【山本達也:千葉県/市川市】未知の遺跡を発掘するエンジニア
Photo by iSAW Company on Unsplash
皆さん、こんにちは。フリーランスシステムエンジニアの山本達也です。
私はこれまで、要件定義から開発、運用まで、さまざまなフェーズのプロジェクトに携わってきました。新卒で入社した大手SIerでの大規模な業務システム開発から、独立後のスタートアップでのスピーディーな新規事業立ち上げまで、経験は多岐にわたります。
最近、特にやりがいを感じているのが、ある企業の「古いシステムの刷新」というプロジェクトです。まるで、ジャングルの奥地に眠る未知の遺跡を発掘する探検隊になったような気分です。
この“遺跡”(既存システム)は、長年にわたり多くの人々によって手を加えられてきました。しかし、設計図(ドキュメント)はほとんど残っておらず、その全貌を把握するのは至難の業。機能を追加しようにも、どこに手を付けていいのか分からない。そんな状況でした。
まずは、コードという“壁画”を読み解き、システムの構造という“遺跡の地図”を少しずつ描き出すことから始めました。
「このコードの塊は、どうやら顧客管理の機能らしい」
「このデータベースのテーブルは、商品情報を格納する重要な部屋だ」
まるで、過去のエンジニアたちが残したメッセージを解読していく考古学者になった気分です。コードの断片から、当時の開発者の意図や、乗り越えてきた課題が透けて見えてくることもあります。
この“遺跡”をただ壊して新しいものを作るのは簡単かもしれません。しかし、それではこのシステムが長年培ってきた価値まで失ってしまいます。私たちのミッションは、この歴史ある“遺跡”の魅力を引き出しつつ、現代の技術で補強し、新しい時代にも通用するような「文化遺産」へと生まれ変わらせること。
具体的には、パフォーマンスのボトルネックになっていた部分を新しい技術でリプレイスしたり、今後の機能追加がしやすいように設計を見直したりしています。まるで、遺跡の脆弱な部分を補強し、安全な見学ルートを整備していくような作業です。
このプロジェクトを通して、私たちは過去のシステムと対話しています。そして、その対話を通じて、未来への道筋を立てている。
技術は常に進化しますが、過去から学ぶ姿勢を忘れてはいけないと、この仕事を通じて改めて感じています。もし、皆さんの会社にも“遺跡”のようなシステムがあれば、ぜひ一度、一緒に“発掘”してみませんか?