた結果として受け止めています。
これからは、利用者と直接向き合ってきた経験も生かしながら、困っていることを見つけ、役立つ道具や仕組みにしていく仕事を増やしたいと考えています。作ること自体も好きですが、使う人が次の行動を選びやすくなるところにも、関心があります。