【前嶋拳人】街角で見つけた小さな驚き
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今日は午前中に少し時間が空いたので、普段通らない商店街を歩いてみました。平日の午前中ということもあって、人通りは少なめですが、そのぶん一つひとつの景色に目が行き届きます。古びた看板や店先のディスプレイ、小さな路地から聞こえてくる生活音。普段は意識せず通り過ぎる場所でも、今日はひとつひとつが新鮮に感じられます。
歩いていると、古本屋の店先に並んだ本の表紙やタイトルに思わず立ち止まりました。普段の自分なら気にも留めない本の並びですが、偶然目にした一冊に引き寄せられるように手に取り、ページをめくると、そこに描かれたイラストや文章がとても生き生きとしていました。小さな偶然の出会いが、思いがけないインスピレーションをくれる瞬間だと感じました。
さらに歩を進めると、商店街の角にある小さな八百屋の店主が野菜の仕分けをしていました。手際よく並べられた野菜の色合いや形の美しさに思わず見入ってしまいます。仕事の動作に無駄がなく、効率の良さと美しさが同時に存在しているその様子に、日常の中の職人技を垣間見た気分になりました。こうした些細な観察から、仕事や生活の中で何気なく見落としがちな美しさや工夫に気づくことができるのだと改めて思いました。
歩きながら気づいたのは、普段の生活で私たちは目的に縛られすぎているということです。目的地に急ぐことや予定通りに物事をこなすことは大切ですが、時には立ち止まって周りを観察することで、新しい発想や小さな喜びに出会えることもあるのです。街角の小さな発見は、視点を変えるだけで無限に広がる世界の一部だと感じました。
家に戻る頃には、わずか一時間ほどの散歩でしたが、頭も心もすっきりし、何気ない日常の中にあった小さな発見が心に残りました。日常の中で立ち止まり、視点を少し変えることで、新しい気づきや発想が生まれる。フリーランスとしての仕事やチームでのプロジェクトにも応用できそうな、小さな学びを得た一日でした。