保険と人生 ― 「引き算の経営」という成熟
保険と人生 ― 「引き算の経営」という成熟
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これまで「穏やかな強さ」について綴ってきました。
今回はさらに視点を深め、引き算の経営というテーマで考えてみたいと思います。
■ 足すことばかりが成長ではない
経営というと、
売上を伸ばす、事業を増やす、人を増やす。
「足す」ことが成長だと考えがちです。
しかし、長く続く企業ほど、
ある段階から「引く」ことを覚えます。
無理な拡大を引く。
不要なリスクを引く。
過度な借入を引く。
その選択が、
企業を安定へと導きます。
■ 引き算は勇気がいる
足すことは目に見えやすい。
しかし引くことは、決断が難しい。
「やめる」という判断。
「今は踏み込まない」という選択。
そこには冷静さが必要です。
備えを整えることも、
ある意味で引き算です。
無用な不安を減らし、
揺れ幅を小さくする。
それが成熟した経営の姿です。
■ 経営者の視界を澄ませる
余計なリスクや焦りを引くことで、
視界が澄んできます。
本当に守るべきものは何か。
次世代に残すべきものは何か。
その本質が見えてくる。
保険は、
過度な不安を引き算する道具でもあります。
■ 70年を経て思うこと
人生もまた、
足すより引くことで整っていくものかもしれません。
肩書きを引く。
見栄を引く。
過信を引く。
その結果、
大切なものだけが残る。
■ 終わりに
保険と人生。
どちらも引き算の中で成熟します。
派手さを引き、
無理を引き、
不安を引く。
その先に、
穏やかな安定があります。
これからも私は、
企業が無理なく続くための引き算を、
誠実に支えてまいります。
足すよりも、整える。
それが、長く続く力。
――
梅村 崇貴