【山本達也:千葉県/市川市】システム開発は、”森”を育てる仕事
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僕の仕事は、新しいサービスやツールをゼロからつくり上げていくことです。これは、まるで広大な土地に種を蒔き、一本一本の木を育て、やがて豊かな森をつくり上げていく作業に似ていると感じています。
現在、複数のスタートアップ企業さんとご一緒させていただいており、それぞれ異なる“森”を育てるプロジェクトに取り組んでいます。
あるクライアントさんのプロジェクトは、まだ種を蒔いたばかりの状態です。要件定義という名の「土壌づくり」から始まり、どんな木を植えるか(技術選定)、どういう森にしたいか(事業ビジョン)を一緒に考えていきます。この段階では、まだ森の姿はぼんやりとしていますが、将来の可能性に満ちている、最もワクワクするフェーズです。
別のクライアントさんのプロジェクトは、すでに木が何本か育っている状態。その森を、さらに大きく、そして健康に育てるために、新しい木を植えたり(機能追加)、弱っている木に栄養を与えたり(パフォーマンス改善)します。この作業は、森全体を俯瞰し、どの部分に手を入れるべきかを見極める「観察力」が重要になります。
そして、個人開発は、自分だけの小さな庭を耕すようなものです。誰に何を言われるでもなく、自分の好きな植物を植え、好きなようにレイアウトを決められます。この作業を通じて、新しい種(技術)を試したり、より効率的な育て方(開発手法)を学んだりしています。
僕が最も大切にしているのは、クライアントさんと共に「森」を育てることです。 システム開発は、エンジニア一人で完結するものではありません。事業を運営する方、サービスを利用する方、関わる全ての人たちが、その「森」の成長を願う仲間です。だからこそ、僕は技術的な専門用語を使いすぎず、非エンジニアの方にも理解していただけるよう、丁寧にコミュニケーションをとることを心がけています。
「この木は、こんな風に育てるともっと早く大きくなりますよ」 「この場所にこの木を植えると、将来的に日当たりが悪くなるかもしれません」 といったように、技術的な視点から、より良い「森づくり」を提案できるよう努めています。
AIチャットも、僕の“ガーデニング”には欠かせない道具になりつつあります。 「この木を育てたいんだけど、どういう土がいい?」と聞けば、瞬時に最適な情報を提供してくれます。また、設計段階で「この木はどんな風に成長する?」とシミュレーションを依頼すれば、様々なパターンを提示してくれます。
システム開発という仕事は、単にコードを書くだけではありません。それは、クライアントさんと共に、未来の「森」を想像し、一つひとつ丁寧に、着実に育てていく、とてもクリエイティブな仕事です。
これからも、一つでも多くの豊かな“森”を育てられるよう、日々精進していきます。