「スマホ相談会」~地方で実践する、高齢者へのデジタル伴走支援~
2023年に地方へ移住してから、最初に取り組んだ地域課題解決の活動が「スマホ相談会」。
きっかけは、とある住民からの相談でした。
「スマホに買い替えたけど、不便で困っている。」
私にとっては便利なスマホを、不便に感じている人がいる。
それは何故なのか、理由を聞くと『何ができるのかも良く分からないし、変な通知がいっぱい来るし、すぐに画面が暗くなって使いづらい。』とのことでした。
一人でもそういう悩みを抱えている人がいるなら、同じように悩んでいる人が他にもいるはず。
それから住民との交流も兼ねてスマホ相談会を企画し、数名の仲間と一緒に週1回のペースで始めました。
私たちが実施するスマホ相談会は、携帯キャリアショップで行われている“スマホ教室”のような講義形式ではなく、「一人一人の悩みの奥行きに寄り添うようなマンツーマンの相談対応」になるよう心がけています。
相談内容は様々で、「電源の入れ方消し方」や「音量の上げ下げ」などの初歩レベルから「アプリのダウンロード方法」や「キャッシュレス決済のやり方」などスマホならではの活用方法もあります。
相談者の属性は、60代から80代の割合が多く、男女比では女性が多いです。
このスマホ相談会の結果から見えてきた課題があります。
それは『身近に相談する人がいない』『役場の人に相談するのも仕事の時間を奪ってしまって申し訳ない』『家族に聞いても鬱陶しがられる』という悩みを抱えていた人が非常に多かったことです。
最近では、携帯キャリアショップでも相談料がかかったり、スマホで予約を取る必要があります。
そもそも地方では、自宅からショップまでの距離が遠すぎて行けないといったケースが大半です。
これらは一つの町の事例ですが、おそらく同様の課題や悩みを秘めた市町村が多くあると私は思っています。現に、他の自治体からもスマホ相談会の開催についてご依頼をいただいているところです。
スマホ相談会は、地域住民の悩みを聞くことだけにとどまらず、町全体の課題や社会のデジタル推進の在り方が見つかるなど多方面に広がる可能性を秘めています。
今後は、我々が実践しているスマホ相談会を各地で実施できる人を育成したり、行政サービスのスタンダードとして持続的に実施していけるような仕組みづくりを考えていきます。