孤独な探求(都市の記憶) vs 共創
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孤独な探求(都市の記憶) vs 共創
作家としての活動は、しばしば孤独な探求です。
私が取り組んできた《都市の記憶》シリーズでは、路地裏の壁、剥がれ落ちたポスター、見過ごされる看板の文字──そうした街の痕跡を拾い集め、抽象的な色と線で表現してきました。
都市に息づく「声なき声」をすくい上げるその作業は、時間と沈黙を重ねながら進む、ひたすら内省的な営みでもあります。
一方、教室では「共創」が日常です。
子どもたちが自由に描いた線が、思いがけず都市の地図を思わせることがあります。その瞬間に、私が一言ヒントを添えることで、作品は想像以上に新しい方向へ展開していきます。孤独のなかで磨いた感覚が、他者と交わることでさらに広がっていく──そこにアートのもう一つの可能性を見出しています。