フロントエンドからインフラまで。フルスタック志向が生まれた理由
Photo by Jonatan Pie on Unsplash
東祥央です。
私は現在、フロントエンドからバックエンド、インフラまで
幅広く対応するフリーランスSEとして活動しています。
よく「なぜ一つの領域に特化しないのか?」と聞かれることがありますが、
これには明確な理由があります。
きっかけは「誰も手を挙げない問題」
新卒で大手SIerに入社した当初、私はバックエンドエンジニアでした。
ある日、プロジェクトで「画面の動作が遅い」という問題が発生しました。
フロントエンドチームは「APIのレスポンスが遅い」と言い、バックエンドチームは
「クエリは最適化されている」と主張。インフラチームは
「サーバーリソースに余裕がある」と答える
結局、誰も根本原因を特定できませんでした。
このとき思ったんです。「全体を見渡せる人間がいないと、問題は解決しない」と。
それから私は、業務時間外にフロントエンドを学び、
インフラの勉強会にも参加するようになりました。全体を理解することで、
問題の切り分けができるようになり、チーム内での信頼も得られるようになりました。
スタートアップでフルスタックの価値を実感
その後、複数のスタートアップに参画する中で、
フルスタック志向の重要性をさらに実感しました。
スタートアップは人数が限られているため、「これは私の担当じゃないので」
という言葉は通用しません。必要なことは何でもやる
そのスタンスが求められます。
フロントエンドで画面を作りバックエンドでAPIを実装し、
インフラでデプロイ環境を整える。
一気通貫で対応できることで、スピード感を持ってプロダクトを形にできました。
この経験が、今の私のスタイルを作っています。
フルスタックは「何でも屋」ではない
誤解されがちですが、フルスタックは「すべてを完璧にこなす」
という意味ではありません。各領域の基礎を理解し、
全体最適を考えられることが本質です。
専門家には敵いませんが、「どこに問題があるか」を見極め、
適切な解決策を提案できる
それがフルスタックエンジニアの強みだと思っています。
誠実で着実な開発を信条にしている以上、目の前の課題から逃げず、
全体を見渡しながら最善の手を打つ。
そんなエンジニアでありたいと、今も学び続けています。